東京メディカル・スポーツ専門学校は、鍼灸師で多くの国際大会に帯同してきた名誉学校長、妻木充法（つまき・みつのり）先生と卒業生を講師にお招きし、毎年恒例の鍼灸師科1年生を対象にした特別授業を実施しました。

　鍼灸師だけではなく、日本体育協会認定のアスレティックトレーナーマスターの資格を持つ妻木先生の授業では、サッカー日本代表やFIFAでのトレーナー活動のご経験、更には鍼灸師を目指すようになったきっかけについても詳しくお話いただきました。入学して半年が過ぎ、勉強に苦戦をする学生もいる中、「学生の間にすべきこと」についても伝授いただきました。

　授業の終盤には、妻木先生が実際に行われている治療方法のデモンストレーションもあり、何名かの学生が特別に体験させていただきました。1年生は、今まさに学んでいる東洋医学の「経絡経穴（けいらく・けいけつ）」の知識を活用し、身体の状態を客観的に鑑別し、治療を行うことで効果が出るという一連の流れを確認できました。「教科書の知識が効果として現れる瞬間」に驚きを隠せない様子でした。

　続いて行われたのは、卒業生とのコラボ授業です。この春卒業した2024年度卒業生の2名を講師としてお招きし、現在活躍している美容鍼灸院と鍼灸接骨院でのリアルな働き方や、現場で行っている治療方法を体験させていただきました。

　まだ鍼を打つ経験がない学生もいる中で、卒後半年の先輩たちがすでにプロの鍼灸師としてデビューを果たし、自信を持ってハツラツと話をする姿に、楽しみながらも真剣な表情で授業を受けていました。卒業生という身近な存在が活躍している事実は、1年生にとって「卒業後の自分」を具体的にイメージし、モチベーションを高めることにつながったようです。

　これらの特別授業は、世界的な視点と卒業後のリアルな現場の両方を知る貴重な機会となり、鍼灸師を目指す学生たちの職業理解を深め、学びへの意欲をさらに高めるものとなりました。