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【地域連携プログラム】 日本語学校初!!東洋言語学院×江戸川区危機管理課との水害避難訓練を実施しました!

雨と寒さの中、水害避難訓練に参加した留学生の皆さん。「命を守る行動」を全員で確認しました!

 留学生を受け入れている東洋言語学院では、日本に来たばかりの1月の新入生63名を対象に、避難訓練を実施しました。このプログラムは、東京都江戸川区の危機管理課の協力で行ったもので、日本に不慣れな留学生が台風・大雨などによる災害時に「命を守る行動」を完璧にできるようになれる事を目的としています。

 地震や火災を想定した防災事故防止訓練は葛西消防署・葛西警察署の協力のもと、年に4回実施していますが、2019年10月の台風19号などの水害時に、広域避難の難しい留学生が、自ら「命を守る行動」ができるようになってもらうためにはどうしたらよいかを、江戸川区の水害ハザードマップを作成した江戸川区危機管理課に出向き、一緒に考えました。

 学校、しかも、留学生を対象とする日本語学校との連携は初めてだという危機管理課の方も、留学生の不安を煽るのではなく、どう伝えたら安心してもらえるかを、何度も打合わせをしながら考えてくださいました。

 当日、まずは学校職員と危機管理課が講義形式で水害時の対策と非常食の説明を行いました。その後、小雨が降る中、学生たちを3つのグループに分けて、記憶に残るよう、避難場所まで学校職員・江戸川区職員がツアーガイドをしながら引率しました。

  • 水害ハザードマップも大事、でもまず何をすればいい? 一緒に確認しました!

  • みんな真剣に聞いています!

 留学先として東洋言語学院を選んでくれた学生に対して、さらに不安を煽るようではこのプログラムの意味がありません。江戸川区は災害に対して力を入れている区である事、東洋言語学院は学校単体でなく行政と一緒になって万全の対策をしているという事、江戸川区の中で一番安全な場所の近くに学校が存在しているという事を伝えることで、新入生に”安心”してもらう事を大切に伝えました。

 寒い雨の中での実施だったので、留学生に「大事なことだけど寒かったね」と声をかけると、「命のことですから寒いことより重要です」と、つたない日本語で返してくれたり、訓練後のアンケートでは「説明がとてもわかりやすかった」「完璧、すべて良かったです!」とコメントをもらうことができました。また、この訓練の目的である「全員が台風・大雨などの災害時に避難行動が完璧に取れるようになったか?」の質問では、全員が「YES」と回答し、100%を達成することができました。

 この初の試みのプログラム実施に向けて、本校の全職員を対象に事前の訓練も行いました。

 さらに、危機管理課の講義や避難訓練の内容などを、在籍している講師39名とも共有をしました。江戸川区在住の講師からは「話を聞いて安心しました」「ハザードマップをだけではわからなかったことが理解できました」「不安が取れました。日本人でもわからなかったことがクリアになりました!」とポジティブな感想が届いています。

  • 常にバッグの中に入れておきましょう!備蓄の意識が変わりました!

  • 「地域を知る」これも大切なことですね!

 行政の方々とも何度も打ち合わせをしていくことで、留学生にどう伝えるべきか、どう伝えたら外国人の方は安心するのかも知っていただけたようです。

 自分が住む地域を知ることが「命を守る行動」の大切な一歩であることをしっかりと伝えて、留学生が安心・安全に生活できるように、今後も地域と共に実践していきます。

東洋言語学院 教務事務 池田 奈未)