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文化・教養系など関西14校の合同入学式、大阪城ホールで開催 第一線で活躍する先輩たちが熱く歓迎しました

 大阪・京都・神戸にある滋慶学園グループの文化・教養、医療分野など14校の合同入学式が4月24日(木)、大阪市中央区の大阪城ホールで執り行われました。作詞家・音楽評論家の湯川れい子先生ら名誉学校長の温かい祝辞の後、第二部の“第一回目の授業”では、大阪スクールオブミュージック専門学校(OSM)の卒業生でロックグループ「SOPHIA」のリーダー、松岡充さんをはじめ音楽業界の第一線で活躍する先輩たちが登場。フィナーレはゴスペルアンサンブルによる「You Raise Me Up」のコーラスで盛り上がり、広い会場を埋め尽くした新入生を祝福しました。

 入学式が行われたのは下記の14校。学校法人 コミュニケーションアート及び学校法人 滋慶コミュニケーションアートが運営する文化・教養、医療、サービス関連の学校です。

 ・大阪スクールオブミュージック専門学校(OSM)
 ・OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校(OCA)
 ・京都医健専門学校(京都IKEN)
 ・大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校(DA)
 ・大阪スクールオブミュージック高等専修学校(OSM高等専修)
 ・放送芸術学院専門学校(BAC)
 ・大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校(OAS)
 ・大阪ECO動物海洋専門学校(大阪ECO)
 ・大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校(CUL)
 ・大阪ホテル・観光&ウェディング専門学校(JSH)
 ・神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校(KOYO)
 ・神戸・甲陽音楽ダンス&アート高等専修学校(KOYO高等専修)
 ・京都デザイン&テクノロジー専門学校(京都TECH)
 ・神戸・甲陽デザイン&テクノロジー専門学校(神戸TECH)

「何事にもポジティブに、失敗を恐れず果敢にチャレンジして」 津田仁学校長

 国歌斉唱に続いて、大阪スクールオブミュージック専門学校と大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校の津田仁学校長が式辞を述べました。津田学校長は、コップ半分の水を見て、「もう半分しかない」とネガティブに捉えるか、「まだ半分もある」とポジティブに捉えるか、人によって捉え方は違うことを示す「コップの水理論」に言及。「ポジティブ思考を勧めるときに使われることが多いようですが、どちらが正解とは言えません。大切なのは、自分はどういう思考パターンをする傾向にあるのか、今、どういう思考パターンをしているのかを自覚すること。それによって初めてバランスのとれた適切な判断や行動をすることができるのだと思います」と説明しました。

 その上で、「皆さんにあえて申し上げたい。これから学んでいく中では、ポジティブ思考に偏るくらい何事にもポジティブに、失敗を恐れず果敢にチャレンジしてください」と求め、「好きを仕事にする」という夢に向かってのチャレンジを、教職員一同が全力でサポートするとエールをおくりました。

「人間関係のネットワークが財産に」 浮舟邦彦総長

 専門学校や大学など全国82校を擁する滋慶学園グループの浮舟邦彦総長は、ビデオで祝辞をおくりました。「皆さんは自分の将来を考え、夢や、やりたい仕事を見つけられました。その夢、想いをしっかりとした目的、目標に変えていかなければなりません」とした上で、滋慶学園グループの学校のカリキュラムが「職業人教育を通して社会に貢献していく」というミッションの下人間教育・実学教育・国際教育の3つの理念に基づいて組まれていることを説明。「スペシャリストとして活躍できる知識や技術を学び、社会人として必要な身構え・気構え・心構えを身につけてください。笑顔でのあいさつといった良い生活習慣や、好奇心を持って積極的に学ぶ習慣も身につけてください」と説きました。

 また、社会のグローバル化が進んでいることに触れ、「皆さんの仕事は国を超え、世界が職場になります。コミュニケーション言語としての英語の大切さ、専門英語の大切さを理解し、グローバルな視野をもった人材になってください」と求め、さらにプロとして仕事をしていく中では、ともに学ぶ仲間や業界の方々、先生方との人間関係のネットワークが財産になると強調。「無駄な時間はありません。一コマ一コマを大切にして学びを深めてください。学校は総力をあげてサポートします」と新入生を激励しました。

「『15分』のために努力するのがプロ」 名誉学校長 奥山清行先生

 フェラーリやマセラティなどの車をはじめ多くのデザインを手掛け、「KEN OKUYAMA DESIGN」代表としてデザインコンサルティングなど幅広く活躍している名誉学校長の奥山清行先生は、イタリア時代、フェラーリの会長がヘリコプターで事務所にやってきたときのエピソードを紹介しました。会長の気を引く提案ができなければ仕事を逃すという重要な日で、ヘリコプターのエンジンはかかったまま。「会長、機嫌よくないなと頭を抱えましたが、10年に1回の重要なプロジェクト。上司は僕に『15分やるから、描きかけのあの絵を持って来い』とウインクして言いました」と奥山先生。上司が時間稼ぎをしている間に絵を整えてスタジオに戻り、それを会長に見せたところ、気に入ってもらえたといいます。

 「プロとして常に準備をしてきたから、この15分を生かすことができたんです。人生に一度与えられるかどうかわからない15分を生かすか生かさないかは皆さん次第。準備をしないで生かすことができないのはアマチュア、努力をするのがプロフェッショナル。皆さんはどちらになりたいですか」。奥山先生はこう問いかけ、「立派なプロになってほしい。皆さんならできる!」と鼓舞しました。

「笑顔であいさつができる人になってください」 ウエストフロリダ大学副学長 イーマン・エル・シェイク先生

 続いて、来賓を代表して、ウエストフロリダ大学(UWF)副学長のイーマン・エル・シェイク先生から祝辞をちょうだいしました。

 シェイク先生はUWFのサイバーセキュリティーセンター設立に携わり、アメリカ国家安全保障局のメンバーとして国防にも貢献されています。祝辞では「滋慶学園グループには、私も深く共感している素晴らしいモットーがある」として、「今日も笑顔であいさつを」の標語を紹介。「皆さんも笑顔であいさつができる人になってください。笑顔であいさつをすることで、コミュニケーションが始まります」と語り、11年前にサイバーセキュリティーセンターを設立した際も、いつも笑顔であいさつすることを心がけたことで、全米のサイバーセキュリティー教育をリードする拠点校に発展したという実例をあげました。

 また、滋慶学園グループの多くの学生がUWFのオンラインプログラムを受講するなど提携関係にあることに触れ、「サイバーセキュリティーやAIの分野を越えて、双方の学生が交流する機会が生まれることを楽しみにしています」。最後に「情熱を持って、決意を胸に、努力を惜しまず、そして笑顔で、社会で活躍する専門職を目指して学びましょう」と述べ、祝辞を締めくくりました。

「『大好き』を見つけ、300年、楽しく生きて」 名誉学校長、湯川れい子先生

 式典の締めくくりに、名誉学校長で作詞家・音楽評論家の湯川れい子先生から祝辞をいただきました。湯川先生は1960年代からエルヴィス・プレスリーやビートルズ、マイケル・ジャクソンなどの海外アーティストを広く日本に紹介。日本初の女性ディスクジョッキーとしても知られ、作詞家としては「ランナウェイ」「センチメンタル・ジャーニー」「恋におちて」など数多くのミリオンセラーを世に送り出しています。

 湯川先生は、学生生活で「大好き」を見つけることを求めました。「私が65年間、この世界でやってきたのは大好きだったからです。皆さんも大好きを見つけ、生涯、抱きしめていてほしい」。そして会場を見渡し、「女の子も男の子も髪の毛の色がカラフルですが、42年前はそんなことなかったのよ」と言って、長年、親交がある世界的歌手、シンディ・ローパーさんが約40年前に大阪城ホールで歌ったこともある「Girls Just Want To Have Fun」というヒット曲に言及しました。

 「髪の色を変えるなんてとんでもないという時代。ほんの少しでいいから女の子も楽しみたいという願望を訴えた歌が大ヒットした。世の中を変えていくのは皆さんです。みんなでハッピーになればいい。大好きを抱きしめるって、そういうこと。それは力になります」

 また湯川先生は、生成AIが出した「100年後、人の寿命は300歳になる」という予測を紹介し、「私は今、300年生きる日本人を目の前にしているのかもしれない。300年もどうする? でも、大好きがあって健康だったら、うれしいですよね。そのためにも大好きを見つけ、そして、すてきな日本と世界をみなさんの大好きでつくりあげてほしい。300年、楽しく生きていってください」と新入生にエールをおくりました。

1回目の授業 先輩たちのパフォーマンスと産学連携のプレゼン

■OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校/神戸・甲陽デザイン&テクノロジー専門学校

株式会社理経 Meta QuestのVR/MR機能体感アプリケーション開発

 ゲーム・CGクリエーター科などの卒業生はMeta社が開発したバーチャル・リアリティ・ヘッドセット「Meta Quest3」を存分に楽しめるXRゲームを開発。手の動きを即座に検知する技術を活かすため「不思議な力を持った刀でモンスターと戦う」という要素をゲームに取り入れ、Meta東京オフィスでの最終プレゼンテーションでグランプリを受賞しました。

■大阪ECO動物海洋専門学校

アクアリウムトールマンの挑戦:夢をかなえた卒業生

 エココミュニケーション科を卒業後、アクアリウムショップに就職した山田直也さんは将来、自分の店を持つという夢を持っていましたが、家族や職場を理由になかなか独立を果たせなかったそうです。見かねた常連客に「結局、やらない理由を探しているだけなんやろ」と叱咤激励され、紆余曲折の末、念願の店をオープンすることができました。

スクールドッグの普及

 ペットビジネス科などの卒業生は、小中学生の不登校問題への取り組みとして、「スクールドッグ」(学校で子供たちと過ごす犬)の普及活動を実施。動物のぬくもりや、相手の立場になって考えることなどを学んだ子供たちに笑顔がみられるようになりました。アンケートでは「疲れがとれた」「ストレスが減少した」など効果があらわれ、感謝の手紙も多くいただきました。

■放送芸術学院専門学校

MVクリエイターデビュー『Name the Night』ミュージックビデオ制作の取り組み

 映像・舞台テクノロジー科の卒業生、溝口仁之助さんは「ROCK‘A’KATRENCH」と「ASIAN KUNG-FU GENERATION」の2つの伝説的バンドのメンバーが結成した「Name the Night」のミュージックビデオ制作に監督して関与。「ラジオで出会う音楽」をコンセプトにレトロテイストで仕上げ、メンバーから絶賛されたほか各方面で反響を呼びました。

■大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校

日本テレビ プロeスポーツチーム「AXIZ」ファンマーケティングプロジェクト

 e-sports&ゲームCG科などの学生が、日本テレビ傘下のプロeスポーツチーム「AXIZ」の第五人格部門「AXIZ WAVE」の新規ファン獲得のためのSNSデザインとイベント企画に取り組みました。ファン層の若者向けにSNSデザインを考案し、人気選手とファンが交流するイベントはチケットが即日完売の大盛況。これらが認められ、「AXIZ WAVE」のチームスタッフとして正式に所属することになりました。

■大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校

KENT MORI Road to 2025!! Project

 スーパーダンス科などの学生は、世界的ダンスアーティストのKENTO MORIさんとともに大阪・関西万博の出演権を得るための活動を2年間行ってきました。大阪府などが取り組む10の健康づくり活動のプレゼンでは、「お笑い」「ギャグササイズ」「フィットネス」の3パターンのダンス案がいい形で採用され、代表者が大阪駅でのPR活動に参加したほか読売テレビ「す・またん」などに出演。万博で開催されるイベントへの出演も決まりました。

■大阪ホテル・観光&ウェディング専門学校

JWマリオット・ホテル奈良 奈良の土地性を活かしたJWならではの挙式とマーケティングプランの提案

 奈良県には、魅力度ランキングなどでは高評価を受けながら宿泊者数は伸び悩んでいるという課題があります。ブライダルマネジメント科などの学生はJWマリオット・ホテルに対し、結婚式をホテル内にとどめず、奈良の歴史・文化・自然を体験できるツアーと組み合わせた「ツアー型リゾートウェディング」を提案。高評価を受けました。

■神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校/神戸・甲陽音楽ダンス&アート高等専修学校

グラミー賞への道。世界を目指すミュージシャンの飽くなき研鑽

 グラミー賞を3度受賞したドラマーの小川慶太さんと、数多くのトッププレイヤーと共演するベーシストの宮地遼さんは、コンテンポラリーミュージックコースの卒業生。成功してもなお研鑽を続け、高みを目指すお二人は後輩に「失敗を恐れず、自分の可能性を信じて」とメッセージをおくり、パフォーマンスを披露しました。

■京都デザイン&テクノロジー専門学校

JEITA「未来のディスプレイ」×「生成AI」×「Z世代」

 デジタルクリエイター科などの学生は、JEITAからの課題を受け、「未来のディスプレイについてのフューチャービジョン」を作成するプロジェクトに取り組みました。「未来のディスプレー」のほか「生成AI」「Z世代」の3つのテーマをもとに3分間の映像を作成。生成AIを使って日本最古のディスプレイである古典芸能の「能」の舞台を演出に取り入れた映像は、マスコミや企業から高評価を受けました。

■大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校

バリスタデモンストレーション

 カフェ総合科の卒業生、衛藤匠吾さんは小川珈琲で10年間、バリスタとして働き、2017年に「ジャパン ラテアート チャンピオンシップ」で優勝、ハンガリーで行われた世界大会に出場しました。この日のプレゼンでは、「鷹」と「龍」を表現したラテアートをステージ上で披露しました。

■京都医健専門学校

独立開業でつかみ取った最高の未来

 柔道整復科の卒業生、草野舜也さんは高校時代、テニス部に所属。大会前に足を疲労骨折した際、大会に間に合うよう治してくれた整骨院の先生の治療に感動し、柔道整復師を志しました。卒業後、整骨院グループに就職し、3年目に副院長として新店舗開院を任され、翌年には「ウェルネス整骨院」を開業。現在、2店舗目開院の準備を進めています。

■大阪スクールオブミュージック専門学校

IT時代におけるアーティストプロモーションとライブ制作の黒字化について~TACプロジェクトにおける実績~

 スーパーeエンターテインメント科の学生グループは、OSMの在校生、卒業生のアーティストのマネジメントやイベントを企業とともに企画・集客・運営する産学連携の「TACプロジェクト」に取り組みました。工夫を凝らしたTAC所属の「KAKUSEI HYPER」のプロモーションビデオはTikTokで10万回超えの再生回数となり、ライブ動員300人を達成。純利益約6万円と収益化にも成功し、テレビ出演も勝ち取りました。

■大阪スクールオブミュージック専門学校/大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校/大阪スクールオブミュージック専門学校高等専修学校

社会貢献ミュージカル「明日への扉」 「生きることの素晴らしさ」を大阪・関西万博を通して世界に発信!

 骨髄移植キャンペーンミュージカル「明日への扉」は、OSMの学生が「骨髄移植で救える命がある」ということを多くの人に伝えたいとスタートし、以来30年以上続くロングラン公演です。プレゼンをしたスーパーeエンターテインメント科卒業生の中村華さんは企業や行政機関とのプロジェクトに参加し、7000名以上の小中学校の児童・生徒にPRするなどの活動を展開。その結果、大阪・関西万博での「明日への扉」上演が決まりました。

先輩たちの記念演奏 フィナーレはゴスペルアンサンブル『You Raise Me Up』

 姉妹校も含めたグループ校卒業生のアーティストによる記念演奏では、「情熱大陸」、映画「エルヴィス」から2曲のメドレー、「ファイト ソング」などが披露されました。

 ドラムは東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校(TSM)卒業後、ロックバンド「MY FIRST STORY」に加入し活躍中のKid’zさん、ベースは大阪スクールオブミュージック専門学校(OSM)卒業生のFIREさん、ギターはOSMの卒業生で副校長をつとめる引田寿徳さんと東京コミュニケーションアート専門学校卒業生の黒田晃年さん、ピアノ・キーボードはTSM卒業生のマイコ・カワベ・リヴェラさん。さらに、DJはTSM卒業生のmiyake(ミヤケ)さん、ヴォーカルは福岡スクールオブミュージック&ダンス専門学校(FSM)卒業生の柴田峰志さんと、名古屋スクールオブミュージック&ダンス専門学校(NSM)卒業生の寺澤由依さん。いずれも音楽業界の第一線で活躍しているアーティストで、多忙なスケジュールを調整して駆けつけてくれました。

 そして、COMグループ41校のすべての卒業生を代表して、OSMの卒業生でロックバンド「SOPHIA」の松岡充さんが登場。これまで数えきれないほどの困難があり、そのたびに周囲の支えがあって立ち上がることができたという自身の経験を語り、「この学校で、心から信じられる友を見つけてください。そしてあなたも、誰かにとって、信じられる人になってください」と後輩たちにメッセージを贈り、自身が作詞・作曲した「夢」を熱唱しました。

 グランドフィナーレは、OSMゴスペルアンサンブルによる「You Raise Me Up」。2006年トリノ冬季五輪のフィギュアスケートで金メダルに輝いた荒川静香さんがエキシビジョンで踊った曲です。演奏してくださったのは、キーボードがゴダイゴのリーダーで名誉教育顧問のミッキー吉野先生と海外教育顧問のジョーイ・カルボーン先生、ドラムスは海外教育顧問のトミー・スナイダー先生、ベースはプリンセス・プリンセスのリーダーでTSM学校長の渡辺敦子先生、ギターは副校長のクリス・ジャーガンセン先生。ヴォーカルは大物アーティストとの共演経験がありブロードウェイミュージカル「RENT」でジョアンヌ役を務めたFSM卒業生の塚本直さん、指揮はTSM渋谷学校長の池末信先生です。

 ♪あなたが励ましてくれるから 山の頂にも立てる あなたが励ましてくれるから 私は強くなれる…。感動のラストへ向かって徐々に盛り上がりをみせるコーラスは、夢に向かって歩み始めた新入生たちの心を躍らせ、最高の激励メッセージとなりました。

(Web広報センター)