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【入学式】 「感謝の気持ちを忘れないで!」 新入生が新たな一歩を踏み出しました 名古屋5校入学式

「You Raise Me Up」のコーラスで激励

 名古屋の滋慶学園COMグループの専門学校5校の合同入学式が4月10日(水)、名古屋市中区の日本特殊陶業市民会館フォレストホールで行われました。今年は名古屋ECO動物海洋専門学校が開校し、7カ国9人の留学生を含む計1006人の新入生が、夢や目標に向かって一歩を踏み出しました。グランドフィナーレはNSMゴスペルアンサンブルの「You Raise Me Up」のコーラス。音楽を通じ、「頑張って」と熱いエールを贈りました。

 入学式が行われたのは名古屋ECO動物海洋専門学校と下記の専門学校。いずれも学校法人 滋慶コミュニケーションアートの運営です。
・名古屋デザイン&テクノロジー専門学校
・名古屋コミュニケーションアート専門学校
・名古屋スクールオブミュージック&ダンス専門学校(NSM)
・名古屋医健スポーツ専門学校

明日はつぼみが花になる 卵がひなになる 木村一郎学校長

 式典は国家斉唱ではじまり、名古屋医健の久保田一学校長、そして名古屋デザインとNSMの波多野壽学校長、名古屋コミュニケーションアート専門学校と名古屋ECOの木村一郎学校長が紹介されました。

  • 名古屋の滋慶学園COMグループの入学式

  • 近くで見守っていてくれる人が必ずいると言う木村学校長

 代表して木村学校長が式辞を述べ、「1つの道を極めるためには、数多の試練に立ち向かわなければなりません。分厚い壁に突き当たることもあるでしょう。よじ登って乗り越える人、遠回りして行く人、壁に向き合い足を止める人…。一人で立ち向かうのは辛いことです。でも周りに同じように悩んでいる人がいて、かけがえのない仲間になるかもしれません。そうした出会いを大切にして下さい。近くで見守っていてくれる人が必ずいるものです」と語りました。

 自分の感じていること、考えていることを他人に理解してもらうには大変な努力が必要で、正しく理解してもらうために直接自分の言葉で伝えることが大切だと強調しました。そして、愛知県半田市出身の児童文学作家、新美南吉の『明日』という詩の『明日はさなぎが蝶になる 明日はつぼみが花になる 明日は卵がひなになる 明日はみんなを待っている』という一節を紹介。「まさに今の皆さんを表しています。未来・将来が待っています。訪れる明日をしっかり迎えられるよう、未来の自分を見つけてください」と激励しました。

「良い人でいる」は将来につながる大切な言葉 海外教育顧問のセルズニック氏

 NSMの学生の研修を行っている米国ハリウッドのタレントエージェンシー、マクドナルド セルズニック アソシエイツの最高責任者で、海外教育顧問のトニー・セルズニック氏は祝辞で、「才能のあるアーティストはいるでしょうけれど、一緒には働きづらいと思われる人が再び仕事を依頼されることはありません」と明言しました。

 そのうえで、「繰り返し仕事をする『リピートビジネス』はキャリアを築くうえで大切な鍵となります。両親から『良い人でいなさい』と言われたことがあるでしょう。この言葉は、仕事でキャリアを積んでいくうえで、将来につながる大切な言葉です」とスピーチ。「ダンスの研修でロサンゼルスに来られることを楽しみにしています。成長過程の1つとして、世界に出ることを勧めます」と話しました。

  • キャリアを築く鍵を語るセルズニック氏

  • 誰かのためにと、誰かと共に。池末先生のメッセージ

良い人間関係が幸福と健康を高める 池末副校長

 NSMなどの副校長をつとめる池末信先生は、苦労してバークリー音楽大学で学んだ若い頃を振り返り、「英語もダメ、ピアノも弾けない私でした。そんな私が人生を変えた言葉に出会います。テレビで見たある財団会長が『学び教養を高め、社会や誰かの役に立つことは素晴らしい』と言うのです。衝撃を受けました。日本では勉強は自分のためにやるものだと教えられていたからです。誰かのためなら私は頑張れました。また誰かを助けようとすると沢山の人が逆に助けてくれ、成績も向上し、世界を代表する大学で優秀者として表彰されたのです」と語りました。

 さらにハーバード大学の研究チームが、75年間にわたり700人以上の心と体の関係を調査した膨大なデータから、健康と幸福の条件について周りや家族との良い人間関係であるとの結果を導いたことを紹介。「周囲の人たちとの関係をよくするために、小さなことからはじめましょう。例えばメールやラインを開いた時、相手を気遣うメッセージを送るということを心がけると、小さな行動の何倍もの愛と勇気を受け取れます。ある心理学者が『1人ではできないかもしれないけど、あの人と一緒ならできるかもしれない』と言いました。誰かのためにと、誰かと共に、です」と仲間の大切さを説きました。

どんどん失敗し、先生から沢山のアドバイスを! 篠塚正典先生

 名古屋デザインの副校長で、OCA大阪デザイン&IT専門学校と東京コミュニケーションアート専門学校(TCA)の学校長などをつとめる篠塚正典先生は長野オリンピックのシンボルマークや多数のパッケージデザインを手がけてきたデザイナー。祝辞で「いま希望に胸を膨らませています?それとも少し不安?」と問いかけ、「プロフェッショナルになっていないのだから、不安になるのは当然。ではプロになるにはどうするか。コツコツと努力を積み重ねてください。才能よりも努力のほうが大切です」と語りかけました。

 引退したプロ野球のイチロー選手が、実は人の見えないところで人の何十倍、何百倍も努力していたといい、引退会見のときの「好きで夢中になれることを見つけられれば、目の前にどんな壁が立ちはだかっても必ず乗り越えられる」という言葉を紹介。そして「皆さんは、好きで夢中になれることを見つけています。あとは目標に向かって突きすすむのみです。たくさんの壁にぶち当たることもあります。失敗を恐れないでください。在学中はどんどん失敗して、沢山先生にアドバイスをもらってください。その1つ1つが皆さんの実力になります。卒業まで努力を重ね、一歩一歩確実に進んでいくと自分に誓ってください」と述べました。

  • 「才能より努力」という篠塚先生

  • 浮舟総長は「目標を明確に力強く歩み出して」と激励

自律協働のできるプロ人材として羽ばたいてほしい  浮舟総長

 入学式の第一部の最後は浮舟総長の祝辞で、「この学園ではいたるところに『今日も笑顔であいさつを』という標語が掲げられています。礼に始まり礼に終わります。朝食をとって、しっかりした1日のリズムで学校生活を送ることが大切です。どうか良い生活習慣を身につける努力をしてください。主体的に物事に取り組んでいく、好奇心をもって自分から進んで主体的に学びの場に自らを置く…。そういうセルフマネジメント、チームで仕事をしていくコミュニケーション力、チームマネジメントもしっかり学んで、プロのスペシャリストとしての基礎を作ってほしいのです」と述べました。

 学びの方向性について「これからは世界が職場となっていきます。コミュニケーション言語としての英語の大切さ、専門英語の大切さを理解してください。多くの国々の価値観、違った文化を学ぶことの大切さはもちろん、自分たちの文化、アイデンティティーを大切にし、真の国際的な感性を身につけていただきたいと思います。仲間や先生方、業界の方々との人間関係を大切にしてください。その関係は、プロになったときにかけがえのない財産になるはずです。自律協働のできるプロの人材として羽ばたいていくことを願っています。ムダな時間はありません。目的目標を明確にして力強く歩み出してください!」と語りました。

先輩たちのプレゼンに真剣な眼差し 入学式第二部“最初の授業”

 “最初の授業”と位置づけられた第二部は、卒業生によるプレゼンテーションです。企業からいただいた課題にもとづく制作・研究や社会貢献の発表は日本語と英語で行われ、新入生たちは真剣な眼差しで見聞きしていました。

 名古屋デザイン&テクノロジー専門学校は、まず総合デザイン科の卒業生による名鉄観光サービスの「団体旅行営業用ツール」のデザイン提案です。「デザインとは「相手にとってより良い結果につなげる」ことで、そのために考え続けることの大切さを、プロジェクトを通じて学んだそうです。

 デジタルメディア科の卒業生は2018年、企業プロジェクトとして、岐阜県のゲームソフトの会社、日本一ソフトウェアの人気ゲーム「魔界戦記ディスガイヤ」が誕生から15周年を迎えたことを記念するアニバーサリーアニメーションの制作。そのプロセスを発表しました。

  • 「魔界戦記ディスガイヤ」のアニメ制作を発表

  • 「名古屋テレビ塔」のキャンペーンソングを披露

 名古屋スクールオブミュージック&ダンス専門学校のプロミュージシャン科は、2020年にリニューアルオープンする「名古屋テレビ塔」のキャンペーンソング制作プロジェクトを発表。制作に携わり、シンガーソングライターとしてデビューした鈴木愛海さんらのグループが、歌と演奏を披露しました。2020年夏にキャンペーンソングのCDが発売される予定です。
 
 ダンス&アクターズ科では、毎年秋の骨髄移植推進キャンペーンミュージカル 明日への扉「Hospital Of Miracle(ホスピタル・オブ・ミラクル)」についてプレゼンテーション。耳の不自由な人のために字幕を表示したり、フィナーレに手話コーラスを取り入れるなどの工夫も紹介しました。

  • ミュージカルのダンスの一部を披露しました

  • 昨年注目されたエアロビクスの実演

 名古屋医健スポーツは、スポーツ科学科による昨年秋の「ナゴヤドーム6時間リレーマラソン」の運営サポートについて発表。スポーツトレーナーコースの学生たちがドーム内のステージでエアロビクスをリードし、会場を盛り上げました。そのパフォーマンスを新入生に披露しました。

 名古屋ECO動物海洋専門学校のプレゼンテーションは、ドルフィントレーナーとして活躍している卒業生、鈴木沙都美さんの「イルカとお客様の架け橋」というテーマ。イルカと一緒にお客さんを楽しませているトレーニングの日々を動画や写真を使って紹介しました。

 また、動物看護師のコースで学んだ卒業生は、オーストラリア・クイーンズランドで海外留学をした経験から学んだことを発表。外国の人と犬とのかかわりを目の当たりにしたほか、ホームステイをさせてもらったホストファミリーとの交流などで多くのことを学んだといいます。

  • イルカとの日々について語る鈴木さん

  • 塩沢さんは見事なラテアートを披露

 最後は名古屋コミュニケーションアート専門学校 カフェ総合科カフェオーナーコースの卒業生で、バリスタとして活躍している塩沢桃乃さんによるラテアートのデモンストレーション。塩沢さんはコンテストで優勝や入賞の経験があり、「私のコーヒーが飲みたい」「私に会いに来てくれる」というセルフ・ブランディングを心がけているそうです。

感謝を忘れる人は第三者を笑顔にできない 名誉教育顧問 松岡充先生

 全ての卒業生を代表し、姉妹校・大阪スクールオブミュージック(OSM)の卒業生で、名誉教育顧問の松岡充先生が登場。ロックバンドMICHAELのボーカルで、俳優としても活躍している松岡先生は「皆さんは夢にダイレクトにつながる日々を勝ち得るため、専門学校にきたのです。あとはやるだけ。せっかく夢が叶うのに、プロになれる道が開けているのに、夢が叶わないような日々だけは送らないでください」とエールを送りました。

 さらに両親や保護者への感謝の気持ちの大切さを熱く語り、「専門学校に入れるというのは大変なこと。あなたを愛しているから、あなたの夢を信用しているから、『わかった、行きなさい』と言ってくれたんです。感謝の気持ちを忘れるような人が、作品や仕事で誰かの笑顔を作れるわけがない。だから、その感謝は自分のためだと思って、これからの学校生活に邁進していってほしいと思います」と強調しました。そして、新入生のために『夢』という歌をプレゼントしました。

感動的な歌声が会場に響きました

 グランドフィナーレは「You Raise Me Up」のコーラス。トリノ冬季オリンピックのフィギュアスケートで金メダルに輝いた荒川静香さんが、エキシビジョンで踊ったときの曲です。♪あなたが励ましてくれるから高い山の頂にも立てる、私は強くなれる…。池末先生の指揮、名誉教育顧問のミッキー吉野先生(キーボード)、海外教育顧問のトミー・スナイダー先生(ドラム)、キース・ワイアット先生(ギター)、マーリン・ケリー先生(ベース)、ジョーイ・カルボーン先生(キーボード)という豪華な顔ぶれによる演奏で、NSMゴスペルアンサンブルが歌いあげ、会場を盛り上げました。