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福島千里 日本選手権200m5連覇、世界選手権への切符を得て自らの誕生日を飾る

日本選手権5連覇を成し遂げた福島の走り。コーナーを曲がったときは4~5mの差をつけていた

 北海道ハイテクACの福島千里が6月27日(土)、新潟市で行われている日本陸上競技選手権大会の女子200m決勝に出場。23秒23の好タイムでゴールし、同大会での5連覇、6回目の優勝を果たすとともに8月22日(土)~30日(日)、中国・北京で行われる世界選手権への出場権を手にしました。奇しくもこの日は福島の27歳の誕生日。そのことがアナウンスされハッピーバースデートゥーユーの曲が流れると、会場からは割れんばかりの祝福の拍手が贈られました。

 この日は、北海道ハイテクAC勢4名が出場。平加有梨奈が走幅跳決勝でトップに11cm差の6m10で準優勝、北風沙織が100m予選3組に出場、11秒86で土井杏南選手(大東文化大)、市川華菜選手(ミズノ)に次いで3位に入り、28日の準決勝に進みました。また100mH予選1組に出場したマネージャー兼任の野村有香 は14秒19と本来の実力を出し切れず、予選敗退となりました。

 大会2日目となるこの日は、午前中は真夏のような日差しが照りつけ、午後には雨、夕方近くになって、また晴れ間が出て競技場外では帽子が吹き飛ぶような強風が吹き抜けるという、めまぐるしい気象条件の中で行われました。

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    女子100m予選。激しい雨を切り裂いて、水しぶきを上げてゴールを走り抜ける福島

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    誕生日に花を添え、喜びの表彰台に立った福島

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    準決勝に進んだ北風の走り

 
 福島のこの日1本目の100m予選は、午後2時35分から始まりました。午前中の夏空がにわかにかきくもり、試合開始前にぽつりぽつりと降り出した雨粒はスタート直前には本降り状態に。選手紹介も建物内で行われ、大型ビジョンで映し出されました。

 そんな悪条件下でのレースでしたが、スタートから飛び出した福島は、降りしきる雨の中でもスピードは衰えず、出場4組予選トップの11秒39でゴール、北風と共に、準決勝に進みました。

 そして、この日2本目の200m決勝。、福島の誕生日を祝福するかのような夏の日差しが戻ってきた午後5時35分。、バックススタンド側のスタート地点から低い姿勢で飛び出した福島は、コーナーまでに一人、また一人と抜き、直線に入った時には後続を大きく引き離し、その後も緩むことなく、ゴールを切って堂々の5連覇を達成しました。

 地元の小学生から花束を贈られた福島は、前日の厳しい表情がウソのようなにこやかな笑顔を振りまき、会場の声援に手を振って応えていました。このあと、主催の日本陸連の粋な計らいにより、この日が誕生日だとのアナウンスとハッピーバースデートゥーユーの曲が流れ、会場からひときわ大きな拍手が湧き起こると、照れながらも顔一面に喜びの笑みを浮かべていました。

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    見事なランディング姿勢を見せる平加のジャンプ

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    準優勝に笑顔を見せる平加

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    結果は厳しかったが、どこまでも明るい野村

 200mの連覇の記録は、1998年から2003年にかけて新井初佳さん(ピップフジモト)が達成した6連覇、1984年から1988年にかけて磯崎公美さん(ナイキジャパン)が達成した5連覇があり、今回の福島の記録はこの歴代2番目の記録に並んだことになります。

 会場でのインタビューに福島は、「今できることはできたと思います。世界選手権ではもう少しいいタイムが出せるように、頑張っていきたいと思います」と話していました。

 大会最終日の28日は、福島と北風が100m準決勝に出場します。決勝はNHK総合テレビで生放送されますので、応援お願いいたします。