産学連携教育プロジェクト

EDUCATION PROJECT

【産学連携】知られていない「ペット防災」情報の認知度向上プロジェクト

4.質の高い教育をみんなに
11.住み続けられるまちづくりを
17.パートナーシップで目標を達成しよう

 地震、台風、豪雨など自然災害の多い日本では、多くの人々が大きな被害に見舞われていますが、そんな中、ペットの被害も数多くあります。 2011年の東日本大震災では被災ペット数は1万6500頭以上にのぼり、3000頭以上が死んだと伝えられます。VMAT(災害派遣獣医療チーム)の専門家や福岡市で動物愛護・管理を所管する生活衛生課の担当者によりますと、ペット被害が多い原因の一つに、ペットの防災に関するマニュアルの認知度の低さや、迷子札・マイクロチップの装着率の低さがあるといいます。そこで、学生たちは福岡市生活衛生課と連携し、同課が作成しているペット防災マニュアルなどの認知度を高めるとともに、ペットを飼っている方々にその内容をわかりやすい形で伝えるプロジェクトに取り組みました。

 プロジェクトは、同課が作成している防災などペット関連のマニュアルに興味を持って見てもらい、意識する人を増やすことを目的にスタートしました。具体的な施策を考えるために、まず身近な方や姉妹校全6校でペット防災に関するアンケートを実施。その結果、約90%の方がペット防災に関するマニュアルがあることを知らないと回答し、ペットを飼っている方の7割近くがマイクロチップを装着・登録していないことがわかりました。

 その原因としては、情報が散在していて各種マニュアルがまとまった形で公開されていない、あるいはマニュアルのありかがわかりづらいということが考えられます。そこで学生たちは、専門家によるペットマッサージやクレートトレーニングのHowTo動画QRコード、災害前に知っておくべき内容、もしもの時に役に立つ情報などを集約して見やすくわかりやすく伝えるパンフレットを作成。福岡県内の動物施設(動物病院10カ所、ペットショップ3カ所、愛護センター2カ所、保健所1カ所の全16カ所)に設置してもらいました。

 また、Instagramに防災に関する知識や保定方法、ペットのケア、マイクロチップについてなどショート動画の投稿したり、どうぶつ愛護フェスティバルなどでパネルやゲームを通して直接来場者の方にペット防災について説明を行ったりして、情報発信に努めました。

 その結果、パンフレット配布数は目標を上回り、SNS上でも多くの方々に閲覧していただくことができました。

● 連携企業
 福岡市生活衛生課
● 学科・専攻・コース・学年
 エコ・コミュニケーション科 動物園・動物飼育専攻 3年生
● 取り組み期間
 2024年7月11日(木)〜2025年1月31日(金)