お知らせ

News

第23回 職業体験セミナー 1日で中学・高校生ら約6400人が参加して大賑わい 70職種以上の仕事を学びました

 マンガ家、ダンサー、ミュージシャン、声優、看護師、社会福祉士…。中学生や高校生が様々な仕事を理解し、進路を考えるきっかけにする「第23回 職業体験セミナー」が12月12日(火)、大阪市のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)で開催されました。全国で多くの専門学校などを運営する滋慶学園グループの関西の学校を中心とした「職業体験セミナー実行委員会」(志水光如委員長)が主催。1日で様々な職業について学べるイベントです。今年はコロナ禍による制限がないこともあり、中学・高校生、留学生や学校関係者ら、昨年の2.6倍の約6400人が参加しました。

 職業体験セミナーは、文化庁や大阪府、関西各都道府県の教育委員会などの後援のもと、滋慶学園グループの関西25校とサポート企業が協力して運営しました。大阪府警本部、自衛隊大阪地方協力本部、建築・インテリアの専門学校などの出展もあわせ、選べる仕事は70職種以上。その道のプロフェッショナルが体験をサポートしました。今回からVtuber(バーチャルYouTuber) や海上保安官、林業の体験ブースが新たに登場し、人気を集めていました。

 参加者が多くなったことから会場は例年より拡大し、2フロアを利用して実施。視察に訪れた滋慶学園グループの浮舟邦彦総長は各体験ブースをつぶさに見てまわり、付き合いのある企業の方々が訪れた際には自ら案内していました。新しく設けられた、コンピューターグラフィックス(CG)やイラストで動画を制作・配信するVtuberの体験コーナーでは、総長は生徒たちが熱中している様子に目を細め、微笑んでいました。

美容師やネイリスト、ブライダルやホテルの仕事は?

 ネイリストの体験コーナーでは、中学生や高校生と話が合う学生スタッフが主に対応していました。ネイルに興味を持つ生徒も多いからか、熱心に質問をしたり、ネイルチップにデザインしたりして、スタッフから「上手上手!めっちゃうまいやん」と声をかけられ、嬉しそうにしている姿も見られました。

 美容師のコーナーでは、ヘアアレンジのマネキンがズラリと並び、生徒たちは学生スタッフや先生の指導を受けながら、パーマロッドを使った髪の巻き方を学びました。ブライダルやホテルの仕事の体験コーナーも多くの生徒たちでにぎわっていました。

医療・福祉分野では様々な職種を体験できました

 医療分野は多くの職業の体験プロブラムが準備され、医療事務・ドクターズクラーク、医薬品アドバイザー、言語聴覚士、作業療法士、理学療法士、臨床工学技士…などと、19職種。福祉分野も介護福祉士、心理カウンセラーなど7職種の体験ができました。

 義肢装具士のブースでは、専門の先生の指導で筋電義手(筋肉の収縮時に発生する電気信号で動作を制御する義手)を動かしてみる体験や、実際に義足を装着して歩いてみる体験のコーナーを設置。好奇心旺盛な生徒たちが挑戦していました。歯科技工士の体験は、遊びの要素を交えた「歯のパズル」。歯茎の石膏模型に歯の模型をはめ込んで歯列を完成させるパズルに挑戦し、理解を深めていました。

 看護師・助産師・保健師のブースでは、赤ちゃんのお世話をする体験があり、参加者たちは人形をつかってオムツを取り替える練習。また血圧などの測定体験もありました。骨折や捻挫などの治療を行う柔道整復師のところには、「ケガを治します」と大きく書かれたポスターが掲げられ、生徒たちは学校の運動部の活動でも役に立つケガの予防や、応急処置のためのテーピングの方法を学んでいました。また臨床検査技師のブースでは肘から手指までの前腕模型を使って、採血の体験をしていました。

病気の発見・応急処置 命を守る医療について学びました

 診療放射線技師は、医師の指示のもとで放射線を用いた検査や治療、必要な機器・システムの管理を行う技術者です。ブースには骨折時などに使うレントゲン検査や、脳や身体の内部を撮影して病巣を発見できるMRI検査、X線CT 装置の解説パネルを掲示。参加者たちはパソコンで体内の画像データをチェックしたり、担当の先生の説明を聞いたりしながら仕事について学びました。

 救急車に乗って急病人や事故にあった人の応急処置をするのが救急救命士。命を救う最前線で働く職業です。参加した生徒たちは、人体の模型で「ビデオ喉頭鏡」を使用した気管挿管(気管内に直接チューブを挿入し、気道の確保をする行為)を体験。模型の口にカメラを入れ、モニターで喉の奥の映像を見ながら慎重にチューブを挿入していました。

動物&海洋ではドッグトレーナー、愛玩動物看護師、環境教育指導員などを体験 

 高い人気の動物・海洋分野ではドッグトレーナー、環境境教育インストラクター、水族館スタッフなどの体験に生徒が次々と訪れていました。今年2月に第1回目の国家試験がスタートした愛玩動物看護師のブースでは、ペットの健康チェックの基本を体験。小型犬との触れ合うこともできるので、頭をなでたり、写真を撮ったりしていました。

 ドッグトレーナーの体験ブースでは、指導の先生が犬のしつけや訓練について、説明をしながら実演しました。環境教育インストラクターの体験は、豊中市立青少年自然の家「わっぱる」の指導員らが、松ぼっくりを使ってクリスマスの飾りを作る体験をサポート。また水族館スタッフのブースでは、水生生物を飼育するアクアリウムを作る体験をしていました。

音楽と声優&俳優ではVtuber、ダンサー、作曲家、音響スタッフなどの仕事

 こちらも人気の音楽分野のブース。初めて設けられたVtuberのコーナーは大変人気で、大勢の生徒が並びました。プロミュージシャンのコーナーも、ギターやパーカッションのレッスンに順番待ちの列。自分のギターを持参して参加する生徒の姿もありました。

 ダンサーのブースには大きな鏡が設置され、インストラクターが振り付けを指導。多くの中学生や高校生が男女を問わずダンサー体験を楽しんでいました。声優のコーナーでは、台本を元にアフレコの体験をしました。

デザイン&アニメ 漫画やイラスト、AI・ロボットの仕事にも挑戦

 デザイン&アニメ分野のブースも、大勢で賑わっていました。参加者たちはアニメーションの原画をトレース(敷き写し)する作業をしながらアニメーターの仕事を体験。オリジナルイラストで缶バッジをデザインするイラストレーターの体験も人気で、真剣に制作していました。

 このほかゲームのキャラクターをデザインする体験や、アルコールマーカーを自由に使って作画するマンガ家体験のコーナーもあり、多くの生徒が参加しました。またロボット・AIエンジニアのブースでは、カメラを搭載しプログラムで動き回る4輪ロボットの操作も体験できました。

海難救助を担う海上保安官、森林(もり)の仕事・大工・林業体験のブースが登場!

 今回は新たに、海難救助と治安維持を主な任務とする大阪海上保安監部(大阪市港区)が、海上保安官の体験プログラムを提供。担当者は「海上保安官は犯罪の取り締まりや災害時の対応もしており、警察と消防の仕事を海で行っているのです。初めての参加ですが、『南海トラフ』や『尖閣諸島』などのキーワードにより関心は高いようです」と話していました。

 また、これまでの「大工」のブースは名称を「森林(もり)のお仕事・大工」と改め、(株)南河内林業(河内長野市)が森の仕事・林業のコーナーを準備。スギの丸太をノコギリで切る作業をサポートしました。フローリングの業界団体の大工コーナーとセットで、山で伐採した丸太がフローリングの床材として活用されるまでの流れが学べるようにパネルも展示されていました。

 大阪府警察本部のスタッフの指導による、指紋採取の鑑識体験も例年通りの人気。またWebデザインのブースでは、滋慶学園グループのサポート企業の(株)ブレーンスタッフコンサルタンツと(株)VISTA ARTSのスタッフが体験をサポートしていました。

 約6400人が一日で様々な体験をし、見聞きした職業体験セミナー。友達と2人で参加した高校1年の女子生徒は、「森のお仕事で丸太を切る体験が面白かった。Vtuberの人が、木こりが登場する動画を配信していて興味がありました。2人でギターの演奏と警察の指紋採取の3つを体験しましたが、全部面白く、楽しかったです」と話していました。

【職業体験セミナーの協力校】

  • ・大阪医療技術学園専門学校
  • ・大阪ハイテクノロジー専門学校
  • ・大阪保健福祉専門学校
  • ・大阪医療福祉専門学校
  • ・大阪医療看護専門学校
  • ・新大阪歯科技工士専門学校
  • ・新大阪歯科衛生士専門学校
  • ・東洋医療専門学校
  • ・神戸医療福祉専門学校中央校
  • ・神戸医療福祉専門学校三田校
  • ・神戸製菓専門学校
  • ・姫路医療専門学校
  • ・大阪スクールオブミュージック専門学校
  • ・大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校
  • ・大阪ECO動物海洋専門学校
  • ・OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校
  • ・大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校
  • ・放送芸術学院専門学校
  • ・大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校
  • ・大阪ホテル・観光&ウェディング専門学校
  • ・京都医健専門学校
  • ・京都デザイン&テクノロジー専門学校
  • ・神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校
  • ・大阪スクールオブミュージック高等専修学校
  • ・神戸・甲陽音楽ダンス&アート高等専修学校