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フィーリングアーツの北村画伯 教え子と共に10年に及ぶ病院や施設へ1000回を越す草の根ボランティア

滋慶学園グループ本部で浮舟総長、宮川副理事長に10年1000回を越えるフィーリングアーツの公演活動を報告する北村画伯と朝比奈さん

 大阪スクールオブミュージック専門学校(OSM)の顧問兼講師で体感芸術「フィーリングアーツ」の主宰者である北村義博画伯が教え子の学生や卒業生たちと共に、東北大震災の被災地や京阪神の病院、施設などを訪問。癒しの芸術を届ける草の根公演を10年前から行ってきましたが、その公演回数が1000回を越えました。北村先生は現在も毎日のようにボランティア公演を続けており、活動や講義の合間を縫って、愛弟子で大阪市平野区にある社会福祉法人永寿福祉会の「永寿フィーリングアーツセンター」専任フィーリングアーツボーカルセラピストをしている朝比奈逸美さんとともに、滋慶学園グループ本部の浮舟総長と宮川副理事長にその活動の報告を行いました。

 フィーリングアーツは、土と墨汁と金粉を使って作った抽象画に様々な色の光をあて、心の安らぐ音楽とともに鑑賞してもらう体感芸術です。北村先生が大阪芸大の芸術学部美術科を卒業後の1980年に渡米し、サンフランシスコで土を画材とした抽象画に光と音楽を組み合わせてフィーリングアーツとして完成させました。

光をあてられ幻想的な雰囲気を醸し出す北村画伯の作品光をあてられ幻想的な雰囲気を醸し出す北村画伯の作品

 北村先生はその後、家族の大病をきっかけに“癒しの芸術”として病院や福祉施設等で公演を行うようになり、2004年の春からボランティア委員会を立ち上げ、1000回公演を目標に掲げて児童養護施設や教育施設にも活動範囲を広げてコツコツと草の根公演を続けてきました。

 公演には、朝比奈さんをはじめ、OSMの教え子たちも同行。松下電器(現パナソニック)、大塚製薬のメセナ事業のバックアップなどを得ながら、国内をはじめ、カナダやフィリピン、アメリカ、アフリカ、インドネシア、タイ、ベトナム、中国、パキスタンなど海外の病院や施設も訪れ、公演活動を行ってきました。

 さらに1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災では被災地の仮設住宅や復興住宅などを訪れ、被災地の人たちの心のキズを癒してきました。そして活動10年目を迎えた今年1月14日には社会福祉法人永寿福祉会の認知症対応型通所事業所「永寿 平野西の家」に開設された永寿フィーリングアーツセンターで認知症を患った約30名のお年寄りを前に念願の1000回目公演を行ないました

 浮舟総長と宮川副理事長に10年間に及ぶ公演活動の報告に訪れた北村先生と朝比奈さんは、本部7階の会議室で、アリゾナ大学での公演の様子をパワーポイントで報告するとともに、同大学近くの教会で作成した30号大の作品を持ち込み、これに光をあて、朝比奈さんが童謡「この道」やシャンソン「枯葉」を原語のフランス語で歌って公演と同じように実演を披露しました。

 報告の後、北村先生は「公演の先々で感動していただきましたが、特に痛みや苦しみをもっている患者さんやその家族の人たちに受け入れてもらいました。フィーリングアーツを体感することによって,感動とともにこころが安らぎ,そして生命力が高まって自然治癒力へとつながっていくのだと思います。ホスピス病棟で、死を前にした患者さんが涙をためながら両手を合わせてくれました」と報告すると、浮舟総長は「そうですか、私も心が洗われた気がします。継続するということは大変ですが、すごいことです。苦しんでいるもっともっと多くの人たちのために、新たな目標に向って頑張ってください」と二人の活動を讃えると共に、励ましの言葉をかけました。

  • 1000回目の公演の様子。公演は大阪市平野区の認知症対応型通所事業所「永寿 平野西の家」内に開設されている永寿フィーリングアーツセンターで行われた

  • 1000回目の公演の様子。公演は大阪市平野区の認知症対応型通所事業所「永寿 平野西の家」内に開設されている永寿フィーリングアーツセンターで行われた

  • 1000回目の公演の様子。公演は大阪市平野区の認知症対応型通所事業所「永寿 平野西の家」内に開設されている永寿フィーリングアーツセンターで行われた