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世界に羽ばたくパティシエめざして「第4回クープ・ジケイ  ドゥ ラ パティスリー」開催 札幌が初優勝!

「北海道」のテーマで「第4回クープ・ジケイ ドゥ ラ パティスリー」のピエスモンテ賞に輝いた札幌ベル製菓調理専門学校の脊古、半谷両選手の作品。アントルメ部門と共に初優勝に輝いた

 アメ細工のデザインはシンプルにしてエレガント。羽根のウェーブがすばらしく人に感動を与える。いったいどこからこのような発想がでてくるのか実に不思議だ――。

 世界のトップパティシエで構成された審査員が口を揃えて、札幌のピエスモンテ作品を絶賛した…。

 滋慶学園グループの製菓系学科を持つ各校代表が腕を競う「第4回クープ・ジケイ ドゥ ラ パティスリー」が11月2日(土)、3日(日)の2日間、神戸製菓専門学校で行われました。「自然」をテーマに、アントルメ(ケーキ)とピエスモンテ(アメ細工)の2種目で競い、延べ8時間に亘る熱戦の結果、脊古祐里菜、半谷美都紀両選手の札幌ベル製菓専門学校が初の栄冠に輝きました。

 準優勝には神戸製菓専門学校が入り、第2回から3年連続の2位。過去3回首位に君臨してきたキャリナリー製菓調理大阪は審査員特別賞を獲得しました。またクープ・ジケイ特別賞に福岡キャリナリー製菓調理専門学校が選ばれ、神戸製菓はこのほかアントルメ賞とプレゼンテーション賞を、札幌ベルはピエスモンテ賞を獲得しました。

 滋慶学園グループの食文化教育部会が主管する大会で、
上記入賞校に加えて
仙台コミュ二ケーションアート専門学校
埼玉ベルエポック製菓調理専門学校
東京ベルエポック製菓調理専門学校
名古屋コミュ二ケーションアート専門学校
の計8校での予選を勝ち抜いた8チーム16名が出場。洋菓子のワールドカップといわれるクープ・デュ・モンド世界大会の国際審査員などを務める横田秀夫シェフをはじめ、同大会氷彫刻部門1位の松島義典シェフ、同大会国内予選公認審査員の林雅彦シェフの3審査委員の見守る中、「作業性」や「チームワーク力」、「技術」、「完成度」、「味」、さらにプレゼンテーションの合計200点満点で競いました。

  • 横田 秀夫 氏

    横田 秀夫 氏

  • 松島 義典 氏

    松島 義典 氏

  • 林 雅彦 氏

    林 雅彦 氏

審査員紹介

世界をリードする豪華シェフを審査員に 代表8チームが腕競う

選手を激励する浮舟総長選手を激励する浮舟総長

 開会式には、各校関係者や代表選手の家族、卒業生らも出席。選手団に向って浮舟総長が「即戦力としての技術、知識はもちろんチームの一員として仕事をしていける人間力を養い、世界を目指して欲しい」とコンクールの目的にふれ、「いずれも世界的に活躍されている先生方から直接指導いただく素晴らしい機会を存分に活かして欲しい」と激励しました。

 初日の仕込みを受けての2日目は9時40分、競技が開始。2名一組の各チームが2教室に分かれて3時間に亘る創作に挑みました。熱したアメをこねては、全体重をかけて延ばし、またこねる。額に汗を光らせながら何度も繰り返し、ひいたアメを切っては冷めない間に一つ一つ丁寧に装飾品にしていく。同時にケーキ用のチョコやクリームを鍋で溶かす…。

 残り30分。まだ形さえ出来ていないチームもあれば早々とピエスモンテを完成させカバーをかけ始めるチームも。会場全体に緊張感が高まり、時計を睨みながらの勝負。各チームとも一心不乱に取り組み、やがて「大地」や「恵~Meguemi~」「宇宙」「エネルギー」「巡彩」などをテーマにした華麗な作品群が次々と机上に現れ競技終了となりました。

  • 真剣な表情で仕上げにかかる各選手

    真剣な表情で仕上げにかかる各選手

  • 最後の追い込み

    最後の追い込み

 最後の関門、プレゼンテーションでは各チームが順番に自信作をアピール。審査員の先生方からは「ややアントルメの焼きが甘かった」「食感はいいが、少し甘すぎるのでは」「このバラの飾りはバランス上いらないのでは」と細部わたって厳しい指摘がありましたが、試食前に味覚の感じ方の研究成果をグラフで示して作品をアピールするなどそれぞれ工夫を凝らしたプレゼンに「完璧。すごいね。グラフは勉強させてもらった。味も爽やかでここまで計算しているとはすごい学生さんたちだと思う」「独自の発想でピースを手際よく作り上げている。これはプロでもなかなか思いつかない」「かなりの練習をこなしてきた成果が作品に出ていて素晴らしい仕事ぶりだ」「これからも被災地の人たちを笑顔にしてあげてほしい」とお褒めや激励の言葉もあり、世界トップの現役シェフの発言だけに学生たちも感激の様子でした。

横田審査委員長「こういう機会を学生の時に体験できた皆さんは幸せ」

審査結果の発表を待つ緊張の一瞬審査結果の発表を待つ緊張の一瞬

 閉会式での結果発表ではコンテストの厳しさが明暗となって現れました。「優勝」がコールされ、初の栄冠に輝いて、飛び上がって抱き合って嬉し涙を流す札幌チーム。その横で、将来の活躍が期待される選手に与えられる「審査員特別賞」を受賞したものの「優勝」を逃して悔し涙に暮れる大阪チーム。2人はキャリナリー大阪の評判を知って片道2時間余りをかけ三重県と滋賀県から大阪市内まで通学する仲。4連覇への周囲の期待も大きく連日夜遅くまで必死に頑張って万全で臨んだだけに、一時は学校関係者や応援の家族さえ声をかけられないほど痛々しい雰囲気に包まれました。

 全体講評に立った林審査員が「皆さんの気持ちを考えれば審査員として評価をしなければならないのでつらい。でも一番大事なのは、それまでに努力した時間です。この場で不本意だと納得できなくても、努力したその時間は必ずプラスになるし、肥やしになります」と述べると、それまで真っ赤な目でしゃくりあげていた2人もようやくこっくりと頷きかえしていました。

 松島審査員は「大阪と北海道はグラサージュをきれいにかけたあと、またそのグラサージュを丁寧に戻していた。そういうところを見せることもコンクールの大事なところだ。中にはアメやチョコの切れ端を捨てていたが、ゴミ箱に食べ物が捨ててあれば、世界コンクールの審査基準でも減点される。飴細工の出来だとか味だとかの前に一番大事なところが忘れられていたのではないかと思う」と厳しく指摘。「もちろんちゃんとやっていたところもある。飴の残骸が出ないように引く技術が大切だ。そういうことを含めて色々な先生や先輩、友達のアドバイスを聞ける素直さが一番大事なことだと思う。そういう人こそ世界に行けると思う。今持っている素直な気持ちを職人になっていろんな事業所に出ても、変わらないでいて欲しい」と言葉を贈りました。

 最後に、横田審査委員長は「今日すばらしい戦いを見せてもらいました。代表を勝ち取って自分の学校を代表してくることだけでもすごい価値がある。代表として精神的にも肉体的にも結構過酷だったと思う。数か月間、いろんなことがあったと思うが、その分きちんと力がついていると思う。そういう環境を作ってくれている学校に本当に感謝しなければいけない。これがなかったら、単に数か月が過ぎ去っただけでさほど変化もなかっただろう。燃えるようなものもなかったと思う。世界大会で他の国の審査員ともよく話をするが、こういう機会を学生の時に体験できるというのは国内外を見回しても非常に恵まれている。
 本当に皆さんの戦いは関係者、審査員、見ていた人たち全員に感動を与えました。素敵だったと思う。これからも頑張ってください」と言葉に力を込めました。

  また開催地神戸を代表して武田学校長から「戦いは終わりましたね。悔しい思いや嬉しい思いが一杯あると思うが、この経験を次のステップにしっかりとつなげて下さい」とねぎらいの言葉がありました。

  • 横田審査委員長から優勝杯を受ける札幌チーム

    横田審査委員長から優勝杯を受ける
    札幌チーム

  • プレゼン賞もとった神戸チーム

    プレゼン賞もとった神戸チーム

  • 各チームのプレゼンを聞きながら試食する審査員の先生方

    各チームのプレゼンを聞きながら試食する
    審査員の先生方

 閉会式後には懇親会が行われ、泣いていた学生も笑顔に変わり、先生同士、学生同士の交流が行われました。中でも満面の笑みを浮かべていたのが優勝した札幌の小笠原副校長。「どうしても食文化は大阪とか東京だと言われますが、北海道にはおいしい素材も一杯あって、食文化も花開いています。北海道はもっと食文化にも自信を持つべきだと思います。グループの食関連の学校で一番古い本校が優勝できて本当によかったです。原点に戻ったような気分でとってもうれしい」と話していました。

【優勝】
札幌ベル製菓調理(脊古祐里菜、半谷美都紀)

【準優勝】
神戸製菓(恒木由美子、三澤亜以)

【審査員特別賞】
キャリナリー製菓調理大阪(山本さつき、志智彩花)
【クープ・ジケイ特別賞】
ただ一人の男性が入ったペアとして、アメの手数としては一番仕事をしたと評された
福岡キャリナリー製菓調理(硴野麗奈、吉良拓也)

【アントルメ賞】
神戸製菓(恒木由美子、三澤亜以)

【ピエスモンテ賞】
札幌ベル製菓調理(脊古祐里菜、半谷美都紀)
【プレゼンテーション賞】神戸製菓(恒木由美子、三澤亜以)

  • 準優勝・神戸チームのアントルメ賞作品

    準優勝・神戸チームのアントルメ賞作品

  • 審査員特別賞を受けた大阪チームの作品「瞬間」

    審査員特別賞を受けた大阪チームの作品
    「瞬間」

  • クープ・ジケイ特別賞の福岡チームの作品「La vie dans la foret」

    クープ・ジケイ特別賞の福岡チームの作品
    「La vie dans la foret」