卒業シーズンを前に、滋慶学園グループ各校の卒業研究発表会、卒業制作展の本格的なシーズンがやってきました。学生たちの学びの集大成であり、産業界からの課題に挑戦し成果につなげた研究発表や作品の披露等が行われています。

　１月３０日（木）には滋慶学園グループの発祥校である大阪医療技術学園専門学校の「平成２５年度卒業研究発表会」が大阪・中之島の大阪市中央公会堂で行われました。発表会は「パネル発表の部」「優秀発表の部」「展示の部」に分かれて行われ、新学校長に就任した医学博士で滋慶医療科学大学院大学の磯橋文秀教授が「研究発表会も２０年目を迎えるまでになり、本校の実学教育、人間教育のプログラムの重要な部分を担っているイベントです。この公会堂はヘレン・ケラー女史やガガーリン大佐が講演会を行った伝統ある会場です。恥じないようにこれまでに学んだことの集大成を堂々と発表して、質問者との間で活発な議論を展開してください」と挨拶して始まりました。

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  磯橋文秀学校長のあいさつ

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  大正時代に建った大阪市中央公会堂で
  堂々と発表する学生

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  無呼吸症候群患者の早期発見のための研究を発表する臨床検査技師科チーム

　メインイベントの優秀発表の部では、臨床検査技師科の鈴木優之さん、鹿島有紗さん、廣瀬大輔さんのチームが大阪医科大学付属病院の協力の下、潜在患者２００万人がいると推定される閉塞型睡眠時無呼吸症候群（ＯＳＡＳ）の早期発見のための新たな簡便な方法を発表。「スパイロメーターによる閉塞型睡眠時無呼吸症候群（ＯＳＡＳ）スクリーニングの検討」と題して、呼吸機能検査で曲線グラフに現れる連続した速い振動波に注目、わずらわしい終夜睡眠ポリグラム検査に替わる病気発見のツールとなりえないかを検証し、特異性を突き止めた研究結果を報告しました。

　また言語聴覚士学科の冨田亜弓さんが脳梗塞の後遺症で右片麻痺と全失語を呈する７０歳の男性患者を対象に研究。キャッチボールなどの運動を通じて高次脳機能の活性化を図ることによって表情に変化が現れ口腔顔面運動の改善につながったという研究発表「高次脳機能への介入により口腔顔面運動が改善した症例」を、鍼灸健康美容学科の武田麻衣子さんらのチームが「脾の古典検索～脾の特性の理解のために～」を発表するなど、医療秘書・情報学科や東洋医療技術教員養成学科、薬業科、医療心理科などの学生チームによる計７題の研究発表が行なわれました。

　発表が終わる毎に司会の学生の指名で会場に陣取った先生方や学生たちから鋭い質問が浴びせられましたが、学生たちは伝統ある公会堂を意識してか、いずれのチームも堂々と対応。時には想定外の質問に戸惑う場面も見られましたが、チーム一丸となって意見をまとめて懸命に回答を返すと、会場からは大きな拍手が湧いていました。

　また、来賓の日刊工業新聞社取締役の曽根洋一大阪支社長からは、１題１題に対する論評とともに、「いずれも志のたかいテーマを掲げ、きちんとした問題設定を行っていた。思い付きではなく周到な準備を重ねた上での発表であったことが発表の合間に垣間見え、データー収集や調査、分析も丁寧に行うなど優れた内容だった。皆さんの努力と先生方の指導サポートに敬意を表したい」というお褒めの言葉を頂いていました。

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  講評を行う日刊工業新聞社の曽根大阪支社長

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  発表学生を代表して謝辞を述べる
  臨床検査技師科の鈴木優之さん

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  司会の秋山さんと山本さん

　これに先立って午前中には医療秘書・情報学科の学生による「病院検索サイトの現状と課題」や医療心理科の学生による「アニマルセラピーの効用について」をはじめ、薬業科、東洋医療技術教員養成学科、言語聴覚士学科の学生による２２題のパネル発表が行われ、参加者はそれぞれ関心のあるテーマのところにゆき、学生たちに質問や疑問をぶつけていました。また、３階特別室では鍼灸健康美容学科による「むくみに対する円皮鍼の効果について」の研究発表など５題の展示が行われ、学生や保護者の方々が熱心に見学していました。
　
これから各グループ校による様々なジャンルの研究発表や展示イベント、舞台などが目白押しです。ぜひ足をお運び下さい。

各校のオープン卒業イベントは下の表の通りです。詳しいことは各学校にお問い合わせ下さい。

卒展URL一覧

2014年2月4日時点