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【卒業式】 滋慶学園グループのトップをきって福岡で卒業式 8校 1381人が旅立ち

卒業式のフィナーレ。卒業生と在校生の「翼をください」で会場は1つになりました

 滋慶学園グループのトップをきって、九州地区の学校法人滋慶文化学園の7校と学校法人滋慶学園1校の合同卒業式が3月4日(月)、福岡市中央区のヒルトン福岡シーホークで行なわれました。卒業生は7カ国からの留学生を含む1381人。全卒業生を代表して福岡キャリナリー 製菓調理専門学校 製菓・製パン科の坂口ひかるさんが「2年間の学生生活は何ものにも代えがたい宝物。私たちはこれからそれぞれの道で活躍し、これまでお世話になった方々へ恩返しをしたいと思います」と感謝の言葉を述べました。フィナーレはゴスペルアンサンブルの「翼をください」の合唱です。大勢の卒業生が加わって会場いっぱいに歌声が響き、みんなの夢がはじけるようでした。

 卒業式が行われたのは以下の8校です。
・福岡デザイン&テクノロジー専門学校(FCA)
・福岡スクールオブミュージック&ダンス専門学校(FSM)
・福岡医健・スポーツ専門学校(福岡医健)
福岡ECO動物海洋専門学校(福岡ECO)
・福岡ベルエポック美容専門学校(福岡ベル)
・福岡キャリナリー製菓調理専門学校(福岡キャリナリー)
・福岡ブライダル&ホテル・観光専門学校(福岡ブライダル)
・福岡スクールオブミュージック高等専修学校(FSM高等専修)

  • 卒業証書の授与。各校の卒業生代表に贈られました

  • 保護者や先生が見守る中、証書を受け取りました

 式典はFSMゴスペルアンサンブルによる国歌斉唱ではじまり、各校の卒業生代表に「卒業証書」や、「専門士・高度専門士称号」「研究科修了書」の授与が行われました。

”艱難汝を玉にす” 困難に立ち向かってこそ 吉永俊嗣学校長

8校を代表して式辞を述べるFCAの吉永俊嗣学校長

 この後、福岡デザイン&テクノロジー専門学校の吉永俊嗣学校長が登壇。京都大学iPS細胞研究所所長でノーベル賞受賞者の山中伸弥教授の言葉にふれ「山中先生は、研究はとても大変で色んな苦労があったけれど、世界中の治らない病気に苦しむ患者さんたちを、一日も早く助けたいという強い気持ちがあったからだそうです。皆さんも、人の役に立ちたいという同じ気持ちで入学してきました。感動や幸せを届けたい、元気を与え人に喜んでもらいたい、と勉強してきた皆さんを、私たちは誇りに思っています」と語りました。

 そして「皆さんがこれから進む道は、順風満帆ではないでしょう、山中先生も若い頃から悩み、さまざまな壁を乗りこえて来ました。“艱難(かんなん)汝(なんじ)を玉にす”といいます。情熱と勇気を持って困難に立ち向かってこそ、夢はかなえられるのです」と式辞を述べました。

“常に向上心を持ち、学び続ける姿勢を” 浮舟総長

グループの全教職員を代表して祝辞を述べる浮舟邦彦総長

 滋慶学園グループの浮舟邦彦総長は祝辞で、「みなさんはスペシャリストとしての基礎を身につけました。これからはキャリアを開発し、キャリアアップを図っていく必要があります。プロは仕事を通して成長するという原則があるように思います。自分の仕事、明日からの職場を大切にしてください、常に向上心を持ち、学ぶ姿勢を忘れないでください。新しい技術にチャレンジする気持ちを持ち続けてください。ともに成長してきた仲間たちや先生、お世話になった業界の方々との人間関係、新しい職場の人間関係を大切にしてください。その人的ネットワークが財産なのです」と説きました。 

 そのうえで、「学校のキャリアセンター、デビューセンターはいつまでも皆さんのためにあります。ここ福岡から北海道まで全国の主要都市に広がる滋慶学園グループのネットワークも皆さんのものです。楽しく自分の道を歩んで行かれるよう祈念します。頑張りましょう!」と激励しました。

皆勤賞に67人 将来の活躍が期待される奨励賞は9件

 続いて各賞の表彰が行われました。
 全授業時間数に対して休むことなく100%受講した学生に贈られる皆勤賞は8校で67名、出席率98%の学生に贈られる精勤賞は271名でした。代表して福岡医健・スポーツ専門学校 理学療法科の仲嶺陽菜(はるな)さんに賞状と記念品が贈られました。

 滋慶教育科学研究所(JESC)が、卒業研究・卒業制作の中で独創性が高く、将来の活躍が期待されるものを称える奨励賞として、FCAの学生グループによる第7管区海上保安本部の企業プロジェクト「海難事故防止のマンガ制作」や、FSMの「新しいエンターテインメントショー創造への取り組みについて」、福岡ECOのグループによる熊本地震からの復興に向け動物園を元気にする「がまだせ熊本市動植物園 復興プロジェクト」、FSM高等専修学校の「ハイスクールクワイヤープロジェクト 福祉施設と保育園における社会活動の意義」など9件が受賞しました。          

 奨励賞を代表して、福岡ブライダルのブライダル総合科、副山(そえやま)祐(たすく)さんが賞状を受け取りました。副山さんらのグループは「福岡県とハワイ州の姉妹提携37周年記念事業 Hawaiian festival in FUKUOKA ご当地結婚式のプロデュース」の課題に対し、福岡の魅力を活かした新しい結婚式を企画・提案しました。

社会貢献の成果を称える総長賞に8件

  • 総長賞の「向島せんだん茶」のパッケージ。商品化されました

  • 向島の地方創生プロジェクトで現地を調査する学生たち

 学生たちによる社会貢献の成果を称える総長賞には、佐賀県唐津市の向島の過疎化や漁業衰退などの解決をめざすFCAの地方創生プロジェクト「向島せんだん茶ブランディング・パッケージデザイン制作」をはじめ、子供や高齢者を対象に1年間にわたり福岡市41か所で健康づくりに取り組んだ福岡医健の「健康日本21福岡都市計画 健康づくりボランティア活動」、障がいのある生徒を対象に社会人としての身だしなみ、マナー、ナチュラルメイクの指導をおこなった福岡ベルの「福岡市特別支援学校 博多高等学園 トータルビューティ講座」、九州北部豪雨で被害を受けた朝倉地区の復興を支援する福岡キャリナリーの「ONSENガストロノミー ウォーキングin朝倉 地元の食材を使った食事提供」など8件が選ばれました。

 受賞者を代表して、FSMのダンス&アクターズ科の声優&ヴォーカルコースの山口友哉さんがステージにあがり、浮舟総長から賞状を授与されました。山口さんたちのグループは海上保安庁の海難事故の防止啓発のためのアニメーション共同制作の課題に対し、キャラクターの声優を務め、高く評価されました。このほか、学校長賞、理事長賞などが発表されました。

 福岡地区では、福岡スクールオブミュージック&ダンス専門学校と福岡スクールオブミュージック高等専修学校が中心になって、毎年秋に「骨髄移植推進キャンペーンミュージカル 明日への扉 ホスピタル・オブ・ミラクル」を開催しています。このイベントで集まった募金は総額55万6837円にのぼり、この日、「公益財団法人 日本骨髄バンク」と「財団法人 夏目雅子ひまわり基金」に贈られました。

 “1日一笑” 幸せの条件とは? 名誉学校長 湯川れい子先生

湯川れい子先生は、“Be happy”という言葉を贈りました

 続いて名誉学校長の湯川れい子先生がお祝いのスピーチ。その中で「幸せの要件」についてお話をされました。

 「平成最後の卒業生として、皆さんの前には大きな扉が開かれています。すでにAIの時代に入り、昔より長生きするようにもなりました。人間が幸せになれるように、進歩をしてきました。では、『幸せの条件』ってなんでしょう?調べてみると、人に愛されること、ほめられこと、人の役にたつこと…とありました。本当にそうでしょうか。違うと思います。まず、健康であること。食べるものがあること。ぐっすりと平和の中で安眠できること。愛してくれる人がいること、愛する人がいること。そして一緒に笑える友だちがいること…です」

 そして「皆さん、今日1日、1回でも心から笑っただろうか、と振り返ってください。“1日一笑”、それを目標に毎日続けていくことができたら、きっと人生の成功者になれると思います。“Be Happy”。皆さんの幸せ人生を念じています」と語りかけ、巣立っていく学生たちを励ましてくださいました。

“一緒に喜んでくれた先生や仲間の顔 今も鮮明に” 卒業生の謝辞

卒業生代表の坂口ひかるさん。感謝の気持ちを伝えました

 卒業生を代表してステージにあがった福岡キャリナリーの坂口ひかるさんは、謝辞の中で学生生活の思い出にふれ、企業プロジェクトでバレンタインデーのスイーツ開発にグループで取り組んだときのエピソードを披露しました。

 「企業様から選んでもらうためにはどうしたらいいのか考えすぎて、プレッシャーで押しつぶされそうになったことがありました。そんなときに支えてくれた先生、仲間たちの存在がありました。最終審査で選ばれ、商品化が決まり、お店に商品として並んだとき、一緒に喜んでくれた先生やクラスの仲間の顔は、今も鮮明に覚えています。担任の先生は学校の中での父親のような存在で、感謝の気持ちでいっぱいです。これからプロのパティシエ、一人の社会人として頑張っていきます」と決意を述べました。

 フィナーレは「翼をください」の大合唱です。ドラムは海外教育顧問のトミー・スナイダー先生、ベースはFSM副校長の渡辺敦子先生、ギターはFSM学科長の西本祐介先生、キーボードは名誉教育顧問のミッキー吉野先生。豪華なステージの演奏で、FSMゴスペルアンサンブルのメンバーが歌いました。それに大勢の卒業生が前に出て加わり、在校生と卒業生による最後の共演となりました。