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大阪市中央公会堂で、大阪ハイテクノロジー専門学校の卒業研究・課題研究発表会を実施し、“アクティブラーニング”の成果を披露しました

国の重要文化財、大阪市中央公会堂で行なわれた大阪ハイテクノロジー専門学校の卒業研究・課題研究発表会

 大阪ハイテクノロジー専門学校で“アクティブラーニング”として位置づけている「卒業研究・課題研究」の成果を披露する、「平成29年度 卒業研究・課題研究発表会」を実施しました。 
 今年度は、国の重要文化財に指定されている大阪市中央公会堂で1月26日(金)に実施し、各学科から選抜された優秀演題6題・特別演題1題を含む、計36題の発表が行なわれました。

 また、本学園の海外の提携大学の一つ、上海中医薬大学からも2題の研究発表を行いました。発表演題は、いずれも業界や企業、研究機関などが抱える課題をはじめ、学生たちが日々の専門的な学びの中で疑問や興味を抱いたテーマを、学生自身が選定しています。学生たちは、業界などの協力のもと、1年もの間、チームで手分けして実験やアンケートを実施し、その結果から、関連文献とのエビデンスを下に考察を行ない、まとめあげたものとなっています。

 近藤雅臣学校長から「この1年間全力で行なってきた研究の成果を素晴しい中央公会堂で誇りを持ってぶつけていただきたい」と激励され、優秀発表の部が開始しました。
 総合司会をスポーツ科学科1年の多賀井遥さんが務める中、今年は、例年以上に各学科の1年生から積極的な質問が飛び、段上にいる発表学生との真剣なやりとりが繰り広げられました。

生命工学技術科による精油の皮膚細胞への効用検討など、優秀演題6題、一般演題29題とポスターセッション

  • 近藤雅臣学校長

  • 会場から質問する学生

  • 次々と質問が飛びました

  • 質問に答えるバイオサイエンス専攻チーム

小学校教員のためのプログラミング教材を提案するロボット専攻の林さん

 生命工学技術科バイオサイエンス専攻(円満朱音さんら4名)からは、ヒトの皮膚細胞を使って化粧品に使われたりする天然素材の精油の細胞への作用を調べ、活性化の効用は精油の種類によって異なるということを発表しました。

 生命工学技術科ロボット専攻は、唯一、林知宏さんによる単独発表を行ないました。小学校のプログラミング教育の義務化に伴い、プログラミング知識の少ない先生でも扱えるコントローラーとセンサを使って電流制御を行なうプログラミング教材を開発。製作費も3000円程度に抑え、手軽に使ってもらえるように工夫していました。小学校の先生方に使ってもらって、手軽で使いやすいプログラミング教材であることを証明した上で製品化したいと意志表示をしています。

臨床工学技士科はMRI撮影での安全性についての検証研究など

MRIについて発表する臨床工学技士科チーム

 臨床工学技士科からは、2チームが優秀演題に選ばれています。1題は、磁気の力を利用して体の臓器や血管を撮影する「MRIの安全性」を研究対象に選んでいました(稲富千穂さんら7名)。MRIと同様の磁場を再現し、一例として、ペースメーカーのリード線への影響について実験を行ないました。その結果、安全とされるMRI対応器具でも使用条件によって渦電流による危険性があることを発表しました。

講評をいただいた日刊工業新聞社の竹本取締役大阪支社長

 研究結果に関しては、来賓代表として総評をいただいた日刊工業新聞社の竹本祐介取締役大阪支社長からも「医療機器の安全という点で、命と絡む重要な研究発表だと思う」と、お褒めの言葉がありました。

 優秀演題は下記6題で、優秀な発表には、滋慶教育科学研究所奨励賞や日刊工業新聞社賞、フジサンケイビジネスアイ賞などが卒業式で贈られることになっています。

【本年度の優秀演題】
 
生命工学技術科
□「精油による皮膚細胞賦活作用の検討」 
発表者:バイオサイエンス専攻 円満朱音、見田大輝、岸本翼、福田梨乃
□「プログラミング教育用教材の提案」
発表者:ロボット専攻 林知宏

スポーツ科学科
□「精神疾患者への低強度運動プログラムの有用性について」
発表者:スポーツ科学科 足立勝哉、荒井拓也、金田達也、小林健人

臨床工学技士科
□「MRIの磁場による加電流が及ぼす影響の検証」
発表者:稲富千穂、乙幡璃瑚、川口鮎美、倉田悠平、藤川大輝、松島ゆり、山口卓哉
□「機器雑音を利用した蓄電機構試作についての取組み」
発表者:臨床工学技士科 岩田昌悟、大迫凌吾、大東雅弘、庄司健太郎、為川翔真、村田良二、矢野裕大

柔道整復スポーツ学科
□「交代浴が運動に与える影響」
発表者:柔道整復スポーツ学科 田村恭平、伊藤星香、上田真夕、東野紗恵、鵜飼まどか

(敬称略)

  • 精油の賦活作用について発表する生命工学技術科チーム

  • 精神疾患者への運動効果について発表するスポーツ科学科チーム

  • 機器雑音の蓄電システム作りに挑戦した臨床工学技士科チーム

  • 交代浴について発表する柔道整復スポーツ学科チーム

日本で臨床工学技士をめざす日本語学科の中国人留学生らも文化の違いなど発表

 特別演題として、日本語学科に学ぶ施志宇さんら中国人留学生5人のチームが「異文化社会で働くために~私たちが伝えたいこと~」を発表しました。
 メンバーは2016年秋に中国の提携大学の一つである上海健康医学院から臨床工学技士を育成する連携教育プログラムを利用して来日した施さんと、陳信仲さん、高立峰さん、鄭凱さん、聞曦之さん。この教育プログラムによってすでに約40人の中国人留学生が臨床工学技士として日本の病院で活躍しており、発表者の5人も今後、専攻科に入学し、臨床工学技士を目指して勉学に励みます。
 5人は臨床工学技士になるための重要なカリキュラムである臨床実習において、参加する日本人学生との関係や将来の職場での人間関係の参考になればと臨床工学技士科専攻科の学生48名(うち中国人留学生18名)に、「臨床実習で大変だったこと」や「臨床実習で留学生が留意すべき点」などについてのアンケート調査を行ないました。

臨床工学技士をめざすにあたっての留意点などを発表する中国人留学生チーム

 
 その結果、「大変だったことは何か」という質問では、1位は日本人学生、留学生共に「レポート作成」で大きな差はありませんでしたが、「日本語力の不足」を留学生の2人に1人が上げました。
 また、「日本の医療現場に向いているか」との質問に、「向いている」「少し向いている」と答えた留学生は6割にのぼりました。文化の違いでは、日本人は「和」を大切にして、遠まわしな表現をするが、中国人は個人が中心でストレートな表現になる。異文化社会で働いていくために、こういう違いを理解したうえで、「郷に入れば、郷に従え」の精神で日本の文化や習慣を学んでコミュニケーションを図って行きたい、と述べました。最後に、日本で学び、働くことによって「将来は日中の架け橋になりたい」と力強く宣言しました。

提携校の上海中医薬大学からも健康識別システムの発表

 提携大学の上海中医薬大学生物医学工程学科の葉翔宇さんと施玉傑さんが、オブザーバーとして、血圧や血糖値などの健康情報を収集してスマホなどを使って健康管理につなげるシステムを構築する「中医健康識別サービスプラットフォームの研究」について発表を行い今後の中国の医療技術の発展・展望について発表を行いました。

 最後に学生代表と教職員代表が、小雪が舞い散る中、参加していただいたご来賓や保護者の皆さまなど多くの聴衆にお礼の言葉を述べて今年度の卒業研究・課題研究発表会は閉会となりました。