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九州大学と滋慶学園が共同研究 ノーベル平和賞ユヌス博士の「ソーシャル・ビジネス」をまんがで紹介

滋慶学園グループと九州大学の共同研究として出版されたまんが版の「ユヌス教授のソーシャル・ビジネス」

 マイクロ・クレジットという小額融資を通して祖国バングラデシュの貧しい女性たちを経済的・人間的に自立へ導き、2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス博士の活動と半生を描く「まんが版 ユヌス教授のソーシャル・ビジネス」がこのほど完成、滋慶学園グループのつちや書店(旧社名:土屋書店)から発売されました。

 「日本のまんが文化を通して世界の若者にソーシャル・ビジネスを理解してもらおう」と、まんが学科をもつ滋慶学園グループと、ユヌス博士のソーシャル・ビジネス活動を支援する九州大学ユヌス&椎木ソーシャル・ビジネス研究センターが、まんがによる啓蒙活動の効果についての共同研究として制作、まず日本語版の出版にこぎつけました。

 制作にあたっては、九州大学からはユヌス博士の活動に関する詳細な情報が寄せられ、滋慶学園からは、歴史作家でもあるまんが学科の加来耕三副校長が企画・構成を担当。東京コミュニケーションアート専門学校(TCA)の卒業生でプロ漫画家として活躍中のすぎたとおる氏と早川大介氏がバングラデシュへの現地取材を実施して、制作に取り組んできました。

  • 出来上がったばかりの本を手にする滋慶学園側制作委員会メンバーの州立ミドルテネシー大、川人清・名誉教授

    監修を行い、完成したばかりの本を手にとる米州立ミドルテネシー大、川人清・名誉教授

  • 2010年7月に行なわれたユヌス博士や岡田・九州大教授(当時は特任教授、向こう側右端)らグラミングループと浮舟総長、橋本常務、平田常務ら滋慶学園グループとの会合

    ユヌス博士(向こう側中央)と浮舟総長(手前左端)との会合。向こう右端は九州大の岡田教授

 同時に、滋慶学園の浮舟邦彦総長と九州大学ユヌス&椎木ソーシャル・ビジネス研究センターの安浦寛人センター長を共同代表とする「まんが版 ユヌス教授のソーシャル・ビジネス制作委員会」が発足。九州大学の岡田昌治教授や、米州立ミドルテネシー大学の川人清名誉教授らがメンバーに名を連ね、助言や監修等に当たってきました。

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 完成した本はA6判128ページ。定価は980円+税。「第1章 少年時代」に始まり、「第2章 アメリカ留学」「第3章 夢の種をまく」「第4章 グラミン銀行」「第5章 16の決意とソーシャル・ビジネス」「第6章 ソーシャル・ビジネスの展開」「第7章 若者よ 時は今だ」の全7章で構成され、ユヌス博士の幼年期や、祖国バングラデシュの貧しい女性の自立支援として取り組んだソーシャル・ビジネス、グラミン銀行の設立、ノーベル賞の受賞などが、まんがを通して分かり易く描かれています。また岡田教授による「ユヌス博士と日本」をはじめ、ユヌス博士のソーシャル・ビジネスへの理解を深めるための解説文が15ページにわたって掲載されています。

 ユヌス博士は現在なお、日本のユニクロやフランス・ダノン社などと連携しながら、母国バングラデシュはもとより世界各地で、社会的貧困からの救済事業を次々と力強く展開しています。日本にも再三訪れ、学生や若い人たちに「ソーシャル・ビジネス」について講義するとともに、それぞれが行動を起こすことの大切さを説いています。

 同制作委員会では共同研究活動の一助になればと、この本を国内で広めた後、今後、英語やフランス語、バングラデシュの主要語のベンガル語などに翻訳し、世界の若者たちにユヌス博士の業績とソーシャルビジネスを広めて行きたいとしています。

 また制作委員会では、「世界的に貧富差が拡大しつつある中、ユヌス博士は地上から貧困が一掃され、将来『貧困の博物館』ができる世の中にしたいと夢見ています。そうした社会の実現のために、博士が提唱するソーシャル・ビジネスは大きな脚光を浴びています。この本が世界の多くの若者に読まれ、ユヌス博士の夢を実現するために少しでも役立ってくれることを願っています」と話しています。

この本に関するお問い合わせは、つちや書店出版事業部
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