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【卒業生インタビュー】 東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校在学中にバンドメンバーとしてデビュー、日本の音楽業界で活躍する韓国人留学生のIKUさん、GONさんにインタビューしました

日本の音楽業界で活躍中のIKUさん(左)とGONさん

 IKUさん、GONさんは、東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校の音楽テクノロジー科作曲&アレンジャーデビューコースに2020年に入学、この春(2023年)に卒業しました。
 コロナ禍の学生生活を過ごしましたが、学生生活と並行して二人は2021年4月から韓国人5人組バンドB.R.T(Blue Rock Thrush)のギター(GONさん)とキーボード(IKUさん)としてアーティスト活動を開始しました。コロナ禍で思うようにライブ活動ができないなか、YouTube等のSNSでの発信に力を入れ、ミュージカル俳優出身の3人と日本の専門学校で学ぶ2人で構成される異色のバンドとして話題に。2022年4月20日にシングル「Through The Night」でデビューすると、この年にデジタルシングルを含む4枚のシングルを立て続けにリリース。2023年4月26日にはミニアルバム『B.R.T ~Chapter One~』を発表しました。

 7月にB.R.Tは事務所から離れて、メンバー独自で活動していくことになりました。このタイミングでIKUさんはバンドを卒業して音楽作家として音楽制作に専念する道を選択、GONさんはバンドを続けながら、ギタリスト、作曲・編曲家の平田ゴンとして活動をしています。

プロになってからの働き方や、
働くときに必要な知識もたくさん学べてよかった

−−日本に留学したいと思った理由は?
GON 作曲の勉強よりは、やってみたかったことがありました。もともとギターを専攻していて「僕のギターは足りないな。このままいったら(ギターで)飯を食べられない」と思い、終わってしまう前に何か経験してみようと考えました。ギタリストとしては人の曲を演奏したり、コピーをしたりしていましたが、完全にコピーして演奏することが苦手で、僕が弾いたときに間違ってもいい曲をやろう、それならば自分で曲を作ったらいいんだと、作曲を勉強してみようと思いました。音響もやってみようと思っていたので(他の学校の)テストを受けて合格はしていたんですが、何か違うような気がして、学校を自分の目で確認しながら選ぼうと思い、いろいろな学校を見てTSM(東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校)を選びました。ちょうど家から近かったので(笑)。でも、学校を見学してみたらいろいろな学科やコースがあって、そこで悩んだりはしました。
IKU 僕は作曲一つだけを見てきました。J−POP、日本の音楽が好きで、それを作りたいなと思っていました。K−POPの感性に自分は向いてないなと思っていたんです。韓国で作っていた曲にも日本のJ−POPの雰囲気が少しありました。日本で曲を作っていきたいと思って、それだけを見て日本に来ました。

−−入学して、授業はいかがでしたか?
GON 入学して授業が始まったばかりのときに、新型コロナで緊急事態宣言になって、同級生にも会えませんでした。オンラインの授業の方が多かったんです。たまに学校で受ける授業があって、そのときに他の同級生を見て、卒業までこのままなのかと不安でしたね。授業は自由だったというか、学生が(題材は)何を持ってきても、何をやってもOKという授業があって、それが好きだったんです。授業の後に残ってそれを自主練習してもいいし、そこから派生したものをやっても大丈夫というのはよかったです。実際にたくさんやっていましたし、楽しかったです。
IKU  TSMを選んだ理由でもありますが、体験授業を通して授業が実務の向きだとすごく感じられました。理論も大事だと思いますが、専門学校は仕事するときに使いたい知識や技術が学べる授業がいいなと思うんです。本当にプロになってからの働き方や、働くときに必要な知識もたくさん学べてよかったです。

−−具体的によかったという授業は?
IKU 「プリプロダクションセミナー」という授業です。今は作家として音楽制作をしていますが、作家としてやっていくにはコンペが大事です。そのコンペについての発注書の読み方や、クライアントをどうやったら満足させられるかということは経験しないと全然わからないことなので、それを授業でたくさんシミュレーションできました。それを今、すべてに使っています。

−−学校の授業のコンペでは、実際に学生の作った楽曲が採用されることがありますが、自分の曲が採用されたことはありますか?
IKU 3年生になってから、ほとんどの曲が採用されました。自分が作りたい音楽ではなく、クライアント、相手が欲しい音楽を作るということをすごく学びました。1年生のときはほとんど採用されなかったですし、受賞もなかったです。学んでいくうちに「こうやったらいいんだ」ということにたくさん挑戦できました。ここまで自由に挑戦できたり試したりできる機会はプロになってからはないので、本当にTSMを選んでよかったなというところです。

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    IKUさんは音楽制作の道で、GONさんはバンドを継続しながら音楽作家として日本で活動中

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    2023年4月にリリースされたファーストミニアルバム『B.R.T ~Chapter One~』

−−そんな学生時代、お二人はB.R.Tのメンバーとしてバンド活動もしていましたが、大変ではなかったですか?
IKU 学校で(活動を)認めてくれていたというか、そこ(バンド活動)で勉強できることを報告書として提出していましたので、現場で勉強をしていることを(実習の)単位として認めていただいていました。そこまで大変ではなかったです。
GON 僕は忙しいときはやっぱり体力が大変でした。
IKU 頑張りました。

−−この春に学校を卒業して改めてプロとしてスタートしました。変化はありましたか?
IKU もう時間がないなと思っています(笑)。学生だからと少し安心したりしていましたが、学生ではなくなって、早く上に行かくてはというプレッシャーがあります。
GON 同じです。もう大変です。「学生シールド」がなくなったので。
IKU 在校生の間で「学生シールド」と言っていました(笑)。

−−仕事に学校での学びは活きていますか?
IKU 細かいことですが、敬語やメールの書き方などがすごく役に立っています。ほかには機材の知識など、活かせることが本当に多いです。

−−では、最後に今後の目標をお聞かせください。
GON 音楽で生き残りたいです。日本でも韓国でもいいし、他の第3の場所でもいいので、音楽で生き残りたいです。
IKU 将来的には音楽でできることを全部やってみたいです。ディレクターもプロデューサーも作家も。今は日本語がそこまでうまくはないですが、作詞家まで全部やりたいと思います。今はサウンドプロデュースもやっています。学校ではそういう授業もたくさんあったので、学校で学んだことを活かして仕事をしていきたいです。

⚫︎OFFICIAL Instagram 
 https://www.instagram.com/bluerock_thrush/

⚫︎B.R.T最新インタビュー 
 https://note.com/jier_webmaga/n/n893461ebc5c3