滋慶学園ニュース

滋慶学園グループ > 滋慶学園ニュース > 滋慶学園グループの“出前授業”が広がっています!コンディショニングから福祉、コロナ禍の演劇や熱中症対策まで 府立高校での授業をリポート

滋慶学園ニュース

一覧に戻る

滋慶学園グループの“出前授業”が広がっています!コンディショニングから福祉、コロナ禍の演劇や熱中症対策まで 府立高校での授業をリポート

2020.08.23

27372001

コンディショニングの授業

 高等学校の教室で様々な職業体験ができる滋慶学園グループの“出前授業”。この夏も多くの専門学校の先生たちが教壇に立ちました。大阪府教育委員会と滋慶学園グループとの連携協定の締結から4年がたち、協定に基づく“出前授業”は多くの高等学校に広がっています。今回は、府立高等学校で行った専門学校の先生の授業を中心にリポートしました。

ウォーミングアップによるパフォーマンスの違いを体感!
大阪府立柴島高等学校
京都医健専門学校 スポーツ科学科 新川豪輝先生

 大阪府立柴島高等学校(大阪市東淀川区)では7月2日(木)、京都医健の新川豪輝先生が、選択科目の「スポーツコンディショニング」の授業で、ストレッチの解説と合わせスポーツトレーナーの仕事と意義について講義をしました。2年生7人と3年生11人の計18人が熱心に聞いていました。

 新川先生はコンディショングについて「体のコンディションを良い方向に向わせるために行う行動です」と定義し、「身体が疲れたとき、誰でも自然にやっていることで、足をブラブラさせるのも一種のコンディショニングです」と語りました。“脳のストレッチ”が高齢者施設などで行われていることも説明。童謡の「うさぎとかめ」を歌いながら「もしもし、かめよ…」と指を折っていくゲームや、「黒」「赤」「緑」などの文字の色当てクイズを全員でやりました。

 続いてストレッチには、体を静止させ反動をつけずに筋肉を一定方向に伸ばしてピタッと止める「スタティックストレッチ」と、腕や足などを色々な方向に回すことで関節の可動域を広げる「ダイナミックストレッチ」の2種類があることを説明しました。

 「ダイナミックストレッチは運動前に行うことでパフォーマンスがアップします。ウォーミングアップでジャンプすると、本番のジャンプがさらに良くなるんです」と新川先生。一方、スタティックストレッチはリラックス効果があり、普通は運動後のクールダウンに利用されます。これらの使い分けが大切だといいます。

 新川先生は「肉離れはコンディショニングをすれば防ぐことができます。自分はかつて陸上をやっていたのですが、トレーナーの知識があればもっと活躍できただろうなと思います」と話しました。

  • 自らお手本を示す新川先生

  • 生徒たちもストレッチをして効果を実感

 続く2コマ目は柔道場に移動し、新川先生が実際にさまざまストレッチを指導。自分の体の変化を体感してもらいました。ダイナミックストレッチの前後で、パフォーマンスの違いを実感できた生徒が多かったようです。

言葉を使わずに友達に伝えることの難しさを実体験しました
大阪府立福井高等学校
大阪保健福祉専門学校 社会福祉科学科長 辻林厚先生

 大阪保健福祉専門学校の社会福祉科学科長の辻林厚先生は7月13日(月)、大阪府立福井高等学校(茨木市)の3年生の選択科目「福祉と保育」の授業で、福祉に関心がある生徒34人をソーシャルディスタンスの必要性から2回に分けて、レクリエーション実技を指導。生徒たちは楽しみながら福祉の現場の一端を体験しました。

 最初のレクリエーションは「夏ビンゴゲーム」。この夏に実践したいと思うことを16のマス目に書いて、そのうちの1つを全員が自己紹介を兼ねて発表します。自分のやりたいことと発表が一致するものをチェックし、縦、横、斜めのどれか1列がそろえばビンゴ、というルールです。

 「よくあるゲームですが、自己紹介で自分のやりたいことを発表するというルールを設けることで、自己表現が苦手な人でも、自分の好きなもの・好きなことを伝えることができるという効果があります」と辻林先生は言います。

  • 「夏ビンゴ」の説明をする辻林先生

  • ジェスチャーで真剣に伝える生徒たち

 続いて行った「ジェスチャーゲーム」は、ウサギ、ネズミ、電気ポット、掃除機、船、電車、スイカ…などのメモを一人ひとりに配布。生徒たちは、メモの内容を身振り手振りで表現し、「動物」「電化製品」「乗り物」「食べ物」のグループをつくっていくというゲームです。例えば、身体全体を使ってウサギを表現し、同じようにネズミを表現した人と「動物」グループをつくるというわけです。

 辻林先生は「このゲームは非言語コミュニケーションの体験です。福祉の現場では例えば、言葉に障がいを持つ人が身体表現をツールの1つとして意志疎通を図っています」と説明。言葉を発することなく、伝えることの難しさを生徒たちは実感しました。

絵を描くことで深層心理をみつめる
大阪府立福井高等学校
大阪医療技術学園専門学校 事務局広報課長 泉準之助先生

 大阪医療技術学園専門学校の広報課長、泉準之助先生も7月13日(月)、府立福井高等学校の「福祉と保育」の授業で、深層心理をテーマにした授業を同様に2回に分けて行い、精神保健福祉士の仕事の内容と意義について語りました。

 「絵を描くことで、今のこころの状況、深層心理というものを一緒に考えたいと思います。自分を見つめ直す時間にしましょう」と泉先生。生徒たちに、まず「山」を白紙に描くよう促しました。次に「太陽」、「樹木」、「家」、「道」、「川」、最後に「蛇」を好きなように描いてもらいました。

  • 深層心理をテーマに授業をする泉先生

  • 絵の描き方に性格があらわれるそうです

 泉先生は、サンプルとして黒板に描かれた絵を分析し、「山を大きく描いているのは、目標や夢が大きいことをあらわしている可能性があります。太陽の表現には情熱とかテンションの高さがあらわれます。また、家は自分の心のよりどころであり、煙突からケムリがたなびいていると家に温かさを求めているのかもしれません」と説明しました。

 木がたくさん描かれていると興味関心が多いことを示している可能性があるなど、樹木の描き方や、道、蛇の表現にも深層心理や性格があらわれるといいます。

 泉先生は最後に、精神障がい者や家族が抱える問題を解決しながら社会復帰をサポートする精神保健福祉士の仕事を中心に、心理カウンセラーや臨床検査技師、言語聴覚士、診療情報管理士など様々な医療職について解説しました。

 「自分の専門だけでなく、これからは他の医療職について理解することも必要になってきます」と語り、多職種連携によるチーム医療の重要性について教えるとともに、色んな専門職に興味関心を持つことが大切だと強調しました。

コロナ禍の中でいかに演劇をつくるか!?音響は?演出は?
大阪府立枚方津田高等学校
放送芸術学院専門学校 講師 竹下しんいち先生

 大阪府立枚方津田高等学校では7月22日(水)、放送芸術学院専門学校の講師で俳優の竹下しんいち先生が演劇制作を指導しました。秋の文化祭で3年生の8クラスが演劇を上演するため、制作上のポイントや注意することをプロの俳優から学びたい、との学校の依頼に応えたものです。各クラスから数人の代表と演劇部の4人が出席。新型コロナウイルスの感染症が広がっている最中とあって、生徒たちは真剣な様子でした。

  • 演劇制作の指導をする竹下先生

  • 舞台もソーシャルディスタンスが基本といいます

 竹下先生は舞台やドラマなどで幅広く活躍。劇団ドクターイエローを主宰し、全国の高校で公演を行なっています。授業では、まず舞台をつくるうえで演出、脚本、スケジュール、照明などの役割分担を、きちんと決めることが大切だと強調しました。

 音響担当について「いちばん飛沫が飛んでくるのはマイク。1クラスの上演が終わった時点で、音響担当がマイクを消毒する必要があります」と語りました。ピンマイクでもスタンドマイクでも同じだと言います。脚本は、一から作るのは難しい、として「テレビドラマのプロの脚本家でも、マンガを原作にすることがよくあります。“ありもの”を、ちょっといじって出来るものがいいと思います」とアドバイスしました。

 演出はソーシャルディスタンスを基本にするよう強調。竹下先生は「芝居によってはフェイスガードをつけるという演出の工夫も有りです。その場合、稽古の時から、付けるものは付ける、持つものは持つということが大切です」と言います。

 「感染予防で、会場の体育館の窓は開けっぱなしなります。光が入るのでシーンを変える『暗転』はできません。じゃ、どうするか…」と竹下先生。例えば、客席から見て舞台左の下手から出演者が出て、上手から次のシーンの出演者が入ることで、場面転換を示せるし、音の効果で場面が変わったことを印象づけることが出来るそうです。
 さらに出演者が一歩前に出ることで、観客の注意を引くようにする工夫や、声の大きい人と小さい人の注意などについて説明し、生徒たちも興味深く聞いていました。

コロナ禍で熱中症をいかに予防する?応急措置はどうする?
大阪府立伯太高等学校
東洋医療専門学校 救急救命士学科 喜代平要一先生

 猛暑が続く中、熱中症や新型コロナウイルスのニュースが連日報じられていますが、東洋医療専門学校の喜代平要一先生は7月29日(水)、大阪府和泉市の府立伯太高等学校で「熱中症に対する応急手当」と「命を救う応急手当」をテーマに授業を行いました。運動部や文化部の部活動に携わるマネージャーら33人と、教員たち10人以上が聴講。夏に留意すべき重要な課題とあって生徒たちは真剣に聴きながら、救急救命士の仕事について学びました。

  • 熱中症対策と命を守る応急手当の講義

  • まず声を掛けることが大事、といいます

 喜代平先生は「この夏は十分な感染症予防を行いながら、熱中症予防にもこれまで以上に心がけるようにしましょう」と呼びかけ、① 屋外で人と十分な距離(2m以上)が確保できる場合はマスクをはずす、② のどが渇いていなくても水分補給を心がける、③ 冷房中でも窓の開放など換気をする必要があるので、エアコンの温度設定はこまめに調整するーなどの留意点を解説しました。

 熱中症の応急の対応として、めまい・失神・大量の発汗・頭痛・嘔吐…などの症状がある場合は、まず熱中症を疑うと説明しました。呼びかけに応えない場合は救急車を呼び、涼しい場所に移して服をゆるめ、体を冷やします。氷のうがあれば、首や腋の下などを冷やしながら、救急車の到着を待ちます。呼びかけに応えるなら、同様に涼しい場所で容態をチェック。自力で水分摂取できない場合は、やはり医療機関に行きます。

 後半は救命活動の講義です。119番通報をして救急車がくるまでの時間は全国平均で約8分。その間に、まず胸と腹部の動きを観察し、普通の呼吸をしているかどうかを10秒以内で確認します。呼吸がない場合は心停止と判断し、倒れた人の胸の横にひざまずき、胸部圧迫を継続することが最も重要だと語りました。AEDが届くと、胸部圧迫による心肺蘇生とAEDを交互に繰り返しながら、救急車の到着を待ちます。

 喜代平先生は「倒れている人を見かけたら、大丈夫ですか!?と声を掛けることが何より大事です。勇気がいることですが、窒息した人が自然に行う『チョークサイン』に出くわすと、迷わず背中を叩くことです」と訴えかけました。

PAGE TOPへ