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新設の済生会大阪北リハビリテーション病院にホスピタルアートを制作 OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校の学生達
OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校の学生たちが、今春オープンした大阪府済生会大阪北リハビリテーション病院(大阪市北区大淀南)の小児科外来の待合室に、大きなホスピタルアートを制作しました。
ゾウやキリン、ラクダなどの動物が仲良く行進し、下部では魚が泳いでいる様子が高さ2.5m、幅7.3mの壁いっぱいに描かれています。「素晴らしい作品。子どもたちのこころが休まる空間になりました」と病院スタッフも満足した様子。植田真三久(しんさく)院長から制作に携わった7人の学生と学校に感謝状が贈られました。
大阪北リハビリテーション病院は、ザ・シンフォニーホールのちょうど北側に位置します。ホスピタルアートは、患者にリラックスして治療を受けてもらうため、芸術の力で病院をより快適で癒しの空間にする取り組み。運営母体の大阪府済生会中津医療福祉センターは新病院の開院にあたり、小児科を訪れる子どもたちの不安な気持ちが和らぐような楽しい作品を描いてもらえないかと昨年3月からOCAに相談していました。
2022年4月上旬、当時開院準備室長だった大阪北リハビリテーション病院の植田病院長(呼吸器外科)らが初めてOCAを訪問。大西貫士教務部長やクリエーター科の松浦誉宏学科長らに、ホスピタルアートの必要性や作品のイメージを説明し、プロジェクトがスタートしました。その後、松浦学科長をはじめ教員らが今度は大阪府済生会医療福祉センターを訪れ、清益功浩小児科・免疫アレルギーセンター部長に話を聞き、病院内を見学するなど交流を深めました。
一人ひとりデザインを考え、絞ったデザインをブラッシュアップ
さらに6月には、作品を制作するグラフィックデザイン&イラスト専攻の学生たちのオリエンテーションが中津医療福祉センターで行われ、清益部長らの話を伺いました。100年以上に及ぶ大阪府済生会の歴史や特長、新しく建設する病院の概要とコンセプト、ホスピタルアートについて改めて説明を受け、学生たちは熱心に質問。建設中の現地見学もしました。
学生たちは一人ひとり、夏休みも利用してデザインを考え、学校内でコンペを実施。その結果を元に2種類のデザインに絞り込みました。これを9月の下旬、中津医療福祉センターの川嶋成乃亮センター長、近藤真理子看護部長をはじめ幹部職員らにプレゼンテーション。基本的なデザインが固まりました。病院の意見・要望を盛り込みながら、さらにブラッシュアップ。最終的に作品を刷り込んだクロスを張り付ける形で完成しました。
今年4月、開業前の同病院でホスピタルアートを初めて見学した学生たちは、「この子たち(動物たちが描かれた作品)が立派なアートになった。とても嬉しい!」「たくさんのお子さんに見てほしい」「いい思い出になります。また見学に来たいです!」などと大喜び。自分たちが作り上げた作品を、いろんな角度から熱心に撮影していました。
「イメージどおりのこころ休まる空間です」 植田真三久病院長
大阪北リハビリテーション病院の植田院長は感謝状の贈呈式でスピーチをし、「この建物は全体的に白い感じで、いかにも病院という感じ。それは当然なんですが、小児科待合室のドアを開けた瞬間に雰囲気が変わるんです。病気を抱えた子たちは病院の雰囲気に慣れてしまっている面があり、僕はこころ休まる空間、病院のイメージがガラッと変わるような空間にしてほしいと願っていました」と語りました。
そして、今回の作品について「僕が思ったイメージどおりの雰囲気です。とても感謝をしています」と述べ、「これから皆さん、素晴らしいアーティストとして活躍されると思いますが、われわれの施設のことは忘れずに、にっこり笑って、また来てください。あなた方の将来に期待しています」と話しました。