産学連携教育プロジェクト
EDUCATION PROJECT
【産学連携】伊勢志摩英虞湾(あごわん)アップサイクルプロジェクト
大阪ECO動物海洋専門学校の英虞湾アップサイクルプロジェクトも4年目に突入しました。これまでの経験を基に活動を継続しながら、2024年度はまた新たなテーマに挑戦。廃業した真珠の養殖場の活用を通じて、新たな産業・交流の場の創出をめざす「うみらぼ株式会社」と連携し、荒廃した真珠小屋の整備や使われない舟のアップサイクルに乗り出しました。

プロジェクトの背景
伊勢志摩サミットが開催された英虞湾。この海に浮かぶ間崎島はかつて真珠養殖で栄えていました。しかし、環境悪化や経済悪化などの影響により、真珠養殖は著しく衰退。少子高齢化、後継者不在で、島内には放置された漁具や真珠小屋が点在しています。その放置された漁具が、今まさに海洋プラスチックごみの問題をひきおこしているのです。
また海中ではガンガゼというウニの仲間が増殖。海藻を食い荒らして海底はハゲ山状態になり、磯焼けという現象を起こしています。これらの問題を解決する道筋を見出すのが、英虞湾アップサイクルプロジェクトの趣旨です。


“海の嫌われもの”に新たな価値を
飲食店・宿泊施設を運営しながら、英虞湾のアップサイクルに取り組むSushi yutaka Resort株式会社の堀勇一氏の「何とかしたい!」という思いに学生たちが共感し、立ち上がったのは2022年。プロジェクトは後輩たちに引き継がれ、海洋プラスチックごみを利用したオリジナルアクセサリーづくりのワークショップや、商品にならない真珠を活用したコースターづくりのイベントなどを実施してきました。今後は真珠小屋や舟の活用プランについても模索していきます。
また“海の嫌われもの”ガンガゼに新たな価値を付けるために、姉妹校の大阪農業&食テクノロジー専門学校と共同でガンガゼクッキーを開発したほか、2024年度は新たに三菱鉛筆関西販売株式会社と株式会社シードの協力を得て、“ガンガゼ消しゴム”の試作品を開発しました。


プラスチック消しゴムにはカルシウムの成分も必要で、試作品はガンガゼ由来のカルシウムです。鉛筆のブランド「UNI」が「ウニ」と読めることに気付いた学生のアイデアで三菱鉛筆と相談して実現しました。
豊かなな海を未来につなげていくために、大阪ECOは挑戦をし続ける。
Sushi yutaka Resort株式会社
うみらぼ株式会社
● 学科・専攻・コース・学年
ECO自然環境クリエーター専攻1年生
野生動物&環境保護専攻2年生
● 期間
2021年11月~2024年7月