産学連携教育プロジェクト
EDUCATION PROJECT
【産学連携】老若男女、障害の有無を問わず誰もが楽しめるスポーツを学生が考案 定着・普及に向け模索中です
京都市障害者スポーツセンター(同市左京区)は、公益財団法人京都市障害者スポーツ協会が京都市から指定管理者として管理運営している施設です。同センターから、施設内で行われているスポーツ企画「ふれあいスポーツDAY」のブース運営を依頼されました。ふれあいスポーツDAYとは、障害の有無を問わず誰でも参加でき、障害のある人もない人もみんなでスポーツを楽しむイベントです。学生たちは、その趣旨に沿った楽しいスポーツの考案という課題に取り組みました。

学生たちはまず、オリジナルスポーツとして「トリD」と「THE IN」を考案し、実施しました。「トリD」は尻尾取りのような形式で、参加者もスタッフも楽しめましたが、安全性や連続性の点で難がありました。一方、「THE IN」は籠にボールを投げ入れる競技で、ルールは簡単だったものの、「壁あて」になりがちで難易度設定が難しいという問題がありました。


これを受け、2回目では安全性に難がある「トリD」を廃止し、「THE IN」のみを実施。難易度を上げるため、ゴールの位置を変えたり、籠の高さを調整したりといった改良を加えました。すると、安全面に問題はありませんでしたが、盲目の人への対応が決まっていなかったことや、難易度設定の効果が薄かったことなどが新たな課題として浮かびあがりました。

そこで3回目に向け、使用するボールの変更や3段階の難易度設定などの改善を加えました。その結果、3回目は参加者が約60名と大幅に増え、当初の目的である「老若男女や障害の有無に関わらず誰にでも楽しんでいただけるスポーツ」を実現することができました。

ただ、柔軟な対応が求められる場面でのルール設定や、多様性とスポーツ競技としての性質の両立、さらにスポーツとしていかに定着させるかといった課題が残りました。今後に向け、対応マニュアルを整備し、別のスポーツの考案や新しいスポーツの普及法も含め引き続き検討していきます。
京都市障害者スポーツセンター
● 学科・専攻・コース・学年
理学療法科 1年生
● 期間
2024年8月~2025年1月