産学連携教育プロジェクト
EDUCATION PROJECT
【産学連携】エシカルなトマトの購入動向分析
本プロジェクトでは、アクアイグニス仙台と連携し、環境に配慮した農業の価値を消費者に伝え、エシカル消費の促進を目的として調査と体験活動を行いました。エシカル消費とは、人や社会、環境、地域に配慮した消費行動です。
アクアイグニス仙台は、東日本大震災で甚大な被害を受けた仙台市東部沿岸部藤塚地区の集団移転跡地に、再び人が集える空間を作ることを目指して誕生した食・農・温泉の複合施設です。館内のマルシェでは、生産者とのつながりを大切に、仙台市、宮城県などの地場産品を新鮮な食品や加工食品を販売しています。

アクアイグニス仙台の環境制御型ハウスで栽培されたトマトを対象に、購入者の購買行動や意識を調査し、環境配慮型商品の販売戦略を検討しました。その結果、購入基準として「新鮮さ」「味」「価格」が重視されている一方で、エシカルや環境配慮に対する認知は限定的であることが明らかとなりました。


特に中高年女性が主な購買層である一方、若年層の来場は少なく、この層への情報発信が課題であるとしました。また、POPなどの簡易な情報提供では理解が深まりにくいため、QRコードによる動画紹介など、視覚的かつ具体的な情報提供が有効ではないかと考えました。


今後は、料理会や収穫体験などの体験型イベントを通じ、エシカル消費への関心を高める取り組みが求められます。これにより、環境配慮型農産物の価値理解を促進し、持続可能な社会の実現に向けた消費者行動の変容が期待されます。
アクアイグニス仙台
● 学科・専攻・コース・学年
農業テクノロジー科 3年
● 期間
2024年5月~10月