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【地域貢献活動】 東日本大震災復興支援in「若林区民ふるさとまつり」

地場の野菜をふんだんに使用したミネストローネを提供

 東日本大震災が起きた2011年3月11日を境に、仙台市東部地域で盛んに営まれてきた農地は津波による塩害被害を受け壊滅状態に陥りました。瓦礫を一掃し、土壌を整備し直すのに莫大な資金と時間と人手が必要となり、離農に至る農家が続出しました。そんななか、ここで辞めたら農家がいなくなるから、という想いで再建を果たした方々の作った野菜を使用して、専門学生が料理を作り、地元住民の方に提供することはできないだろうか?と打診を受けたことがきっかけとなり、震災から3年後の秋に初の試みとして「若林区民ふるさとまつり」での復興支援に取り組みました。

 お客様に被災農家への復興支援として募金にご協力頂き、お礼として地場の野菜をふんだんに使用したイタリアのスープ“ミネストローネ”を提供しました。

 11時からの提供という告知時間には長い長い列ができ、300名分を用意した寸胴鍋いっぱいのスープはあっという間に完売しました。お客様から口々にこぼれる「美味しかった」という声に学生達も嬉しくなり、楽しんで参加していました。

 それから、毎年10月に出店を続け、2017年で5回目となります。2年目からは、スープだけではなく、赤葱を使ったパイや、カレーパン、野菜を練りこんだラスクなど、製パン専攻の学生も参加しています。

 毎年待っていてくれる地域住民の方も増え、「今年も楽しみにしていたのよ」と声をかけて下さる方々もいらっしゃいます。

  • 長蛇の列を作り、待ってくださるお客様 

  • 300食分のスープを作った調理師科の1年生

 地場産の食材の消費が増えることで、生産者の復興支援につながると信じ、その架け橋としての役目を微力ながら担っていると感じています。何より、参加した学生が、お客様の美味しそうに食べる顔や、喜ぶ声を直接感じることができ、また、食を通して繋がる絆に気付くことができる充実感や達成感に満足しているイベントです。

仙台コミュニケーションアート専門学校 調理師科、カフェ・パティシエ科 石川 一也)