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「浮舟奨学金」2022年まで延長に バークリー音楽大学と調印式 今年の奨学生 甲陽音楽学院卒業の赤岩さん 2年間留学へ

2018.04.26

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バークリー音楽大のニコル副学長と赤岩さん、浮舟総長(左から)

 ジャズやロックなどアメリカ現代音楽の名門、バークリー音楽大学(米国・ボストン)と滋慶学園グループとで創設した「浮舟奨学金」を、2022年まで延長する契約更新の合意書の調印式が19日、大阪市中央区の大阪城ホールコンベンションホールで行われました。式典には滋慶学園グループの浮舟邦彦総長とバークリー音楽大のマシュー・ニコル副学長が出席。あわせて今年の奨学金の授与式もあり、甲陽音楽学院(神戸市灘区)を今春卒業したばかりの赤岩秀美さんに奨学金の目録が贈られました。

 この奨学金制度は2016年に創設され、バークリー音楽大学に編入学のかたちで留学し、最短2年で同大学を卒業するという教育プログラムです。その間の学費全額に相当する奨学金を得ることができ、赤岩さんは3人目の奨学生となります。

「音楽は魂の一部。夢を追うのに年齢は関係ない」赤岩さん

 調印式はバークリー出身で、甲陽音楽学院海外部副部長の岡居啓介先生による英語の司会で進行。赤岩さんには、滋慶学園COMグループ11校の入学式に来賓として出席するため来日していたバークリーのニコル副学長から、奨学金の目録と記念の盾が贈られました。

 赤岩さんは3歳からピアノなど音楽を学び、学生コンクールでの受賞歴も多かったが、音楽大学ではない普通の大学に入学。卒業後は証券会社に勤務し、業績を伸ばしてトップセールスレディとして活躍しました。しかし、好きなピアノや音楽を諦めきれずに退職して音楽の世界に戻り、甲陽音楽学院に入学。留学本科でジャズピアノを専攻しました。

  • ニコル副学長から目録を贈られ、握手する赤岩さん

  • 赤岩さんは「やはり音楽は私の魂の一部」と言います

 赤岩さんはスピーチで「証券会社に勤めている間、私は空虚で、何のために生まれてきたのか、何のために生きているのか、わからなくなりました。やはり音楽は自分の魂の一部なんだということを認めるようになり、ブランクを経て再びピアノに向かいました。次なる挑戦として選んだのがバークリー音楽大学です。夢を追うのに年齢は関係ないことを示し、人々に勇気を与えたいと思います」と語りました。

バークリーとの教育提携を充実するための3つのプロジェクト

その後、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長とニコル副学長とで、「浮舟奨学金」に関する合意書について、2022年まで延長することを確認する合意書の更新の調印が行われました。

  • 合意書にサインする浮舟総長

  • パートナーシップを確認したニコル副学長

 浮舟総長は祝辞で「バークリー音楽大学との本格的な教育交流は、甲陽音楽学院が滋慶学園グループの学校となった2015年にさかのぼります。甲陽音楽学院はバークリーへの編入学コースを開講しており、多くの留学生を送り出していますが、バークリーから滋慶学園グループの他の音楽学校との教育提携についても検討してもらいたいとの希望をいただきました。私はアメリカの現代音楽教育のトップランナーである音楽大学との教育提携を充実させたいと考え、滋慶学園の関係者と検討しました」と振り返りました。
                     
 教育提携を充実させるために3つのプロジェクトに取り組んだといい、そのうちの1つが奨学金制度の創設です。甲陽音楽学院のバークリー編入コースで学ぶ学生のうち、とくに成績の優秀な学生1人を毎年バークリーに選んでもらい、その学生に奨学金を贈るというものです。

2020年からTSMの学生もバークリーに編入学

 2つ目のプロジェクトが甲陽音楽学院以外の音楽学校とバークリーとの教育提携です。今年の4月から東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校(TSM)と東京スクールオブミュージック専門学校渋谷(TSM渋谷校)の2校が、バークリーの教育提携校として編入学コースを開講しました。

 このコースは東京で2年間勉強して、その後の2年間をバークリーで学ぶというプログラム。2020年からはTSMの学生たちもバークリーに編入学することになります。それに伴い、奨学金制度も甲陽音楽学院に加えてTSMとTSM渋谷校の学生も対象になります。3校の学生から最も優秀な学生1名に奨学金が授与されるという仕組みです。

  • 「音楽を通し平和と幸福を実現できる若者を」と語る浮舟総長

  • TSM職員のマックス・マロニーさん。バークリーの卒業です

 そして3つ目は、バークリーの卒業生に滋慶学園グループで働く機会を作ること、グループの学生向けの就職情報をバークリーの学生とも共有することができないかというバークリー側からの提案です。バークリーの卒業生が日本で働くには、言葉や在留資格の問題などが大きな壁になります。しかし、滋慶学園はバークリーの要望に応えるべく取り組みました。式典では昨年バークリーを卒業し、現在TSMの職員として日本で仕事をしているマックス・マロニーさんが紹介され、挨拶するシーンもありました。

「音楽を通して平和と幸福を実現できる若者の輩出を」浮舟総長

 最後に浮舟総長は「現代音楽の領域で学ぶ学生たちは、演奏者・作曲者としてスキルや感性を磨くだけではなく、新しいテクノロジーを吸収し、他の分野とのコラボレーションを通して新しい市場へチャレンジするなどの意欲を持つ必要があります。学生たちが自らの価値を創造できるようになるために、滋慶学園グループとバークリー音楽大学は教育交流を通して互いの教育を進化させていかなければなりません。今後も協力し合い、音楽を通して平和と幸福を実現できる若者を1人でも多く輩出していきたいと思います」と語りました。
 
 

●バークリー音楽大学
 ボストンを本拠地とし、1945年に創設。ジャズやロックなど現代音楽の総合大学として、多くのグラミー賞受賞者を輩出するアメリカ音楽界の名門校です。卒業生には世界で活躍する渡辺貞夫さんやニューヨーク在住のジャズピアニストの秋吉敏子さん、日本のジャズピアニストの小曽根真さんら錚々たるミュージシャンがおり、本校音楽系のミッキー吉野名誉教育顧問や、ゴスペルアンサンブルの指導をしている副校長の池末信先生、甲陽音楽学院副校長・大阪スクールオブミュージック高等専修学校副校長の細川直之先生も卒業生です。

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