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【卒業式】 好きを仕事にデザイン、音楽・ダンス、動物、映画、IT、アニメの業界へ! COMグループ東京7校合同卒業式

シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルで行われたCOMグループ7校の卒業式

 穏やかな晴天に恵まれた3月12日(火)、シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル (千葉・舞浜)にて、滋慶学園COMグループ東京地区7校の合同卒業式が行われました。2018年度の卒業生は21ヵ国226名の留学生を含む1,663名。式典では国歌斉唱に続いて卒業証書の授与が行われ、東京コミュニケーションアート専門学校 篠塚正典学校長、東京スクールオブミュージック専門学校渋谷、東京ダンス&アクターズ専門学校 山本敬史学校長、東京デザインテクノロジーセンター専門学校 多田順次学校長、東京放送芸術&映画・俳優専門学校 澤田隆治学校長、東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校、東京アニメ・声優専門学校 小達一雄学校長から、7校の代表学生に卒業証書が授与されました。併せて、2年、3年制学科の卒業生には専門士、4年制のTCA自動車デザイン科、TECH.C.スーパーIT科の卒業生には高度専門士の称号が授与されました。また、専門課程終了後にさらに技術に磨きをかける研究科を修了した87名に修了証書が授与されました。

「ともに学び、ともに辛さを乗り越えた仲間をこれからも大切に」小達学校長祝辞

小達学校長の式辞

 7校の学校長を代表してTSM、東京アニメの小達一雄学校長が式辞を述べました。「これから社会はかつて経験したことがないくらいの速さで変化していきます。その変化のなかでどんなに努力しても結果が得られず、絶望感や疲労感に襲われることも多いでしょう。しかし人間は不思議なもので、100人のなかで99人に理解されなくても、たった一人、あの人ならば必ず自分のことを理解してくれるはずだという誰かがいるだけで、どんな困難も乗り越えられます。その誰かは、恐らく今ここに共にいる仲間だと思います。なぜならば、共に学び、共に辛さを乗り越えてきた仲間であり、またこれからも同じ目標のなかで生き続けるからです。これからもその友人を大切にしてください。ただ、残念ながらその一人がどうしても見つからないときは、すぐに学校に帰ってきてください。我々はどんなときにも皆さんの味方であり、母校であり、港です。待っています。一緒に過ごした日々をありがとうございますという言葉に代えて、挨拶とさせていただきます」と温かい言葉を贈りました。

「仕事、職場を愛してください」浮舟総長祝辞

祝辞を述べる滋慶学園グループ 浮舟総長

 続いて、学校法人滋慶学園理事長で滋慶学園グループの浮舟総長が祝辞を述べました。「プロは仕事を通して成長していきます。仕事を愛してください。仕事を好きになってください。皆さんの明日からの職場が、皆さんの新しい道場であり、教室です。いい経験も苦しい経験もあるでしょう。しかしそれが皆さんのキャリアを作っていくんだと、情熱を持ってチャレンジしてください」と激励しました。そして、仕事に対する好奇心、学ぶ習慣、よい生活習慣、好奇心を持ってチャレンジすること、人のネットワークとコミュニケーションが大切であると話し、最後に「学校は皆さんにとって故郷です。悩んだとき、困ったとき、学校を訪ねてください。私たちは誇りを持って皆さんの成長を見守ります」と卒業生にお祝いの言葉を贈りました。

皆勤・精勤、在学中の優れた活動、将来が期待される卒業制作作品を表彰

 在学中にすべての授業に出席した皆勤賞29名、総授業時間数の98%を受講した精勤賞103名の氏名がモニターで紹介され、列席者に大きな拍手で讃えられました。東京デザインテクノロジーセンター専門学校 4年制学科で学び、3,760時間もの授業を無遅刻・無欠席で受講した東谷俊輝さんが、皆勤賞・精勤賞を代表して多田学校長から表彰状を授与されました。
 続いて、滋慶教育科学研究所(JESC)努力賞8作品、審査員特別賞4作品、奨励賞作品8作品が紹介されました。奨励賞には、「今年公開予定の映画の音楽制作プロジェクト」や「人気アイドルグループのコンサートへのダンサー出演」、「人に馴れた動物をお客様に届けるためのトレーニング」、「腱鞘炎防止検知用センサの開発提案」など、各校で取り組んだ産学連携のプロジェクトが選ばれました。
 また、TOHOシネマズ学生映画祭ショートフィルム部門でのグランプリをはじめ3つの映画賞を受賞し、『スマホを拾っただけなのに』で在学中に映画監督デビューしたFC TOKYOの中元さんが紹介されると卒業生からも感嘆の声が上がりました。中国・長安汽車の子会社、株式会社長安日本設計センター株式会社プロジェクトで高い評価を得たTCA自動車デザイン科の志村さんが、奨励賞を代表して表彰状を授与されました。

 在学中の優れた活動に贈られる学校長賞には、入学から今日まで率先して産学連携授業やイベント、作品制作など幅広く取り組んできた8組が選ばれました。e-sportイベントに運営スタッフとして積極的に参加してきた東京アニメの田中さんが、学校長賞8組を代表して表彰状を受け取りました。
 表彰の最後は、優れた社会貢献活動に贈られる総長賞。江戸川区からの課題「小学生向けのむし歯・歯周病予防のアニメーション制作」や、「救急の日のイベント制作」、「シニアの健康促進と交流に貢献する『ゲーム健康指導士』育成プロジェクト」など8題が受賞し、1年を通して1万5千人もが来場した「ふれあい動物園」の活動を行ったTCA ECOの土井さんが、総長賞を代表して浮舟総長から表彰状を授与されました。

  • 4年間1日も休まずに学び皆勤賞を受賞したTECH.C. 東谷さんはゲームプログラマーに

  • JESC奨励賞受賞のTCA 志村さんはメーカーに就職し自動車デザイナーの夢を叶えた

  • 東京ゲームショウ出展企画が評価された東京アニメ 田中さんはCGデザイナーとしてキャリアをスタートする

  • 本年度12の地域・企業の依頼で開催した「ふれあい動物園」が評価されて総長賞を受賞したTCA 土井さん

骨髄移植推進キャンペーンミュージカル「明日への扉」募金贈呈

 骨髄移植推進キャンペーンミュージカル『明日への扉』は、1994年の初演以来、「生きることの素晴らしさを伝えたい」と先輩から後輩へ受け継がれているミュージカルです。『明日への扉』公演でお預かりした募金を、毎年の卒業式で公益財団法人日本骨髄バンクと財団法人夏目雅子ひまわり基金に贈呈しています。在学中に3年連続でゴスペルアンサンブルとして『明日への扉』に参加した石川さんから、日本骨髄バンク副理事長の加藤俊一様へ123万3,204円を、2年連続で『明日への扉』にキャストとして出演した佐藤さんから夏目雅子ひまわり基金事務局次長の丸尾由美子様に61万6,602円を贈呈しました。

  • 卒業生代表から募金を贈呈

  • 日本骨髄バンク、夏目雅子ひまわり基金からは感謝状をいただきました

業界を代表する4名の名誉学校長が祝辞

 工業デザイン、照明デザイン、e-sports、音楽、それぞれの業界を代表する名誉学校長が、大きく変化する時代に社会へ飛び立つ卒業生に向けて、貴重な祝辞を贈りました。

「世の中は大きく変化しているからこそ、人としての五感を大事に」石井幹子名誉学校長

石井幹子名誉学校長

 「『モノからコト』に人々のニーズ、関心が高まっていると言われていますが、コトの次は『時(とき)』であろうと思います」と石井名誉学校長。「時を美しく彩る、豊かにする、そういった仕事はますます広がっていくと思います。今まで思いもしなかったような分野が広がり、大きな仕事になるということが予想できます。照明デザインという言葉すらなかった若い頃、照明デザインをやりたいと思って勉強を続けてきたわけですが、今はそれは大きな分野になりました。光は空間を、時間をコントロールする。光の重要性がさまざまなところでわかってきて、新しい産業、新しい分野、新しい業界、新しい人を生んでいきました。いろんなところでそういうことが起こると思います。そのときに、自分の五感で感じて進んでいただきたいと思います」。情報がキーボードのキーを叩くだけで飛び込んでくる今だからこそ、人としての五感を大事にしてほしいと伝えました。「今日のこの日を忘れず、一歩一歩光に包まれた将来、すばらしい将来を送っていただきたいと思います」と卒業生にお祝いの言葉を贈りました。

「今日渡したバトンを胸に、皆さんが活躍されることを期待しています」馬場章名誉学校長

馬場章名誉学校長

 デジタルゲーム研究の第一人者である馬場名誉学校長が話されたのは、8年前に東日本大震災に見舞われた宮城県でのボランティア活動で、被災された皆さんの心の回復を願い、ゲーム会社の協力を得て避難所にゲーム機とゲームソフトを配布したときのこと。「全ての避難所に行き渡ったわけではないし、すべての子供たちに行き渡ったわけでもない。でも、ゲームソフトを手にした子供たちは嬉しそうに遊んでくれました。ある避難所では子供たちが自分たちで、どのソフトで遊ぶか、誰から遊ぶか、一人何分遊ぶかという決まりを作ったことが、メディアで報道もされました。その子供達のリーダーをしていた当時小学5年生だった児童が今春高校を卒業しました。かつての小学校の担任の先生から連絡があり、その子は将来ゲームクリエーターになるために専門学校への入学を決意したということです。嬉しいですね。僕たちが大切にしていたエンターテイメントの心を、バトンのように渡すことができたんだなと思いました。今日私たちは皆さんにバトンを渡します。そのバトンは目に見えないバトンです。でも滋慶学園の精神がいっぱい詰まっています。皆さんがそのバトンを胸に、これからそれぞれの進路で活躍されることを祈っています」と卒業生へ思いを繋ぎました。

「『一日一笑』、その一日一日のサンプルが皆さんを幸せにしてくれます」湯川れい子名誉学校長

湯川れい子名誉学校長

 「ご存知のように今はAIの時代です。でも、変わらないことがあることに気がつきました。人間は人間であるということです。すべてのテクノロジーは人間のために、生きやすさのために生まれている。そして、それを生み出したのも人間です。それは変わらない。皆さんが生み出していくんです。そういう時代を皆さんが作っていくんです」と湯川名誉学校長は、人間の幸せの4つの条件をあげました。1 健康であること、2 食べ物があること、3 食べ物を手に入れる収入があること、4 静かに眠れる場所があること。「そしてもう一つ、一緒に喜んでくれる人、一緒に笑ってくれる人、愛し愛される人。友達でも家族でも。そういう人がいること。それが人間の幸福の条件だと思います。そして、これを満たしていったときに、人に褒められる人になっている、社会の役に立つ人になっている、必ず、それは後からついてきます」。そしてそのために、『一日一笑』を心がけてみましょうとアドバイスをされました。「一日というのは自分の一生の一つのサンプルになります。一日を大切に一生だと思って生きよう。それだけでなく、一日一回心から笑えるかどうか、自分にスマイルをあげることができたか、夜寝る前に考えてみてください。そしてその一日一日のサンプルが、きっと皆さんを幸せにしてくれると確信しています」。最後に「一日一笑、そしてBe Happy」と、笑顔で卒業を祝福しました。

卒業生謝辞「支えあった大事な仲間にありがとうを伝えたい」DA東京 牧野さん

 卒業生を代表して、東京ダンス&アクターズ専門学校 牧野圭那さんが感謝の言葉を述べました。ダンサーになるという絶対に叶えたい夢を実現するために、進学校からたった一人、専門学校へ進学したという牧野さん。『明日への扉』への出演や企業プロジェククトに積極的に取り組み、卒業後はプロ球団でチアパフォーマーとしての活躍が期待されています。

 「本格的な進路活動が始まり、最初のオーディションでは現実の厳しさを突きつけられて不合格という結果でした。不安しかなく、気持ちをなかなか切り替えられない私を、同じ境遇の仲間たちがいつも支えてくれて、苦しい時期を乗り越えることができました。最後のオーディションで合格をもらったとき、私以上に喜び泣いてくれた同期。支えあってきた大切な仲間にたくさんのありがとうを伝えたいです」と友達への感謝、講師の先生方への感謝、そして涙に詰まりながらご両親に「二人のサポートがあったからこそ、私は今日卒業を迎えることができました」と感謝の思いを伝えました。そして「観ている方を笑顔にできるよう、DA東京で学んできたことを活かして頑張っていきます」と未来に向けての思いを力強く宣言しました。

  •  卒業生を代表して謝辞を述べる DA東京の牧野さん

  • 「We can fly」、卒業生を歌で送り出した

 式典の最後には、スペシャルバンドとTSM、TSM渋谷ゴスペルアンサンブルが「翼をください」を演奏し、卒業式を感動的に締めくくりました。