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北海道ハイテクAC、中村監督を招き寮長寮母のコーチング研修を実施

講義をする北海道ハイテクAC 中村監督

 親元を離れて寮生活を送る学生たちと接する参考に-と、6月6日(木)、東京・江戸川区の東京滋慶本部でジケイ・スペース東京地区学生寮の寮長・寮母ら26名が参加し、講師に北海道ハイテクACの中村宏之監督を招いてのコーチング研修が行われました。

 はじめに、学生寮を運営するジケイ・スペース㈱の鈴木紘次会長が中村監督を紹介し、「今日は皆さんの仕事のなかで必要なコーチングスキルの研修です。中村監督はすでにコーチングで選手たちの能力を伸ばして、オリンピックに行かせておりますから、そのテクニックを生で聞いてください。値打ちのある講義ですので、そういう思いで聞いてください」と研修への心構えを述べました。

 中村監督の講義は、北海道ハイテクACでの福島千里選手、北風沙織選手らのコーチングにおける実話や、高校教師になってからのコーチングの変化、ご自身の生い立ちなど、この研修でしか聞けないエピソードを織り交ぜながら、北海道ハイテクAC設立から2年で、目標であったオリンピック選手を輩出した、中村流とも言えるコーチングの考え方を講義いただきました。

常識にとらわれない

 「北海道は陸上競技に向かない」、「練習は苦しいもの」、「ウォーミングアップから始める」などの『常識にとらわれない、型枠に入れない』こと。「常識にとらわれないということは、固定観念がないということ。常識にとらわれないといろいろな試行錯誤をするので、知識が豊富になるということなんです。迷ってもいいですから、繰り返しやることによって、知識が豊富になるということですね。それがすなわち子供たちにとっていい方向に行くのではないかと思います」

教えるということはお互いが学んで成長していくこと

 「私と福島は半世紀近くの年の差がありますが、対等です。自分の知識や考え方を植え付けるのは一方通行です。私のやっていることは、彼女たちが100%理解できて成長するかというと、そうではないんです。むしろ、向こうから返ってくること、いわゆるキャッチボールです。キャッチボールするということは、私は学んでいるということなんです。また、『昔は』とか『私の時代は』と言うのは禁句だと思っています。今の時代ですから、今に合わせなければいけないんです。だから、今の時代というのは今の子供たちから学ばなくてはいけないんです。そう思ってみると、選手というのは師匠でもあります。教えるということは、お互いが学んで成長していくことです」

研修には東京地区の寮長・寮母ら26名が参加研修には東京地区の寮長・寮母ら26名が参加

 参加した寮長・寮母らは、興味深いお話を、メモを取りながら、また、食い入るように聞いていました。日本選手権の前日という多忙ななかでの講義でしたが、中村監督は1時間以上に渡り、ジェスチャーや時には笑いを誘う軽快な話術で講義をされ、終了後の質問にも丁寧に答えていました。

(Webセンター)