お知らせ

News

柔道整復師をめざす学生が柔術・柔道の精神を学ぶ 「第12回滋慶学園総長杯 柔道大会」が開かれる

大阪城内で開かれた「第12回滋慶学園総長杯 柔道大会」。男子団体決勝で互いに「礼」を行なう優勝チームの東洋医療専門学校(右)と準優勝チームの京都医健専門学校A

 滋慶学園グループの北海道から九州まで柔道整復師科8校で学ぶ学生が一堂に会する「第12回滋慶学園総長杯 柔道大会」が10月8日(土)、“真田丸人気”に沸く大阪城公園内の武道の殿堂・大阪市立修道館で行われました。

 国家資格の柔道整復師は柔術・柔道にそのルーツを持ち、「心・技・体」、「礼や義」などその精神を学ぼうと毎年開催されている大会で、大会会長を務める浮舟邦彦総長や大会委員長の近藤雅臣・滋慶教育科学研究所所長をはじめ、リオオリンピックで大活躍をした日本柔道界の重鎮や柔道整復師界のリーダー、各校学校長らの来賓と、学校関係者や学生らの応援団が見守る中で、団体、個人戦が行なわれました。

 山陽新幹線の遅れで福岡医健専門学校チームの到着が遅れたため約10分遅れで行なわれた開会式では、浮舟大会会長が「柔道整復師は柔術・柔道にそのルーツをもつと言われています。医療の専門職として日頃学んでおられる科学的な知識や技術と共に、“心・技・体”をベースにした心や魂をしっかりと学んでいくことが大切です。そしてチームワークやリーダーシップを発揮して学生としての“礼・義”に重点をおいた大会にしていただきたい」と選手団に激励の言葉を贈りました。このあと、全日本柔道連盟の藤田家将参与をはじめ、オリンピック金メダリストの九州柔道協会の二宮和弘理事長や元柔道世界チャンピオンの天理大学の藤猪省太教授ら錚々たるご来賓の紹介が行なわれました。また、大阪府柔道整復師会の川口靖夫副会長と大阪府柔道連盟の峰重幸副会長からそれぞれご祝辞をいただきました。

  • 38394_02 (1)

    大会会長挨拶の浮舟総長

  • 38394_03-300x225

    選手宣誓を行なう米田選手(東洋医療専門学校)

 大会には、柔道整復師科を持つ
北海道メディカル・スポーツ専門学校(北海道恵庭市)
仙台医健専門学校(宮城県仙台市)
東京メディカル・スポーツ専門学校(東京都江戸川区)
名古屋医健スポーツ専門学校(名古屋市中区)
京都医健専門学校(京都市中京区)
大阪市ハイテクノロジー専門学校(大阪市淀川区)
東洋医療専門学校(大阪市淀川区)
福岡医健専門学校(福岡市博多区)
の8校から100名を超える選手が参加、学生ボランティアによる記録係や大阪府柔道連盟の公認審判団のジャッジの下、 “礼に始まり礼に終わる”正々堂々の熱戦を繰り広げました。

  • 38394_04-225x300

  • 38394_05-300x225

  • 38394_06-300x225

  • 38394_07-300x225

男子-東洋医療、女子-東京メディカル・スポーツ 共に団体戦初優勝を飾る! 総長杯は京都医健8連覇

 3面の道場を使って、それぞれ熱戦が繰り広げられ、大阪、京都3校の応援団が「そこだ!」「残り15秒!」「まだまだ!」と声援を送りました。その結果、男子団体戦では193センチ、168キロの“巨漢」”吉田颯選手と米田満選手の2枚看板を擁する東洋医療専門学校が決勝戦で強豪、京都医健専門学校Aを接戦の末、3-2で下して初優勝に輝きました。女子も東京メディカル・スポーツ専門学校が京都医健専門学校Bを退けて、昨年の男子に続いて初優勝を遂げました。

 得点方式による総合優勝は60kg以下級で上位を独占するなど個人戦で高得点を挙げた京都医健専門学校が8連覇し、総長杯が贈られました。また優秀選手に東洋医療専門学校の米田満選手(3年)と、東京メディカル・スポーツ専門学校の成田理恵選手(3年)がそれぞれ選ばれました。

  • 38394_08-300x225

    女子団体戦に初優勝し喜ぶ東京メディカル・スポーツ専門学校チーム

  • 38394_09-300x225

    審判長特別賞を藤田大会顧問から贈られる久原選手(大阪ハイテク、写真手前)と吉田選手(東洋医療)

 また柔道精神をよく理解しマナーの優れた学校・選手に贈られる審判長特別賞に東洋医療専門学校の吉田颯(はやて)選手(3年)と大阪ハイテクノロジー専門学校の久原亜莉沙選手(3年)が選ばれました。吉田選手は巨漢を生かして、この日、個人戦を含めた8試合すべてを30秒以内に得意の払い腰で1本勝ちする見事な成績を修め、注目を集めました。また、1年次より女子 無段者個人選で優勝を修めている久原選手は、大会至上初となる3連覇を果たしました。

さすが柔道整復師の卵、自らのけがを学びに生かす選手たち

38394_10 (1)先生方とコミュニケーションしながら救護を受ける選手

 また会場のバックヤードでは、大阪ハイテクノロジー専門学校の附属整骨院・附属鍼灸院の先生方が打ち身や捻挫、脱臼などで故障した選手のケアにあたりました。先生たちが治療を待つ学生に「こういう場合は、どうしたらいいと思う?」と問いかけると、選手たちも「この位置に氷をあてて冷やすのがいいと思います」と答えるなど、さすが柔道整復師をめざして勉強中の学生、治療法も心得たもので、けが苦痛に顔をゆがめながらも実践勉強に挑戦していました。

金メダリストの二宮参与と世界チャンピオンの藤猪参与からお褒めの言葉

 試合後の閉会式では、モントリオール五輪金メダリストの二宮和弘・大会参与から「全体的に元気のいい柔道だったのが良かった。特に決勝は、団体、個人戦ともに技の応酬がみられ、活気のある見ごたえのある試合が多かった」と講評がありました。

 また、元世界チャンピオンの藤猪省太・大会参与からは、「一番大事な礼が素晴らしかった選手が多く、応援の学生もマナーが良かった。昨年よりも激しい素晴らしい感動ある試合が目立った。リオデジャネイロ五輪の柔道男子73キロ級で金メダルを獲った天理大大学院の大野将平選手のようなタイプの選手が目立ったが、日本もこういう柔道をしてくれれば、オリンピックでもっと金・銀・銅メダルがとれると思う。この元気で柔道整復師の国家試験も頑張って欲しい」と激励しました。

 最後に、大会副委員長の宮川藤一郎・滋慶学園グループ副理事長が閉会宣言を行い、関係各方面への謝辞を述べて全日程を終了しました。

成績

38394_12-300x225総長杯8連覇の京都医健専門学校チーム

総合優勝…京都医健専門学校                
男子 団体の部
優 勝…東洋医療専門学校
準優勝…京都医健専門学校A
3 位…東京メディカル・スポーツ専門学校
3 位…京都医健専門学校B
最優秀選手賞…米田満(東洋医療専門学校)

女子 団体の部
優 勝…東京メディカル・スポーツ専門学校
準優勝…京都医健専門学校B
3 位…京都医健専門学校A
3 位…大阪ハイテクノロジー専門学校
最優秀選手賞…成田理恵(東京メディカル・スポーツ専門学校)

38394_13-300x225男子団体戦に優勝した東洋医療専門学校チーム

男子 無段者個人戦                    
〈60kg以下級〉
優 勝…竹吉瑠希(京都医健専門学校)
準優勝…勝又拓郎(京都医健専門学校)
3 位…坂東侑(京都医健専門学校)
3 位…渡邉一樹(京都医健専門学校)

〈70kg以下級〉
優 勝…北尾佑介(大阪ハイテクノロジー専門学校)
準優勝…小島柊(京都医健専門学校)
3 位…森本純尉(京都医健専門学校)
3 位…片野英輔(東京メディカル・スポーツ専門学校)

38394_14-300x225女子団体戦に優勝した東京メディカル・スポーツ専門学校チーム

〈80kg以下級〉
優 勝…中田博貴(京都医健専門学校)
準優勝…内田健太(京都医健専門学校)
3 位…藤本太知(東洋医療専門学校)
3 位…西山賢成(京都医健専門学校)

〈80kg超級〉
優 勝…吉田颯(東洋医療専門学校)
準優勝…米田満(東洋医療専門学校)
3 位…金子英樹(大阪ハイテクノロジー専門学校)
3 位…琴 鐘希(京都医健専門学校)

女子 無段者個人戦
〈50kg以下級〉
優 勝…久原亜莉沙(大阪ハイテクノロジー専門学校)
準優勝…金森未来(京都医健専門学校)
3 位…宮村未幸(京都医健専門学校)
3 位…堀口麻央(京都医健専門学校)

〈50kg超級〉
優 勝…村山晴夏(東京メディカル・スポーツ専門学校)
準優勝…成田理恵(東京メディカル・スポーツ専門学校)
3 位…伊敷鈴奈(東洋医療専門学校)
3 位…木村雫(仙台医健専門学校)

男子 有段者個人戦
優 勝…久喜和真(仙台医健専門学校)
準優勝…木下 優(福岡医健専門学校)
3 位…杉本涼太(大阪ハイテクノロジー専門学校)
3 位…成瀬和真(福岡医健専門学校)

女子 有段者個人戦
優 勝…秋葉美和(東京メディカル・スポーツ専門学校)
準優勝…山岡恭子(京都医健専門学校)
3 位…平戸杏奈(福岡医健専門学校)
3 位…吉田帆乃可(福岡医健専門学校)

審判長特別賞
男 子…吉田颯(東洋医療専門学校)
女 子…久原亜莉沙(大阪ハイテクノロジー専門学校)
団 体…東京メディカル・スポーツ専門学校 女子