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グループの掉尾を飾る 東洋医療専門学校の卒業式 太田学校長「凛として生きよ!」

滋慶学園グループの掉尾を飾る東洋医療専門学校の卒業式。太田学校長は「医療人はどういう生き様を良しとするのか」と卒業生に問いかけました

  春爛漫を前にした3月25日(水)、滋慶学園グループ各校卒業式の掉尾を飾って、東洋医療専門学校の卒業式が同校近くの大阪ガーデンパレスホテルで行なわれました。

 なお前日には、姉妹校の新大阪歯科技工士専門学校・新大阪歯科衛生士専門学校の合同卒業式が挙行されました。

 東洋医療専門学校は4つの学科すべてが昨年4月に文部科学省認定の「職業実践専門課程」に選定されました。

 産業界と連携した実践教育の実績が認められたわけですが、各界からの期待がかかる中で最終学年を過ごしてきた卒業生たちは、同校で学んだ誇りを胸に元気いっぱい巣立っていきました。

各科総代に卒業証書と専門士称号が授与されました各科総代に卒業証書と専門士称号が授与されました

 式典では、大勢の卒業生のご家族が見守る中、太田宗夫学校長から学科総代の南修平さん(歯科技工士学科)をはじめ、瀬田剛士さん(救急救命士学科)、井伊夏季さん(鍼灸師学科)、福澤亮介さん(柔道整復師学科)に卒業証書と専門士称号授与が行なわれました。

 引き続き、太田宗夫学校長が告辞を行ないました。「本日、日本の将来の医療を支えるプロフェッショナルが誕生しました。人の健康、生命のために誠意を尽くす姿を思い描く時、胸に熱いものを感じるところであります」と話し始めた大阪府立千里救命救急センター名誉所長(医学博士)の太田学校長は、長年にわたる外科医としての経験に基づいて卒業生に最後の授業として、医療に従事する者の在り方を教示しました。

医療の成熟・完成めざして努力する姿が美しい

 太田学校長は「本日からプロフェッショナルズとしての人生のデザインを開始しなければなりません。確実かつ価値あるデザインを描いていただきたい。そのキーワードの一つは「インディペンデンツ」、もう一つは、自分を律する心、つまり「セルフレギュレーション」「オートノミー」です。

 医療人はどういう生き様を良しとするのでしょうか。私なら未熟を承知で、医療者としてより高いところを目指していくと思います。そもそも医療の世界には成熟も完成もないのだ、と言われています。この席におられる多くの医療に携わる方々は、完成度を高めるために、たゆまなく努力を続けておられるのです。つまり専門者というのは、どこまで出来上がっているかという成熟度、あるいは完成度を問われるのではなく、成熟あるいは完成をめざして、努力する姿が美しいのだと私は考えています。諸君が真摯に努力する姿を見せてくれることを望みます。

 まずは成熟をめざすシナリオを作らなければいけません。難しく考える必要はありませんが、方向性はしっかりと頭に置いていただきたいと思います。専門者としての成熟、医療者としての成熟、そして社会人としての成熟、この3つの視点を逃してはいけません。

 専門者としての成熟は、技術進歩と足並みを揃えることであり、この東洋で知った学ぶことの面白さを現場でも続け、生涯学習として続けることです。加えて後輩を指導したり、専門研究に興味を抱いたり、その領域のリーダーを務めようと思う気概を持っていただきたい。

 医療者としての成熟は担保し続けなければなりません。現代の医療者に強く求められているのは倫理性であります。医療倫理はたえず厳しい方向へ変化しつつあります。重ねて、学際性は年々加速しています。常に自然科学の世界全体を眺めて判断する、行動する習慣を身に付けていただきたい。人の遺伝子はどこまで操作していいのか、安楽死は認めていいのかなど迷いを抱く場面にしばしば出くわすでしょう。その時は入学の時にお話したヒポクラテスの誓いに戻れば答えが出ると思います。

 社会人としての成熟については、基本は常識と良識です。一期一会をいっそう大切に感じることでしょう。様々な場面での様々な人格との出会いを大切に考えなければいけないでしょう。それを通じて自らの見識や人生が磨かれるのです。それが信頼度を高めるのです。きっと諸君は東洋医療専門学校の卒業生であることに誇りを持ってくれるでしょう。

 最後に一つの言葉を添えて諸君を学園から送り出したいと思います。
「凛として生きよ!」。

宮川理事長とともに、浮舟総長がグループ各校卒業式の締めの祝辞

歯科技工に関する各賞を代表して大阪府歯科技工士会会長賞が時見高志会長から新田伊織さんに贈られました歯科技工に関する各賞を代表して大阪府歯科技工士会会長賞が時見高志会長から新田伊織さんに贈られました
祝辞を述べる新歯科会東洋医療学園、宮川理事長祝辞を述べる新歯科会東洋医療学園、宮川理事長
3月5日に始まったグループ各校卒業式の締めの挨拶を行なう浮舟総長3月5日に始まったグループ各校卒業式の締めの挨拶を行なう浮舟総長

 このあと、大阪府知事賞が歯科技工士学科の小川真輝さんに、学校長賞が歯科技工士学科の南修平さん、救急救命士学科の軌保力稀さん、鍼灸師学科の井伊夏季さん、柔道整復師学科の松本宝さんにそれぞれ贈られたのをはじめ、各団体からの賞が優秀な成績を修めた卒業生に次々と贈られました。

 さらに、宮川藤一郎理事長と滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が祝辞を述べました。宮川理事長は「前に踏み出す力、物事に積極的に取り組もうとする力が社会人として求められています。明日からのお仕事、人生において、目的目標を確認しながら、主体性をもって積極的に取り組むようにしてください」など、社会人として求められる力の大切さを訴え、医療系の社会人として、質の高い社会観、職業観、人生観を育むようにしてくださいと言葉を贈りました。

 大阪府歯科技工士会の時見高志会長や京都府歯科技工士会の小川博和会長、日本歯科技工所協会の南部哲男理事長ら各関係産業団体ご来賓の紹介を挟んで登壇した浮舟総長は、3月5日以来15回にわたって全国各地で行なわれた平成26年度グループ各校の卒業式に列席してきた疲れも見せずに、締めの祝辞を述べました。

 浮舟総長は「真のプロとしての生活がこれから始まります。プロとして成功するためには一つの原則があります。プロは仕事を通して成長していくということです。仕事が皆さんを鍛えてくれるのです。どうか明日からの仕事、職場を大切にしてください。自分で考えて提案できるようになるには1年目の基礎から最低3年は必要です。そして生涯学び続けることの大切さです。職の団体に所属し、先輩たちと切磋琢磨して下さい。そこで開催される研修に参加し、多くの気づきを得てください。その気づきから自分を変えて行って下さい。多くの仲間や講師の先生方とのネットワーク、職場での人間関係を大切にしてください」と、祝福を込めて力強い言葉を贈りました。

「語りきれない3年間」「迷惑ばかりかけました」「先生方の愛は計り知れない」「人生で最高の学校生活」-感謝の言葉

大阪スクールオブミュージックのゴスペルチームが「ありがとう」で祝福大阪スクールオブミュージックのゴスペルチームが「ありがとう」で祝福
感謝の言葉を述べる松井穂乃架さんら各科代表。会場に感動の輪が広がりました感謝の言葉を述べる松井穂乃架さんら各科代表。会場に感動の輪が広がりました
先生方へのお詫びを含めて感謝を述べる瀬田剛士さん。会場を和ませました先生方へのお詫びを含めて感謝を述べる後藤恭平さん。会場を和ませました

 各方面からの沢山の祝電披露、姉妹校の大阪スクールオブミュージックのゴスペルチームによる祝歌「ありがとう」に続いて、各学科代表の卒業生からの感謝の言葉が述べられました。

 歯科技工士学科の松井穂乃架さんは、いつも寄り添ってくれた先生への感謝をはじめ、作業中に集中して前髪を焦がしたエピソードや、学園祭、球技大会、海外研修、課題研究…等々、笑ったり泣いたり、語りきれないほど中身の詰まった3年間の学園生活を振り返り、仲間や家族への感謝を述べました。

 またこの春から地元の消防本部に勤める救急救命士学科の後藤恭平さんは、「3年間、迷惑をかけてばかりですみませんでした。自己主張の強いクラスメイトばかりで何度怒られたかわかりません。教員泣かせの学年でした。でも個性豊かなクラスでした。このクラスの委員長を務めたことを誇りに思います」と述べ、会場を笑わせました。

 鍼灸師学科の黒野優花さんは「3年前の入学式から私たちはどれほど成長できたのでしょうか」と問い返し、「東洋医療での3年間は文字通り最高の3年間でした。プリントを解いた数は“君は全国1位だ”といわれるほど成績の良くない私でしたが、先生方はそれぞれのプリントに工夫をし、最後まで私を支えてくださいました。先生方の愛は計り知れません。人生の先輩としても多くのことを学ばせていただきました」と3年間の成長を振り返り、先生や家族への感謝とともに、仲間に向かって「学校で学んだ全てのことを糧に、それぞれの場所で、自分自身の信じる道を力強く歩んでいきましょう」と呼びかけました。

 最後に柔道整復師学科の川岸優香さんは、「この3年間は、有意義で今までの人生で最高の学生生活でした。けんかをすることもあったけど、一人で出来ないことも、みんなが傍にいてくれたので頑張れました」と語り掛けました。
 さらに川岸さんは、母親への感謝を述べ、「保育士になりたかった私が怪我をきっかけに柔道整復師を選んだとき、母は驚きながらも後悔しない道を選びなさいと言ってくれました。母は私を学校に通わせるために朝早くから夜遅くまで懸命に働きながら、毎日お弁当を作ってくれました。試験前にはピリピリしてあたったこともあったよね。国家試験の日は、自分のことのように心配して応援してくれましたね。今まで言えなかったけど、伝えきれないほど有難うとごめんなさいの気持ちで一杯です。本当に有難う。これから一杯親孝行します」と感謝を述べ、「この学校で学んだ自信を胸に、自分の選んだ道を歩いていきます」と結びました。

 4人の代表は、それぞれクラスメイトや先生方への感謝を述べるとともに、家族への感謝の思いを伝えました。その都度、保護者席のあちらこちらに、ハンカチを取り出して目頭を押さえるお母さん方の姿が見られ、会場は感極まった雰囲気に包まれました。

 最後に感謝を述べた川岸さんが全員の手紙を持って壇上に上ると、太田学校長は「皆さん、よく成長しましたね。大変うれしい思いです。大切なのはこれからです。腕も大切ですが人類愛、人間愛、そして患者愛を感じさせるバランスの取れた医療人に育ってください」とやさしく声をかけました。そして太田学校長は年齢を感じさせない素早さで壇上から4人のところに駆け寄って、全員とハイタッチ。その光景に、会場からは大きな拍手が沸きあがり、卒業生たちは晴れやかな笑顔で旅立っていきました。