産学連携教育プロジェクト
EDUCATION PROJECT
【産学連携】体幹トレーニングとコアコンディショニングの効果の違いを学生たちが検証
ストレッチポールなどの体幹ケアグッズはスポーツ選手から医療従事者まで広く活用されていますが、体幹ケアグッズを使用したコアコンディショニングと一般的に行われる体幹トレーニングの効果を比較した検証はあまり行われていません。そこで、本校の学生たちは、ストレッチポールをはじめとする健康ツールの開発・製造・販売などを行っている株式会社LPNと連携して、コアコンディショニング群と体幹トレーニング群に分けてエクササイズを行い、比較検証を行いました。

コアコンディショニングは、一般的な体幹トレーニングと異なり姿勢と動きを重要視しています。静的安定性を求める体幹トレーニングに対し、コアコンディショニングはストレッチポールなどを用いて不安定な状況下で姿勢を保ったり動作をとったりすることが特徴です。加えて、一般的な体幹トレーニングに比べて強度が低く、どの年代でも行いやすいため、効果の違いが立証されればより臨床現場やスポーツ現場での有効性が上がると考えました。

まず以下の3つの方法で体幹機能を測定し、一般的な体幹トレーニングとコアコンディショニングを3週間継続した後に同様の方法で測定し、再評価を行いました。
【体幹機能評価】
・ポールシットアップテスト(PST)
・指尖床間距離(FFD)
・胸椎回旋角度
PSTはストレッチポール上でシットアップ運動を行い、足幅を変更することで体幹機能を測定します。FFDと胸椎回旋角度は体幹柔軟性を評価しています。

初期評価では大きな違いはみられませんでしたが、エクササイズ後はコアコンディショニング群でのPSTに違いがみられました。ただ、柔軟性の評価については変化があまりみられませんでした。
そこで、柔軟性以外に着目し、種目を変更しました。ベンチプレス・スクワット・デットリフトの高強度運動と安定性を中心としたコアコンディショニングの運動を2週間継続した後、体幹機能の数値を比較すると、高強度運動とコアコンディショニングで同等のPSTの上昇がみられました。

この結果は、低強度のコアコンディショニングにより低リスクで体幹機能を上げることが可能であることの証明であり、学生たちの検証作業は画期的な成果をあげました。
株式会社LPN
● 学科・専攻・コース・学年
柔道整復科 2年生
● 期間
2024年6月~2025年2月