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学校法人大阪滋慶学園 “飛翔”と“誓”をテーマに2日に分けて卒業式が行なわれました

学校法人大阪滋慶学園の平成27年度卒業式。浮舟総長が「『サービスマインド』と『ベンチャースピリット』を持ってください」と激励しました=ホテルニューオータニで

 学校法人大阪滋慶学園(浮舟邦彦理事長)の「平成27年度卒業式」が3月9日(水)、10日(木)の2日間にわたって、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で各方面からのご来賓や保護者の皆様、講師・教職員の臨席のもと、“最後の授業”として挙行されました。

 雨に見舞われた9日には「飛翔~新たな旅立ち2016年~」のテーマで大阪医療技術学園専門学校▽大阪医療福祉専門学校▽大阪医療看護専門学校の3校、 
 10日には、「誓 未来へ羽ばたけ2016」をテーマに、大阪ハイテクノロジー専門学校▽大阪保健福祉専門学校の2校の合同卒業式が行われました。

 卒業生のほぼ全員が医療・福祉・健康分野への就職も決まり、あとは国家試験の結果を待つばかり。男子は紺系のスーツ、女子はスーツや振袖にはかま姿で式に出席、会場では耳の聞こえない保護者の方のために手話を入れて通訳するなど医療福祉系の卒業式に相応しい凛とした雰囲気の中、卒業生の皆さんはスペシャリストとしての新たな一歩を踏み出しました。

 各学校長から卒業生総代の大阪医療技術学園専門学校薬業科、印部早苗さんと、大阪医療福祉専門学校作業療法士学科、小島菜実代さん、大阪医療看護専門学校看護学科、臼井彩花さんにそれぞれ卒業証書と文科省認定の専門士称号が授与されました。

 また今年の総代は全員が女性で大阪ハイテクノロジー専門学校柔道整復スポーツ学科、範菜々美さんと、大阪保健福祉専門学校医療秘書・情報科の深井樹さんに、それぞれの学校長から卒業証書と文科省認定の専門士称号が授与されました。

広州中医薬大学大学院日本校で医学修士2名が誕生 同大学学長に代わり浮舟総長が学位記を授与しました

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広州中医薬大学学長に代わって浮舟総長から医学修士号を授与される秋山さんと阪本さん

 大阪滋慶学園では、グローバルに活躍できる職業人材の養成に力を入れており、滋慶医療国際教育学院修士教育合作センターが広州中医薬大学と共同で「広州中医薬大学大学院日本校」を開設しています。広州中医薬大学の王省良学長(学位審査委員会主席)から中医臨床基礎専攻を修了した秋山貴敬さんと、中薬学専攻を修了した阪本昌英さんに、それぞれ医学修士の学位が授与されることになり、式典では、王学長に代わって浮舟邦彦総長が中国語で学位記を読み上げ、難関を突破しガウンとキャップ姿の二人に授与しました。

 両日の式典では、大阪滋慶学園理事長でもある浮舟総長や大阪医療福祉専門学校の武田裕学校長、大阪ハイテクノロジー専門学校、大阪保健福祉専門学校の近藤雅臣学校長から卒業生に門出に臨んでの言葉が贈られました。

「学び続けることが大切です」 浮舟邦彦総長祝辞

 皆さんは、これからはスペシャリストとしてのキャリアを開発していかなければなりません。キャリアアップしそれぞれの道を切り開いていく必要があります。プロとして成長していっていただくことが必要です。そのためにはまず仕事を大切にして下さい。自分の選んだ仕事を誇りをもってこなしていくことです。明日からの職場が新しい教室、新しい道場です。焦らないで自分の仕事の基本をこなしていってください。私たちは滋慶学園グループに入職する人に、サービスマインドとベンチャースピリットを持ってもらうように要請しています。サービスマインドとは相手の立場に立って考えるということです。ベンチャースピリットとは、仕事をする上で必ず起こってくる問題の本質を見極めて、アイデアを出し、イノベーションまで結び付けていく精神であります。この二つを持った人材としてそれぞれの職場で楽しく仕事をこなしていっていただきたいと思います。

米中の海外提携校や業界ご代表から祝福の言葉を頂きました

 式には、提携校の米国オレゴン州にあるポートランド・コミュニティカレッジのカリン・エドワーズ(Dr.Karin Edwards)学長とジョアン・ハリス(Ms.joanne Harris)先生、中国・廣東医学院の官成濃教務処長、同医学院国際交流・合作事務室の宋雪潔副課長をはじめ、大阪府臨床検査技師会の竹浦久司会長、大阪府理学療法士会の山川智之会長、大阪府言語聴覚士会の藤井達也会長、大阪府作業療法士会の山下協子副会長、大阪府鍼灸師会の富永礼子副会長ら医療や福祉、健康分野から多くのご代表や卒業生の家族の皆様、各校の講師や教職員が列席、学生の晴れの門出を祝っていただきました。

また、大阪府看護協会会長、伊藤ヒロコ様や奈良県立医科大学附属病院長、古家仁様、日本視能訓練士協会会長、臼井千惠様、医療秘書教育全国協議会会長、日野原重明様ら海外を含めて約300通の祝電・お祝いメッセージが寄せられました。

 両日とも、卒業生に対して、学校長と来賓ご代表からお祝いの言葉が贈られました。

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    武田裕学校長から卒業証書と専門士称号を授与される卒業生総代

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    近藤雅臣学校長による告辞

武田裕学校長(大阪医療福祉専門学校、滋慶医療科学大学院大学学長・大阪大学名誉教授)告辞

 卒業生の諸君はこれまで本当によく頑張ってきたと思います。本日の感激を胸に秘めて社会で頑張っていっていただきたい。これからの医療は決してやさしいものではありません。諸君はヘルスケア、医療、介護、福祉等々の現場で働きます。我が国のヘルスケアの置かれている現状は、必ずしも右肩上がりというものではありません。多くの団塊の世代が後期高齢者になる2025年が一つの区切りになります。これまでのような右肩上がりのヘルスケアを夢見ていてはいけません。そういう現場でどうして働いていくかということを改めて覚悟していただきたいと思います。
 しかし、医療のピンチは一人一人にとってはチャンスかも知れません。学園で学んだ人間力、実践力、さらに国際力を思う存分生かして患者さん中心のヘルスケアというものをしっかりと守って行っていただきたい。卒業というのは一つの始まりです。この始まりを機にもう一度、そのような自覚を新たにしていただきたいと思っています。

近藤雅臣学校長(大阪ハイテクノロジー専門学校・大阪保健福祉専門学校、大阪大学名誉教授)告辞

 これからの長い人生、無限の可能性を持った皆さんの顔は輝いています。しかし少し油断すると、有限の可能性に変わってしまいます。人生と言うものは、1日を疎かにすると、その可能性がいつ途切れてしまうか分からないのです。私は20代の時に「今日を燃えつくし、明日に祈る」という人生訓を考え出し、その通り一生懸命、一日一日を大切に頑張ってまいりました。
 今その人生に悔いることはないと自信を持っています。その間、大変な幾つかの壁にぶつかってまいりました。人生の壁は一生懸命にやっている人にこそ現れるもので、いい加減な生き方をしている人の前には、壁など出てこない、そういう風に自分に言い聞かせました。だから壁が現れたことに感謝しなければいけません。
皆さん方もこれから壁にぶつかることがあるかと思いますが、恐れることはないのです。どんと前に座り込んで落ち着いて、どうすればこれを打開できるのかをゆっくりと考えて、力強い一歩一歩をそれから踏み出していただければ幸いかなと思います。蛇足ですが、先ほど言ったお粗末な人生訓は80歳で終わりました。80歳を越えた時点で、別の人生訓に変えました。「太く、長く、華やかにいたい」と厚かましい人生訓です。毎日毎日、喜びを持って迎え、喜びを持って送っております。
 先ほども申しましたが、皆様の前途は洋々たるものがあります。だから毎日毎日を最高に生きて頑張ってくださいと言いたいのですが、頑張ると疲れます。むしろ喜びを持って、人生をエンジョイして、前向きに楽しい一生を終えていただきたいと心から願っております。

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    米国ポートランド・コミュニティカレッジ、カリン・エドワーズ学長からのお祝いのメッセージ

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    中国・廣東医学院、官成濃教務処長からのお祝いのメッセージ

ポートランド・コミュニティカレッジ、カリン・エドワーズ学長の祝辞

 国際教育の重要性は21世紀の今日において、歴史上もっとも大きくなっていると思います。世界が文化的、経済的に結びつきながら急激に発展しているという理由だけではなく、人と人が助け合うことによってのみ乗り越えられる多くの課題に直面しているからです。国際教育は未来を作り出す重要性を教えてくれます。ヘルスケアの分野における日本での進歩、アメリカでの進歩、世界各地での技術革新はそれを必要とする世界の人々のために役立てることが出来ます。大阪滋慶学園と本校とのパートナーシップはだからこそ大切なのです。両国の技術革新を共有できる交換プログラム以上に素晴らしいプログラムはないと思います。お互い汗を流し学びあうことによって、世の中をより健康で安全なものにし将来の世代にさらなる繁栄をもたらすことが出来ます。卒業生の皆様の幸運と成功を祈っています。

中国・廣東医学院教務処長、官成濃先生の祝辞

 卒業生の皆様から幸せが感じられ光栄に思います。本校と大阪滋慶学園の交流は1996年から始まり、20年になります。教職員、学生の交流を通じて多くの成果を挙げて来ました。学生時代は終わりますが青春の夢は永遠に消えません。人生の中でどのような困難にぶつかっても自分の使命や誓い、責任感、探究心を持ち、頑張ってください。期待しております。皆様が益々成長し、それぞれの夢を実現するようお祈り申し上げます。また本学と大阪滋慶学園との友好も永遠に続くようお祈りいたします。

大阪医療技術の寺田さんらに大阪府知事賞など各表彰が行われました

 式典では、在学中の研究活動などで優秀な成績を上げた卒業生に各賞の授与が行なわれました。大阪府知事賞が大阪医療技術学園専門学校の寺田早織さん(医療心理科)、大阪ハイテクノロジー専門学校の村井謙介さん(臨床工学技士専攻科)ら5校7名に贈られたのをはじめ、理事長賞、校長賞、皆勤賞が贈られました。

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    日刊工業新聞社賞が曽根洋一同社取締役大阪支社長から贈られました

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    フジサンケイビジネスアイ賞が両金史素同社取締役大阪代表から贈られました

 また、日刊工業新聞社賞が「頭皮の鍼通電刺激による各部位のサイズダウンの効果について」の研究を行なった大阪医療技術学園専門学校鍼灸健康美容学科の山本岳さんのチーム、大阪保健福祉専門学校保健保育科の浅野育見さんらのチームをはじめ4チームに、フジサンケイビジネスアイ賞が「タブレット端末の遠用視覚補助具としての有用性」の研究を行なった大阪医療福祉専門学校視能訓練士学科の三原さつきさんらのチーム、大阪ハイテクノロジー専門学校柔道整復スポーツ学科の長尾祥希さんらのチームをはじめ4チームにそれぞれ贈られました。

 さらに、104歳になる聖路加病院の日野原重明名誉院長が会長を務める医療秘書教育全国協議会会長賞が大阪医療技術学園専門学校医療秘書・情報学科の吉田弥生さんら6名に授与されたのをはじめ、全国各協会団体の会長賞などが贈られました。

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    各校代表が謝辞を読み上げました(3月9日)

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    謝辞と感謝の言葉を手話を交えながら述べる卒業生代表

 式も終わりに近づき、9日には、大阪医療技術学園専門学校言語聴覚士科の岩城奈々さんら各校代表が、10日には、大阪保健福祉専門学校社会福祉科の竹島知佐さんらが、それぞれ謝辞を述べました。4年制の社会福祉科で学んだ竹島さんは手話を交えながら、同級生、先生への謝辞を述べた後、涙を浮かべながら「これまで本当にありがとうございました」と社会福祉の道へ背中を押してくれた両親とすべての保護者の皆様に感謝の言葉を述べました。

1148011卒業生一人一人の誓いの文字が書き込まれた“虹”が浮かび上がりました

 また光量が落とされ、暗くなった会場の壁面に、卒業生全員が将来の自分に誓う言葉を1文字で表し、寄せ書きを虹の形にした鮮やかなピンク色の電飾壁画が登場。こどもたちに沢山の笑顔を与えられる保育士になるという卒業生の「笑」や日本で臨床工学技士をめざす日本語学科の中国人留学生の「愛」、化粧品業界に就職するバイオサイエンス学科の卒業生の「美」など、卒業生全員の言葉が大きな虹の絵の中に一つ一つ輝いていました。

 大阪医療福祉専門学校のゴスペル部などによる祝歌「サントエルモの火」と、滋慶学園グループ校の放送芸術学院専門学校の在校生と大阪スクールオブミュージック専門学校の卒業生によるソウルマティックスが「ひまわりの約束」が祝歌として卒業生にプレゼントされました。また教務の先生による最後の授業もあり、社会に巣立った卒業生のために学校が用意しているキャリアアッププログラムの紹介が行なわれ、先生が「ぜひ皆が元気に羽ばたいている姿を見せに来て欲しい」と呼びかけ、卒業生を激励しました。

 式のあと、記念撮影、謝恩会が華やかに開かれ、卒業生たちは研究チームの仲間やクラスメイト、先生方とそれぞれ最後の別れを惜しんでいました。

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    それぞれの誓いの一文字を紹介

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    卒業式を終えてロビーで

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    看護を通して社会に貢献します!