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滋慶学園グループ新年式 浮舟総長はじめ各グループ代表が年頭所感を述べ 建築家 安藤忠雄氏に講演して頂きました

講演を終えて談笑する安藤先生と浮舟総長。安藤先生からは職業人教育へのエールをいただきました

 令和2年の滋慶学園グループ新年式が6日、大阪のザ・シンフォニーホールで行われ、浮舟邦彦総長が第6期5ヶ年計画の4年目に向けた年頭所感を述べました。

 ゲストとして、2025年の大阪・関西万博でも様々な発言をしている建築家の安藤忠雄氏が講演。青春の象徴という意味で、青いリンゴを手に「仕事が楽しいと思える若者、何歳になっても目標をもって生きることができる人を育ててほしい」と語っていただきました。

 ヴァイオリニストの川久保賜紀さんらが素晴らしい演奏を披露してくれるなど、多彩なプログラムで新年を寿ぎました。

 新年式の模様は国内12拠点、海外4拠点を結んで配信され、総勢約2360人が参加しました。大阪ウェディング&ホテル・観光専門学校の女性教員が司会をつとめ、2016年にバッハ国際コンクールで第1位に輝いた冨田一樹さんのパイプオルガンの演奏で開会。バッハの「前奏曲とフーガ ホ短調」と、クラーク作曲のトランペット・ヴォランタリー「デンマーク王子の行進曲」の2曲で心を整えました。

  • お茶が振る舞われ、新春らしいムード

  • 演奏を終え挨拶をする冨田さん

 グループや各部門を代表して、浮舟邦彦総長をはじめ、JESCの近藤雅臣所長や神戸医療福祉専門学校三田校の澤村誠志学校長、竹本雅信常務理事、田仲豊徳社長が、年頭の所感を述べました。

「現場力、グループ力を高め、滋慶ブランドの確立を!」 浮舟総長

 

新年のスピーチをする浮舟総長

 浮舟総長は、「社会に貢献していくために我々の組織があるのです。そのために社会の動きをしっかりとキャッチアップしていかなければなりません」と述べ、昨年の出生数が86万人4000人と統計史上初めて90万人を切ったことを重く受け止め、「我々はそういう環境の中に立っていることを認識する必要があります。我々の教育産業においては、働き方改革に向って、仕事の効率化を考えることが大切です」と述べました。

 さらに専門学校などを対象とする高等教育の無償化やリカレント教育、留学生受け入れ、職業実践専門課程等々、すでに取り組んでいる課題に引き続き取り組んでいくと述べると共に、国内外の経済情勢、人生100年時代、通信5G時代、SDGsや環境問題等々、私たちを取り巻く素早い変化の時代において、第6期5ヵ年計画の前期3年間、「攻めと守り」の精神の下、「教育の質の向上」や「マネジメントの基本を抑えよう」とテーマを掲げて取り組んできた経緯を振りかえりました。

 その中で、76校の学校に加え、新たに株式会社ジャパンアーツの加入や株式会社Jカレッジ、株式会社滋慶ヒューマンリソースの設立、株式会社つちや書店の独立、福祉分野では株式会社iiusやJケア株式会社の設立等々、グループとして成長し続けている現状や学校を中心としたグループ全体の経営状況は堅調に推移していると説明しました。

浮舟総長は重点施策を説明しました

 そして第6期5ヵ年計画の残る2年間で、「滋慶ブランドの確立」、「次世代の人材の育成」に取り組み、そのために、グループの横断的組織である教育力を高めるための滋慶教育科学研究所(JESC)と、運営力を高める一般社団法人滋慶学園グループを中心に、「コンプライアンスを重視し働き方改革などに取り組む」、「IoT・AIへの取り組みの強化」など7つの重点施策を示しました。

 その上で、「ミッション、理念を明確にしながら計画をしっかりと実践し、実行し、成果を上げていくことが大切です」と述べ、INNOVATION、LEADERSHIP、COMMUNICATION、IDEA、CREATIVITY、WILLPOWER、NETWORKING、EMPOWERMEMTの8つのキーワードを示し、「今年1年、皆さんと一緒に素晴しい学園を、あるいはサポート企業、関連企業、施設を作っていこうではありませんか」と結びました。

総長による年頭所感に先立って、各代表からの新年の挨拶と抱負の披露が行なわれました。

「世界一の学園に仕立てていくと言う心意気を」「学生さんが活躍できて学べる地域のリハ拠点作りを」

 滋慶教育科学研究所(JESC) 近藤雅臣所長は、「この滋慶学園を絶対に世界一の学園に仕立てていく心意気をお互いに持ち合って、今年も一緒に頑張りましょう」とあいさつ。学校長を代表して神戸医療福祉専門学校三田校の澤村誠志学校長は、昨秋に神戸で開催したISPO(国際義肢装具協会)第17回世界大会が97カ国から4700人が参加し大成功できたと報告、「今後は地域リハビリテーション拠点を作り、多職種連携の活動に力を注ぎ、そこに学生の皆さんにも加わって成長していってもらいたい、それが私の夢です」と語りました。

  • 「世界一の学園に」と語る近藤所長

  • 澤村学校長は「どんどん地域に入ろう」と強調

「プロジェクトチームを立ち上げて10年後の滋慶学園グループを」「今年は実行する年、やる年、任せていく年に」

 滋慶学園COMグループ/一般社団法人滋慶学園グループを代表して竹本雅信常務理事は、4年制学科や3年制学科を中心に、業界から評価される専門職人材を育成するとともに、「いろんなプロジェクトチームをこれから立ち上げて、5年後、10年後の滋慶学園グループをしっかりと築いてきたい」と次世代リーダーとして抱負を語りました。最後に、サポート企業、関連企業、医療福祉関連法人など合わせて36社を代表して株式会社滋慶の田仲豊徳社長が、「私たちは『今年は実行する年』をテーマに失敗を恐れることなく計画の実現と『人材の育成』のために、現場に任せていく、そういう1年でありたいと思っています」と抱負を述べました。

  • 「5年後、10年後を築こう」と語る竹本常務

  • 「目標にこだわり“やるぞ”という気持ちで」と述べる田仲社長

教職員への表彰式が行なわれました

 また広報、教育、就職や地域貢献など各分野で活躍したグループ教職員に「総長賞」や「地域貢献プロジェクト賞」などが贈られ、その表彰式が行なわれたほか、グループの1年を動画で振り返り、各分野で活躍している卒業生もモニターの写真等で紹介されました。

 総長賞には、8チームが選ばれ、代表に浮舟総長から記念の盾などが贈られました。

総長賞に輝いた教職員の皆さん

【総長賞を贈られた皆さん】

①滋慶学園COMグループ 国際部 嶋慶子さん
海外研修への優れた取り組み。200を超える研修プログラムを開発・実行し、学生満足度も高く、開校以来32年間にわたり人身事故ゼロを続けました。

②JESC顧問 増井信夫さん/国家試験対策センター センター長 稲岡隆輔さん
アクションラーニングによる教職員のマネジメント力向上への貢献。日本アクションラーニング協会のエクセレントアワードも受賞しました。

③新大阪歯科技工士専門学校 佐々木雅義さん
日本歯科技工士学会第41回学術大会の学生テクニカルコンテストで優勝。業界が評価する人材育成へ教員全員が一丸となって指導した成果です。

神戸医療福祉専門学校 三田校 佐々木伸さん
IPSO国際義肢装具士協会世界大会成功への功績。30年ぶりとなる日本開催の誘致をはじめ、運営・調整などに尽力しました。

⑤神戸医療福祉専門学校 三田校 梛木千代美さん
救急救命士科10年連続国家試験合格率100%達成。全国学生救急救命技術選手権などで、常に上位の成績を残しました。

⑥赤堀製菓専門学校 孫雅楠さん(留学生支援センターチーム)
DO率の好成績など留学生への優秀な広報とサポートに尽力し、いち早く「特定技能ビザ」試験の合格者を出すなど功績を残しました。

⑦大阪医療福祉専門学校 林辰博さん
作業療法士として東日本大震災や熊本地震などの支援活動に従事。災害対策の研究やセミナーの講師としても活躍するなど、各種活動に参加しました。

⑧姫路医療専門学校 笠原由美子さん
「リコルスひめじ」合同チームによる地域活性化のための「リコルス祭」の成功。沢山の参加者を迎え、地元から大好評を得ました。

学生と共に「東京バイオビール」の開発成功に導いた東京バイオ・杉田先生に地域貢献プロジェクト表彰

  • 地域貢献プロジェクトで表彰される杉田先生

  • 広報力大会の表彰を受けた学校の皆さん

 今年で4回目となる地域貢献プロジェクト表彰では、学生の卒業研究として地元の醸造メーカーと連携し、地域振興に貢献する新商品「東京バイオビール」の開発成功に学生を導いた東京バイオテクノロジー専門学校、杉田佑輔先生が受賞しました。

「何歳になっても目標をもって生きていける人を育てて欲しい!」 安藤忠雄氏が激励

教育に対する熱い思いを語る安藤氏

 最後のプログラムは、3月1日にオープンする大阪市の「こども 本の森 中之島」を設計し寄贈した建築家、安藤忠雄氏の講演です。独学で学び、東大教授も務めるなど世界的な建築家として活躍する安藤氏は「青春」の象徴としての青いリンゴを演台に置いて、「20代、30代だけが青春ではありません、70年も80年も青春は続きます」といい、これからの時代、仕事が楽しいと思える若者、何歳になっても常に目標をもって楽しく生きることができる人を育ててほしい、という思いを熱く語りかけて頂きました。

 そして最後に「自分たちの街、大阪が世界に広がっていくようにしたい。日本が、面白いことをもって世界に広がっていくかどうかは、学生たちにかかっています。次の時代を担う若者たちには夢は自分でつくれ、と教えてください」と呼びかけて頂きました。

ヴァイオリンの川久保賜紀さん、ピアノの三浦友理枝さんが華やかに演奏

 この後、新年式の前日5日にザ・シンフォニーホールで行われた「三大協奏曲~次世代を担う巨匠たち~」に出演していたヴァイオリンの川久保賜紀さんの演奏があり、クライスラーの「プレリュードとアレグロ」「愛の喜び」、モンティの「チャルダッシュ」の3曲を披露。ピアニストの三浦友理枝さんとの共演で、華やかな雰囲気のなか、新年式は幕を閉じました。

  • 川久保賜紀さん(左)と三浦友理枝さん

  • 素晴らしい演奏を聞かせてくれました