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滋慶学園COMグループの社会貢献ミュージカル「明日への扉」大阪・神戸公演 今年も全公演満席、大盛況でした

 滋慶学園COMグループの学生たちによる社会貢献ミュージカル「明日への扉」大阪・神戸公演が9月11日(金)・12日(土)の2日間、日本初のクラシック専用ホールとして知られる大阪市北区のザ・シンフォニーホールで計3公演が上演されました。1994年の初演から今年で33年目。企画・制作・出演のすべてを学生たちが担うこのプロジェクトは、いまや「命の尊さ」を社会に問う大きなうねりとなっています。いずれも満席だった今回も、激しく揺れる主人公の葛藤のシーンや友情を確かめ合うシーンに観客は涙し、惜しみない拍手を贈り、最後はスタンディングオベーションで称えました。

 「明日への扉」は、白血病患者を救うための骨髄バンクの窮状を知った大阪スクールオブミュージック専門学校(OSM)の学生たちの「自分たちにできることはないのか」との思いからスタートした社会貢献ミュージカル。その志は先輩から後輩へと連綿と受け継がれ、30年以上にわたるロングラン公演となっています。

 大阪・神戸公演は、OSM、大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校(DA)、大阪スクールオブミュージック高等専修学校(OSM高等専修学校)、神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校、神戸・甲陽音楽ダンス&アート高等専修学校が主催。キャスト、舞台進行、音響、照明、プロジェクションマッピング、ヘアメイク、 COMエレクトリックオーケストラバンド 、クワイヤーなども含め総勢約620人の学生たちがつくりあげました。

 開演前、あいさつに立った制作総指揮の喜多静一郎・OSM高等専修学校 学校長は「学生たちは事前に白血病患者の方や今も苦しんでおられるご家族のお話をしっかり聞いて、心の中に自分たちの目的を入れた上で舞台づくりを始めました」と語り、この日のために学生たちが半年間かけて努力を積み重ねてきたことを説明。そして、「ミュージカルの初演に関わった学生たちが、患者さんやドナーへの思いを1行ずつ歌詞にして作った歌です」と30年以上変わらないオープニング曲 「明日への君に」 を紹介。公演の幕があがりました。

命の尊さ、生きることの素晴らしさ 学生全員で訴えました 

 物語は、劇中ミュージカル「明日への扉」の主役を決めるオーディションの場面から始まります。一次審査をパスした主人公・ゆかりやライバルの遙ら4人はレッスンに励みますが、最終選考を控えたある日、遙が倒れます。病名は慢性骨髄性白血病。家族とは白血球の型であるHLA型が適合せず、残された望みはドナーだけ。遙の病気に、仲間たちの心は揺れ動きます。ゆかりは葛藤の末にドナー登録を決意しますが…。

 このミュージカルには、骨髄バンクの窮状や実際の白血病患者たちの苦悩をストレートに伝える演出が随所に盛り込まれています。

 遙が倒れたシーンでは、医師役が「HLA型が適合する骨髄が見つかる確率は、きょうだいで4分の1、非血縁者だと数百から数万分の1と大変低く、1人でも多くのドナー登録が必要なのです」と骨髄移植やドナー登録の厳しい現実を説明。「骨髄ドナーがもっと増えることを願わずにはいられません」と訴えました。

 また遙は、同じ病に倒れた女優・夏目雅子さんの名を挙げ、仲間たちにこう語ります。「生前、抗がん剤の副作用で髪の毛がなくなるのを気にされていたそうなの。だから無償でカツラを貸し出してくれる『夏目雅子ひまわり基金』が作られたんだって」。この基金の存在が遙のセリフを通して紹介されました。

 1人のドナーによって、救えるかもしれない命がある―。裏方も含めた学生全員で命の尊さ、生きることの素晴らしさを訴え、拍手喝采の中、フィナーレを迎えました。

学生代表と夏目雅子さんの兄・小達一雄さんが骨髄移植への理解と協力を呼びかけました

 鳴り止まない拍手の中、学生代表が舞台中央へ進み出て、「現在57万人以上がドナー登録されていますが、辞退や経済的理由など課題も多く存在します。皆様の温かいご支援をお願いいたします。皆様一人ひとりの救いの手で、助かる命があります」とドナー登録制度が抱える課題について、訴えかけました。

 そして、夏目雅子さんの実兄で一般財団法人「夏目雅子ひまわり基金」の理事長を務めている小達一雄さんが登壇。小達さんは、大阪・神戸公演初日の9月11日が雅子さんの命日にあたることを明かし、「妹が病に倒れた時、医師に尋ねたのは『助かりますか』の一言。帰ってきたのは『無理』という言葉でした。諦めることはできません。でも、諦めるしかありませんでした」と静かに語りました。

 続けて、小達さんは「時を経て白血病は骨髄ドナーに巡り会えさえすれば治る病気になりましたが、いまだにドナーに巡り会えていない患者が多くいらっしゃいます。ご家族、関係者、友人の方々が今この瞬間もドナーに巡り会うために 走り回っておられます」と厳しい現状を説明し、「ドナー登録に対するご理解、ご協力をよろしくお願いします」と訴え、頭を深々と下げました。

 また、「このミュージカルからはたくさんの奇跡が生まれています」と長年にわたって続く「明日への扉」の上演について触れ、「表に出ない裏方さんも含め、休日や夏休みを返上し、地方から来ている学生さんは帰省もせずに、全力で練習を重ねたそうです。自分のためにではありません。もしかしたら救えるかもしれない、まだ見ぬ命のために、です」と語り、この日舞台に関わった学生やスタッフだけでなく、全ての卒業生、学校関係者に感謝の言葉をささげました。

ロビーに響く呼びかけと明日への希望

 「ありがとうございました!」「骨髄バンクへの募金をお願いします!」―。終演後、ザ・シンフォニーホールのロビーは、募金箱を抱えた学生たちの張り上げる声で満たされていました。集まった募金は、来年3月の卒業式で、「公益財団法人日本骨髄バンク」と「一般財団法人夏目雅子ひまわり基金」へ寄贈されます。

「明日への扉」大阪公演
 2026年9月11日(金)
 ・第192回 開場 11:00 / 開演 12:00
 ・第193回 開場 17:00 / 開演 18:00

 2026年9月12日(土)
 ・第194回 開場 12:00 / 開演 13:00

 会場:ザ・シンフォニーホール

 推 薦
 厚生労働省

 後 援
 一般財団法人夏目雅子ひまわり基金 
 公益財団法人日本骨髄バンク 
 大阪府教育委員会 
 大阪市教育委員会
 株式会社エフエム大阪

 特別協賛
 ・青山商事株式会社「洋服の青山」
 ・大塚製薬株式会社
 ・株式会社学生情報センター
 ・キヤノンITソリューションズ株式会社 
 ・コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社
 ・サントリービバレッジソリューション株式会社
 ・株式会社ジェイ・エス・ビー
 ・株式会社長谷工リンクス
 ・株式会社BREXA Next
 ・株式会社ライオン事務器