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明日への扉「Hospital 0f Miracle」仙台で開かれました 骨髄移植推進キャンペーン・東日本大震災復興支援ミュージカル

キャスト、スタッフ、お菓子製作の学生…全員が舞台に立ちテーマソングを歌いました

 骨髄移植の推進と東日本大震災の復興支援を訴えるミュージカル・明日への扉「Hospital Of Miracle(ホスピタル・オブ・ミラクル)」が12月1日(金)・2日(土)、仙台市の若林区文化センターで開かれました。滋慶学園COMグループ、仙台コミュニケーションアート専門学校、仙台医健専門学校の主催。いじめに苦しみ生きることに絶望した少女が白血病の少年らとの出会いを通し、希望をみつけるというストーリーです。会場では、仙台で津波の被害にあった地域の野菜を使ったジャムやお菓子の販売、パネル展示もあり、大震災の復興支援を行なっていました。

 今回の公演には学生の家族や友人、それに高校生も含め、2日間で計975人が訪れてくださいました。出演者やスタッフの学生たちは終演後、募金箱を持ってロビーに並び、骨髄移植への理解と協力を求めました。集まった募金は来春の卒業式のさい、病気治療の副作用で脱毛に悩む人のために無償でカツラを貸し出す活動をしている「財団法人夏目雅子ひまわり基金」と、「公益財団法人日本骨髄バンク」に寄贈されます。

  • ロビーでは仙台野菜の焼き菓子やジャムを販売

  • 学生たち全員で募金の協力を呼びかけました

 骨髄移植推進キャンペーンミュージカル「明日への扉」は、姉妹校の大阪スクールオブミュージック専門学校の学生たちが1994年に初演していらい、2017年秋までに計155公演も続くロングランとなっています。その趣旨を受け継ぐオリジナルミュージカルとして生まれたのが「ホスピタル・オブ・ミラクル」です。2010年に名古屋コミュニケーションアート専門学校(現・名古屋スクールオブミュージック&ダンス専門学校)の学生らが初演し、2015年からは福岡スクールオブミュージック&ダンス専門学校、仙台コミュニケーションアート専門学校の主催でも上演されるようになりました。

 「ホスピタル・オブ・ミラクル」は、開幕と同時に響く「誰か一緒に生きてくれませんか!」という少女の絶叫と、いじめのダンスで始まります。友だちや家族にも心を閉ざした少女がたどりついた病院では、難病と闘いながらも明るく今を精一杯に生きる少年、ロックミュージシャンの道を歩みながら挫折した男性、失恋の傷から立ち直れない女性…と、様々な人と出会います。少女は病院での触れ合いを通して生きる意味を考え、やがて病院内DJを始めます。骨髄移植への理解、人の役に立つことの大切さを訴えかけるミュージカルです。

  • いじめダンス。少女は生きることに絶望します

  • 音楽仲間の見舞いにきた人気グループ

 キャスト、ゴスペル、バンド演奏、運営、音響、照明、アナウンスも、すべて仙台コミュニケーションアート専門学校の学生が担当。出演者らのボディケアは仙台医健専門学校の学生が受け持ちました。耳の不自由な人のために字幕で台詞を表示。フィナーレは出演者全員による、テーマソング「星空のベッド」の手話コーラスです。会場はスタンディングオベーションと拍手の渦に包まれました。

  • 病院に笑いを届けるホスピタル・クラウン

  • 白血病の少年。命について考えた詩を作ります

 舞台をつくりあげた総勢213人の学生が勢ぞろいするなか、1985年に白血病で亡くなった女優・夏目雅子さんの実兄で「財団法人夏目雅子ひまわり基金」理事長の小達一雄さんが挨拶に立ち、「今日の舞台では実際に白血病に苦しんだ経験をお持ちの方も舞台で演じていらっしゃいました」と、主人公の少女の父親役を演じた音楽コミュニケーション科2年、澤村凌多さん(24)を紹介する場面もありました。

 澤村さんは東日本大震災の翌年の2012年5月に急性骨髄性白血病と診断され、それ以来、難病と闘ってきました。2年後に骨髄移植をうけ、日常生活が送れるようにまで回復したそうです。「さまざまな不運に見舞われるたびに、多くの人に助けられてきました、もっと実力を伸ばし、人の記憶に残る役者(声優)になることが僕の恩返しです」とコメントしています。

 東日本大震災から6年半余りたちます。公演には今なお仮設住宅で生活している約30人の方々を招待し、楽しんでいただきました。エントランスホールでは、仙台コミュニケーションアート専門学校のカフェ・パティシエ科と調理師科の学生が仙台野菜を使用して製作した焼き菓子、ジャムを販売しました。

  • 「復興応援トマトジャム」プロジェクト

  • 仙台野菜を使ったジャムや焼き菓子

 大震災で仙台市の東部農業地域は、東京ドーム383個分の面積が津波に襲われ、それ以降カフェ・パティシエ科と調理師科では、津波の塩害にあった農業地域の復興のため、仙台野菜を活かしたメニューを開発する「せんだい畑から復興!プロジェクト」など様々な復興支援を行ってきました。

 今回の公演にあわせた製品販売もその一環で、トマトジャム、ほうれん草クッキー、カボチャやトマトのスティックパイ、仙台のお米を使った焼き菓子を学生たちが作りました。売上金の一部は大震災の遺族を支援する「田中好子“いつもいっしょだよ”基金」に寄付されます。

骨髄移植推進キャンペーン・東日本大震災復興支援ミュージカル 明日への扉
「Hospital 0f Miracle」

《主催》  滋慶学園COMグループ
     仙台コミュニケーションアート専門学校
     仙台医健専門学校

《後援》 財団法人 夏目雅子ひまわり基金
     公益財団法人 日本骨髄バンク
     宮城県教育委員会
     仙台市教育委員会

《特別協賛》
     青山商事株式会社「洋服の青山」
     大塚製薬株式会社
     公益財団法人オリックス宮内財団
     株式会社学生情報センター
     KCJ GROUP株式会社
     コカ・コーラウエスト株式会社
     サントリーホールディングス株式会社
     株式会社まさご電機
     リゾートトラスト株式会社