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学校法人滋慶学園・学校法人東京滋慶学園 15校の合同卒業式 医療、福祉、スポーツ、食、美容、バイオ、ウェディング業界へ

感染対策をとり両国国技館で行われた15校合同卒業式

 3月11日(金)に両国国技館にて、学校法人滋慶学園と学校法人東京滋慶学園の医療、福祉、スポーツ、食、美容、バイオ、ウェディング分野15校の合同卒業式が行われました。新型コロナウイルスの感染拡大により、2019年度、2020年度は各校での開催となった卒業式。3年ぶりに合同開催となった今年度の卒業式は、感染対策として午前の部、午後の部の2部制をとり、出席は学校長や教職員、一部の来賓、卒業生のみとし、保護者や講師の皆様にはオンライン配信で式典をご覧いただきました。
 分散登校やオンライン授業など、クラスメイトと会える時間も少なかったコロナ禍の学生生活。袴やスーツ姿の卒業生たちは、式典前から友人たちと笑顔で喜びを分かち合っていました。
 姉妹校の東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校のゴスペルアンサンブルによる国歌斉唱で始まった式典は、代表卒業生への卒業証書授与、学校長の式辞に続き、皆勤賞精勤賞、滋慶教育科学研究所奨励賞受賞者の表彰が行われました。各業界の企業やプロフェッショナルからのお祝いメッセージが紹介された後、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が全教職員を代表して、「プロフェッショナルは仕事を通して成長します。明日からの仕事、職場を大切にしてください。仲間とのネットワーク、講師の先生や業界の方々とのネットワーク、明日からの職場の方々とのネットワーク。このネットワークが皆さんの将来の財産になります。そのためにコミュニケーションが大切です。『今日も笑顔であいさつを』。この言葉を明日からの皆さんの職場に持っていってください。一人ひとりが自信を持って、自分の仕事を大切に、楽しく自分の道を行かれることを祈念いたします」と卒業生に祝辞を贈りました。
後半は最後の授業として、業界で活躍する同窓生が登壇、また担任からサプライズメッセージが一人ひとりに贈られ、涙を流す学生の姿も会場のあちらこちらで見られました。最後は、卒業生代表による決意の言葉が力強く宣言され、卒業式が閉式しました。午前の部は7校1478名が、午後の部8校1567名の卒業生が新たなる夢と目標に向かって船出しました。

  • 祝辞を述べる滋慶学園グループ 浮舟総長

  • 一人ひとりに贈られたメッセージをスマートフォンで読む卒業生

  • 会場前でクラスメイトと記念写真を撮る卒業生たち

■午前の部
 東京医薬専門学校
 日本医歯薬専門学校
 東京福祉専門学校
 東京バイオテクノロジー専門学校
 新東京歯科技工士学校
 新東京歯科衛生士学校
 埼玉福祉保育医療専門学校

■卒業証書授与
 卒業生代表は、3年間静岡からの新幹線通学をやり遂げた東京医薬専門学校 今福さん

地域に寄り添う臨床工学技士として地域貢献することを目標としている今福さん

 卒業証書の授与は代表1名に授与されました。午前の部7校を代表して卒業証書を授与されたのは、東京医薬専門学校臨床工学技士科の今福さん。看護師の母の姿を見て地域の人の支えになりたいとの思いで臨床工学技士を目指し、在学中は静岡から学校のある江戸川区葛西まで新幹線通学を3年間やり遂げました。

■学校長式辞
「プロフェッショナルとして自信と誇りを持って、社会で活躍してください」
東京医薬専門学校、日本医歯薬専門学校 須田英明学校長

式辞を述べる須田学校長

 須田学校長は卒業生が在学中に学んできた滋慶学園の3つの教育理念、実学教育、国際教育、人間教育についてのお話を卒業生に贈りました。「1つ目は実学教育です。皆さんは実学教育を通して社会で即戦力となる力を学んできました。しかし皆さんが持っている最新の技術や知識はすぐに古くなってしまいます。プロフェッショナルとして知識、技術に絶えず磨きをかけてください。2つ目は人間教育です。人間にあって人にないものは何でしょうか? それは間という字です。間という字は、昔は門構えの中に日ではなく月という字を書きました。門の間から明るい月明かりがさしている状態が間という字でした。人と人の間に明るい灯りをさす教育が人間教育です。皆さん、これからは人々の胸に明るい、そして暖かい光を照らしてください。3つ目は国際教育です。世界に目を向けてください。視野が広がれば新しい景色が見えてきます。新しい発見があります。皆さんは滋慶学園グループでの学びにプロフェッショナルとして自信と誇りを持って、社会に出て大きく活躍してください」。

■皆勤賞、滋慶教育科学研究所奨励賞表彰

 在学中、無遅刻・無欠席の皆勤賞受賞者を代表して、東京福祉専門学校こども保育科夜間主コースの手束さんが小林和弘学校長から、新東京歯科技工士学校歯科技工科Ⅰ部 ベトナムからの留学生のズウォンさんが学校法人東京滋慶学園 中村道雄理事長から表彰状を受け取りました。
 学園の教育力を高めることを目的に設立された滋慶教育科学研究所の奨励賞は、職業人教育の集大成として行う卒業研究、卒業制作、コンテストの中から、将来の活躍を期待される研究やグループに贈られます。受賞者を代表して表彰状を授与されたのは、東京バイオテクノロジー専門学校バイオテクノロジー科4年制 チョウさん。研究はインターンシップ先の国立成育医療センターで実施されたもので、研究テーマは「下垂体性巨人症の発症機序の解明」、難病である下垂体性巨人症の発症メカニズムを初めて明らかにした点で非常に大きな功績を残しました。

  • 自身の子育ての経験を通して、保護者の寄り添える保育者を目指して学んだ手束さん

  • 就職先のベトナム支社と日本の架け橋になりたいというズウォンさん

  • 研究は医学雑誌の最高峰「The New England Journal of Medicine」に第一著者として投稿予定のチョウさん

■卒業生からお祝いメッセージ
「選んだ仕事に真っ直ぐに向き合い、楽しみ、どんどん好きになってください」
埼玉保育福祉医療専門学校同窓生 柿﨑さん

保育園の園長として活躍する柿崎さんが自らの経験から後輩にメッセージを届けました

 「子供たちの成長はもちろん、先生たちが日々悩みながらも前向きに成長していく姿がやりがいにつながっている」という、卒業して10年、保育園で園長を務めている柿﨑さん。しかし、コロナ禍で保育士の仕事は一変しました。感染対策で大切にしていたことは「職員みんなで話し合う」こと。感染者を出さないという目標に向かい話し合うことで「みんなで頑張ろう」という気持ちになります。またコロナ禍だからこそ、活気、明るさ、笑顔を大切にしているそうです。卒業生に「悩む時は誰にだってあります。そんな時は先輩に相談しましょう。現場の先輩は、同じ悩みを経験しているからこそ答えを持っています」とアドバイスを送りました。そして最後に「『どんなに一生懸命頑張っていてもそれを楽しんでいる人には敵わない、どんなに楽しんでいてもそれを好きでしている人には敵わない』という言葉があります。選んだ仕事に真っ直ぐに向き合い、楽しみ、どんどん好きになっていってください」と激励しました。

■卒業生 決意の言葉
「一緒に働く方々からも患者さんからも信頼される視能訓練士を目指す」
日本医歯薬専門学校 鈴木さん

(11 患者さんに信頼される視能訓練士を目指し、第一志望の総合病院へ就職する鈴木さん)

 式典の最後に、日本医歯薬専門学校視能訓練士学科Ⅰ部 鈴木さんが決意の言葉を述べました。小学生の時に受診した眼科で優しく声をかけてくれた視能訓練士との出会いがきっかけで、見え方や検査に不安を抱く人に寄り添いながら病院を安心できる場所にする仕事をしたいと視能訓練士を目指した鈴木さん。コロナ禍で学びの環境が変化する中、オンライン授業が開始されたとき、通学にかけていた時間を予習や復習に活用し国家試験に備えました。3年で臨地実習にも参加でき、第一志望だった総合病院への就職も決定しました。「日本医歯薬専門学校での3年間は、目標をもって達成のために努力し続けること、それは一人ではとても大変で先生や一緒に頑張る友達、支えてくれる家族の存在が大切だと気づきました。一緒に働く方々からも患者さんからも信頼される視能訓練士を目指して、日々楽しみながら業務にあたりたいと思います」。そして最後に「社会に貢献できる人材になれるよう日々精進していく決意をここに宣言します」と力強く締め括りました。

■午後の部
 ベルエポック美容専門学校
 東京ベルエポック美容専門学校
 東京スポーツ・レクリエーション専門学校
 東京メディカル・スポーツ専門学校
 東京ベルエポック製菓調理専門学校
 赤堀製菓専門学校
 東京ウェディング・ホテル専門学校
 埼玉ベルエポック製菓調理専門学校

■卒業証書授与
「スポーツを通して子どもを笑顔に」東京スポーツ・レクリエーション専門学校小能さん

スポーツ幼児園に就職する小能さん

 午後の部8校の代表は、東京スポーツ・レクリエーション専門学校こども保育スポーツ科小能さん。「子どもたちに身体を動かす楽しさを伝えたい」と保育士・幼稚園教諭を目指し入学、スポーツ幼児園に就職内定し、スポーツを通して子どもを笑顔にできる幼児体育指導者を目指しているそうです。

■学校長式辞
「自らの立ち位置を見つめながら行動することで、道は自ずと開けてきます」
東京ベルエポック製菓調理専門学校、赤堀製菓専門学校 井上美津子学校長

式辞を述べる井上学校長

 井上学校長は、まず、コロナ禍の真っ只中の思い描いていた学生生活とは異なる現実の中で、学びを続けてこの日を迎えた卒業生を労いました。そして「卒業する皆さんに伝えたいことがあります。それは本当の意味で自分を大切にしてほしいということです。自分を大切にすることは、自分を含めたまわりの人達みんなを大切にすることであり、自分の仕事や職場を大切にすることでもあります。自らの立ち位置をしっかり見つめながら行動することで、道は自ずと開けてくるものと思います。そして、滋慶学園グループのモットーである『今日も笑顔であいさつを』の笑顔とあいさつは、きっと皆さんの大きな力になってくれるでしょう。皆さんのこれからのご活躍を期待しています」と述べました。

■皆勤賞、滋慶教育科学研究所奨励賞表彰

 99名の皆勤賞受賞者を代表して2名が表彰を受けました。ベルエポック美容美師科の舟根さんはスタッフのファッションやスタイルの良さ、カラーの仕上がりに感動してここで働きたいと美容師を目指すきっかけとなった美容室に内定、たくさんの人から指名される美容師を目指しています。赤堀製菓専門学校カフェ専科のインさんは、親戚が日本で運営するホテルにオープンするカフェのオーナーを勤めるために入学、卒業後にはカフェをオープンし、オーナーとして活躍する予定です。
 滋慶教育科学研究所奨励賞を代表して表彰を受けたのは、東京ベルエポック美容専門学校の松本さん。滋慶学園グループの美容系学校6校の学生が競う「ベルエポックLIVE2021」のヘアスタイリスト部門で審査員からデザイン性、創造性の高さが評価されました。

  • 舟根さんの目標はたくさんの人から指名される美容師

  • 卒業後はホテルにカフェをオープンするインさん

  • ベルエポックLIVE2021」で高い評価を得た松本さん

■卒業生からお祝いメッセージ
「無難な人生ではなく、有り難い人生こそが人を成長させてくれるものと信じています」
東京メディカル・スポーツ専門学校同窓生 前村さん

「夢は必ず叶うと思う」と卒業生にメッセージを贈った前村さん

 柔道整復師科で学び柔道整復師の国家資格を取得、整体業務とスポーツトレーナーの仕事をしている前村さんは、現在JM整体院グループ総院長を務め、東京オリンピック柔道100kg級代表のウルフ・アロン選手の専属トレーナーとして活躍しています。幼い頃の夢は柔道でオリンピックの金メダルを取ることでしたが、高校時代に選手生命に関わる怪我をし、それからトレーナーの道を歩む決心をしました。2011年にアロン選手と出会い、トレーナーとして一緒に戦う決意をしたそうです。しかし、その過程でコロナウイルスという壁が立ちはだかりました。「もし自分が感染したら選手の一生を奪ってしまうかもしれないという恐怖感、オリンピック当日まで気が抜けない毎日でした」と振り返りました。「コロナ、開催延期がなかったら、金メダルはなかったのかもしれません。苦難、困難、災難があったからこそ生まれた結果。無難な人生ではなく、有り難い人生こそが人を成長させ、大きな結果に導いてくれると信じています。これからも大きな苦難や困難があると思いますが、諦めずに努力すれば必ず報われることを証明し続けたいと思います」と語り、最後に「私はオリンピックで金メダルという夢をトレーナーとして叶えることができました。夢は必ず叶うと思います」と力強いメッセージを送りました。

■卒業生 決意の言葉
「一人ひとりの人生のストーリーにあったドレスが提案できるように、全力で挑戦し続けたい」
東京ウェディング・ホテル専門学校 早野さん

「全力で挑戦し続けたい」と固い決意を宣言した早野さん

 式典の最後、卒業生を代表して東京ウェディング・ホテル専門学校の早野さんが決意の言葉を述べました。コロナ禍の2年間の学校生活。「一番大きかったのは、現場実習の中止です。即戦力を目指していた私にとって衝撃的な出来事でした」。しかし、そんな時に知ったのは、結婚式を延期や中止せざるをえない新郎新婦がたくさんいること。「幸せのサポートをする側の私が立ち止まってはいけない」と、ドレススタイリストではなく、結婚式場のサービススタッフとしての現場実習に挑戦しました。「コンシェルジュとして新郎のお母さまのサポートを担当した日のことです。その日の最後に『1日あなたがそばにいてくれて良かった』と言っていただけたことが何より嬉しく、信頼していただけるおもてなしができたことが自信に繋がりました」と、自らの挑戦が間違っていなかったと実感した早野さん。これからは「この2年間で経験し、学んだ全ての力で『お客様の声に心を傾け、そこから想像を広げて、一人ひとりの人生のストーリーにあったドレスがご提案できるように、全力で挑戦し続けたいと思います。そして『やってみよう!』という挑戦の心を原動力に未来に向かって一歩一歩進んでいきます』と決意を宣言しました。