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神戸滋慶学園の4校合同入学式が行われました  “最初の授業”として救命活動の実演など卒業生がプレゼンテーションしました

緊迫した救急救命士の活動の実演を見つめる新入生

 滋慶学園グループの学校法人、神戸滋慶学園が運営する専門学校4校の合同入学式が4月6日(木)、神戸市中央区のANAクラウンプラザホテル神戸で行われました。 神戸医療福祉専門学校中央校と三田校、神戸製菓専門学校、姫路医療専門学校の新入生が、夢の実現に向かって学生生活をスタート。第2部の“最初の授業”では三田校救急救命士科のシミュレーション実習や、パティシエ、臨床工学技士として活躍する先輩たちのプレゼンテーションがあり、新入生は真剣な眼差しで見聞きしていました。

「チャンスは備えある者に味方する」 小川恭一校長

 校長式辞は、4校を代表して姫路医療専門学校の小川恭一校長がスピーチ。滋慶学園グループが、建学の理念として「実学教育」「人間教育」「国際教育」を掲げていることなどを説明。「今は世界各地で活躍する時代。外国人とコミュケーションができるよう語学教育や国際感覚を養うことを心がけてください。日本の素晴らしさや改めるべきところが見えてくると思います」と述べました。

 そして「お祝いにChance favors the prepared mind(チャンスは備えある者に味方する)という言葉をおくります」と語りました。

日々研鑽することの大切さを語る小川校長 

 小川校長は心臓血管外科医。若い頃、カナダのトロント大学で研修中に恩師のウィルフレッド・ビゲロー先生(故人)から教わった言葉で、座右の銘にしているそうです。ビゲロー先生は、低体温で心臓の動きを止めて手術する画期的な方法を発表。これが心臓血管外科の発展につながりました。

 「先生は夜、目覚めたときに低体温を思い付いたそうです。どうすれば心臓を止めて手術ができるのか、日夜考えていたことと、以前に低体温の研究をしていたことが、突然インスピレーションとなって現れたと語っていました。目的を持って日々研鑽することの大切さを教わりました」と小川校長。

 「皆さんも基礎となる知識や技術を学ぶうちに、自分の目的が見えてくると思います。チャンスが訪れたとき、これをつかみ、社会に貢献できる立派なエキスパートとなるよう、本学園は皆さんを応援していきます」と祝福しました。

「皆さんの職業は国を超え、世界が職場になる」 浮舟邦彦総長

目的・目標を再度明確にするよう語る浮舟総長

 神戸滋慶学園の4校をふくむ全国80校以上の専門学校と大学・大学院などを運営する滋慶学園グループの浮舟邦彦総長がVTRで祝辞を述べ、新入生が新型コロナウイルス感染症の拡大による困難を乗りこえ、入学式を迎えたことをねぎらい、たたえました。

 そして将来の夢をしっかりとした目的・目標に変えなければならないと言い、「卒業時を目標に学びをスタートさせることが大切。自分のポートフォリオを描き、作り上げる努力をしてください。自分の仕事でキャリアを伸ばしていく、その基礎・基本を学ぶ大切な学生生活が始まります。なぜこの学校に入学してきたのか、目的・目標を再度明確にしてください」と語りました。

 そのうえで国家試験に合格しうる能力・知識・技術だけでなく、社会人としての身構え・気構え・心構えを学ぶことの大切さを強調。学校に掲示されている「今日も笑顔であいさつを」という標語について触れ、「笑顔で挨拶をすること、あるいは朝食を必ずとって一日をはじめること、そういう良い生活習慣を身に付ける努力をしてください」と求め、同時に多くのことに好奇心を持ち、主体的に学ぶ習慣を身に付けることが大切だと、訴えかけました。

 また、グローバルな視点・視野をもった人材になってほしいと述べ、「皆さんの職業は国を超え、世界が職場になります。コミュニケーション言語としての英語の大切さ、専門英語の大切さを理解してください。違った価値観や文化を理解する真の国際的な感性が重要です」と指摘しました。

 さらに、同じ道を目指すクラスメイトとの人間関係、講師や業界の人たちとの人間関係を大切にするよう求め、「自己発見した皆さんが自己変革を遂げ、自己確立のできた自律協働のできるプロ人材として、それぞれの業界に巣立ってほしいのです。無駄な時間はありません。一コマ一コマのカリキュラムを大切にしてください」と語りました。

「自分と同じ痛みを和らげてあげたい」 鍼灸科の新入生、誓いの言葉

 続いて新入生を代表して神戸医療福祉専門学校中央校 鍼灸科の山村篤生(あつき)さんが、誓いの言葉を述べました。山村さんはケガをして靭帯を損傷したときに鍼灸師という職業を知ったそうです。

 「自分と同じ痛みの人の症状を和らげてあげたいという思いから、鍼灸師を目指したいと考え、鍼灸師として海外で活躍することを目標にしています。それを叶えるために、支えてくださる多くの方々への感謝の気持ちを忘れず、新しく出会う仲間と励まし合い、時には競い合い、努力を惜しまず勉学に励むことを誓います」と宣誓しました。

  • 誓いの言葉を述べる山村さん

  • 起立して代表の言葉を聞く新入生たち 

「同じ夢をもつ仲間との出会いは大きな刺激」 歓迎のメッセージ

 在校生を代表して神戸製菓専門学校 製菓本科2年、髙田柚花さんが登壇してメッセージをおくりました。

 「入学前は何の知識もない私がパティシエになることが出来るのか、不安でいっぱいでした。しかし同じ夢を持つ仲間や信頼できる先輩、熱心に教えてくださる先生との出会いは刺激となり、心の支えとなりました。私たちが目指す専門職は、人を笑顔にする仕事です。支えてくれる家族や友人、周りの人たちを笑顔にできるよう、日々努力することを忘れず、夢の実現に向けて歩んでください」と語りかけました。

  • 歓迎のメッセージをおくる髙田さん

  • 先輩の話を聞く新入生たち

業界で活躍する先輩たちから「3つの人間力」を学びました

 第2部の“最初の授業”は神戸医療福祉専門学校中央校の黒田尚子次長が講義。新入生が目指す職業が様々ある中で、共通するのは自分の好きなことや専門性を活かして人を幸せにするプロになることだと指摘しました。そのために必要なことは、専門的な知識や技術、国家資格だけではなく、プロとしての身構え・気構え・心構えだと述べ、「立派な大木がしっかりした根っこで支えられているように、目に見えない人間力があってこそ素晴らしい専門性が根付くのです」と語りました。

  • 夢を叶えるために何を学ぶのか、講義をする黒田尚子次長

  • 緊張感みなぎる三田校の救急救命士科のデモンストレーション

 神戸医療福祉専門学校三田校による救命活動のデモンストレーションでは、救急救命士科の学生たちが、心臓マッサージや点滴、病院への連絡など緊迫した活動の一部始終を披露。救急救命士の国家試験の合格率が14年連続で100%、また西日本学生救急救命技術選手権で8回の総合優勝を誇る学科です。テキパキと活動する様子に、新入生たちは真剣な表情で見入っていました。

 続いて、プロに求められる3つの人間力のうち、自らの意志や行動を律する力「セルフマネジメント」をテーマに、パティシエとして活躍している神戸製菓専門学校製菓本科の卒業生がプレゼンテーション。2015年に卒業し、翌年に西日本洋菓子コンテストのマジパン部門で優良賞を受賞。以来毎年コンクールに挑戦し、数々の賞を獲得しています。コンテスト入賞に向け、自己研鑽をしていることを語りました。

  • ジャパンケーキショウ東京2022で銀賞を獲得  

  • 臨床工学技士として活躍

 仲間と協働し、チームで働く力「チームマネジメント」については、姫路医療専門学校を2021年に卒業し、臨床工学技士として仕事をしている卒業生が登壇。病院の臨床工学技士のチームで仕事を進めるうえで、「個人の成長がチーム全体の力になる」ということについて、入職してから2年間の経験をもとに話しました。

 また大学卒業後、2020年に神戸医療福祉専門学校 義肢装具士科4年制に入学、現在4年生の渡邊真夕さんは、課題を見つけて解決へと行動する力「プロジェクトマネジメント」について経験をもとに話をしました。

  • 学校での学びが必ず誰かの役に立つと語る渡邊さん

  • 先輩たちのプレゼンテーションを聞く新入生たち