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言語訓練施設を通した地域への支援

7月の夏休みグループ訓練の様子

 本校は、脳血管障害後遺症で失語症を患っている成人や、言葉の遅れ、発達障害、発音障害、吃音のある未就学児を対象とした言語訓練室「セラピールーム」を設けています。現在、地域の方を中心に成人2名、小児20名に利用していただいています。
 利用される方は、健診で言葉の遅れなどを指摘されて区へ相談して当施設を紹介される例や、他の療育施設からの紹介、ママ友のクチコミなど、当施設へ通い始める入口は様々です。言語聴覚士(ST)は確定診断はできませんが、必要に応じて知能検査や発達検査を行い、困っている保護者に寄り添えるよう努めています。
 また、在校生には訓練見学や、訓練動画を用いたレポート作成の機会を設けて教育に活かしています。
 全国の現職STは1万3千人、そのうち小児部門に携わっているのは4分の1程度と言われています。セラピールームの存在は、子どもの成長の関わりではほんの一部ですが、ずっと一緒にいる親には見えにくい、子どものかすかな変化や成長を、身近な立場で客観的に伝えられる場でもあると思います。ささやかでも、そうした支援を通じて地域貢献を続けて行きたいと思います。

東京医薬専門学校 言語聴覚士科 宮阪美穂(言語聴覚士)