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高校野球部・ソフトボール部対象 メディカルトレーナー講習会を開催しました! 大阪医療福祉専門学校

講習会の意義と目的について説明する菊地先生

 大阪医療福祉専門学校主催の「高校野球部・ソフトボール部メディカルトレーナー講習会」が3月2日(水)と7日(月)の両日、大阪市北区のミズノオオサカ茶屋町のイベントホールで開催されました。
 今年4月、理学療法士学科に開講するメディカルトレーナーコース(夜間部・4年制)の専任教員、菊地淳先生が実技を中心に指導。リアルの講習に加えzoomでのライブ配信もあり、参加者たちは熱心に受講をしました。
 
 今回参加したのは高校の野球部(硬式・軟式)とソフトボール部に所属する選手やマネージャー、指導者ら。zoomでの受講者を含め、2日間で100人以上にのぼりました。

 長引くコロナ禍で、高校の運動部は外部のコーチやトレーナーなどの専門家による指導を受ける機会が減少しました。日頃の練習でのケガや体調不良について、医学的な知識を学ぶ機会のない選手・マネージャーのため、急性外傷や慢性障害、高校生アスリートにありがちな体調不良の原因と、その対応方法について広く学ぶ機会を作ろうと、同専門学校のメディカル・トレーナー部で企画しました。

 最初は、高校野球・ソフトボール選手のケガの現状と対応、「急性外傷と慢性障害」に関する菊地先生の講義です。参加者らは、突き指や皮膚の損傷、大腿部肉離れなど野球やソフトボールの選手に多い外傷・障害の現状について学びました。さらに外傷に対して消毒をしない湿潤治療(傷を水で洗いハイドロコロイド材などを当て乾燥させずに治療する方法)や、捻挫に対する応急処置などの対応について具体的な説明を受けました。

  • 股関節前面のストレッチング

  • 大腿四頭筋のストレッチング

  
 試合や練習中のケガを防ぐためのコンディショニング講習では、筋肉・関節の疲労回復や柔軟性の改善、パフォーマンス向上のためのストレッチング(筋を伸ばす柔軟体操)の目的と効果について学び、理学療法士学科の教員や学生のサポートの下で、股関節前面のストレッチングや大腿四頭筋のストレッチングなど、多くの種類のコンディショニングを体験しました。、

 
 また身体の軸を安定させる体幹と下肢、上肢のインナーマッスルのトレーニングでは、横になって下腹部にこぶしを当てて硬くしたり、へこませたりするエクササイズや、椅子の上にかかとを乗せ下腹部の力で起き上がるトランクカールなど、数多くのメニューをこなしました。体幹を鍛えるトレーニングはきつく、参加者が学生トレーナーのサポートを受けながらも叫び声を上げる場面もありました。
 

  • 椅子を使い腹部インナーマッスルを鍛える

  • 投球のコンディショニング

 最後は、投球の動作を繰り返すことで引き起こされ、成長期の子どもに多いといわれる障害「野球肘」を予防するための試合前のテーピングです。菊地先生が実際にデモンストレーションをして、やり方を教えました。

 講習会では、ご協力いただいたミズノ株式会社の専門のスタッフが野球のグローブのメンテナンスについて詳しいレクチャーもあり、参加者から熱心な質問が上がっていました。
 

  • 「野球肘」を予防するテーピング

  • ミズノの専門スタッフのレクチャー

 菊地先生は「高校の野球部やソフトボール部を支えてきたメーカーやトレーナーの業界が、コロナ禍で活動が停滞しています。部活動に対して積極的なサポートや情報提供が十分にできない現状を打開し、選手やマネージャーの皆さんが様々な業界から応援してもらえるよう願っています」と話しています。

 大阪医療福祉専門学校の今回の取り組みは、産経新聞にも掲載されました。
 コロナ下の部活、けがに注意 ストレッチの重要性、メディカルトレーナー指南

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