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大阪の滋慶学園グループ 文化教養系4校による「卒業・進級制作展2024」と「第1回職業体験フェスタ」が行われました! 同時開催で大盛況でした

 滋慶学園グループのOCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校、大阪ECO動物海洋専門学校、大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校、大阪ホテル・観光&ウェディング専門学校の4校合同の「卒業・進級制作展2024」が1月19日(金)と20日(土)、大阪南港ATCホール(大阪市住之江区)で行われました。様々な仕事の体験ができる4校の「第1回職業体験フェスタ」も同時開催され、大勢の企業関係者や中学・高校生で賑わいました。

 卒業・進級制作展はクリエイティブ、動物、自然、調理、ホテル、ウェディングなどの業界を目指す学生が産学連携教育で学んだ成果を見てもらう展示会。職業体験フェスタは4校が人材養成をしている分野を中心に150職種の職業を紹介し、実際に体験してもらうイベントです。プロフェッショナルをめざす学生たちの企画提案や作品群を見学したり、仕事体験をしたりして生徒たちも将来を考えるきっかけになったようです。

e-sportsを通して認知症を予防する企画提案に注目

 OCAの企業プロジェクトブースは、①e-sports、②マンガ・イラスト・アニメ、③デザイン・ネット動画、④ホワイトハッカー・AI・IT、⑤ゲーム・CGの5分野にわけて展示。

 ゲームのコーナーでは、株式会社ホンダアクセスのコンセプトカーを擬人化したVチューバ―「クラリゼ」を、多くの人に知ってもらうオリジナルゲームに挑戦しているグループがいました。このゲームは車とふれる機会の少ない人にも「クラリゼ」のキャラクターを好きになってもらおうという狙いです。

 マンガ・イラストのコーナーでは、自衛官募集の広報用ポスターや大阪府動物愛護管理センターの狂犬病予防接種啓発ポスターの制作、今年4月に北陸新幹線の東京―敦賀間の開通を控え、観光振興のため敦賀市の名所旧跡を擬人化したキャラクター制作など、バラエティーに富んだ作品がひしめいていました。

 e-sports分野で注目を集めていたのは、ロート製薬からの課題でe-sportsプロゲーマー専攻とe-sportsマネジメント専攻の学生が取り組んだ「高齢者の方々にe-sportsを通して心身ともに健康になるための企画提案」です。学生たちが企画した認知症予防の効果が期待されるプラン13点が展示されていました。ロート製薬はWell-beingを2030年に向けたビジョンとして掲げており、心身の健康をテーマにした作品パネルを写真に撮りながら、熱心に観覧している見学者もいました。

 JESC奨励賞のプレゼンテーションでは、認知症予防として空間ナビ機能(空間内で自分の位置情報を知る脳の機能)のトレーニングにつながるe-sports(ゲーム)を企画・運営し、高齢者施設で実践した取り組みの発表があり、ゲームに熱中した高齢者たちがイベント後に空間ナビ能力が高まっていることを示しました。審査にあたった名誉学校長の馬場章先生は「プロゲーマーやイベンテーターを目指して入学してきた学生たちが、e-sportsの持つ様々な可能性を示してくれたことに感心しました」などと絶賛していました。

 プレゼンターションのステージでは、このほかハウス食品との産学連携プロジェクトで、女優の中村玉緒さんが出演するテレビCMでお馴染みの「マロニーちゃん」ブランドは知っているけれど、購入したことがないという人にむけたコミュニケーションアイデアの提案や、サカイ引越センターとのプロジェクトでリクルーティング用の映像制作などの発表がありました。

海の生物多様性を学ぶゲーム制作や「スクールドッグ」の普及活動

 大阪ECOの制作展で真っ先に目についたのは、バーチャルの海でサンゴ礁の生き物を集めるAR(拡張現実)ゲーム「ダイバーズリーフ」。受付で受け取るARグラスとスマホを使い、目の前に現れる魚やサンゴにタッチして集めていくという内容で、多様性(ダイバース)のあるサンゴ礁(コーラルリーフ)をARで体験しながら、楽しんで自然環境を学ぶことができます。

 学生たちは最初に沖縄県の「DMMかりゆし水族館」を訪れ、サンゴ礁の保全活動を視察。サンゴ礁の生物の多様性を学び、自然環境を体感できるゲームを株式会社U.の指導を受けながら企画しました。U.は神戸市の会社で、これまでプロジェクションマッピングやゲームの制作、イルミネーションとバーチャルの魚が融合する体験の提供などで話題になりました。

 学校や子供たちの学びの場に、「スクールドッグ」と呼ばれる犬を介在させる活動を行う「ソーシャル アニマル ボンド」(岡山県西粟倉村)との企業プロジェクトも展示されました。この活動は動物介在教育といわれます。ドッグトレーナーを目指す学生たちは、不登校の子どもが学校に来れるようになるきっかけとして、動物介在教育の普及・広報活動や高校との共同研究などに取り組んできました。

 このほか、水草の種類や流木、石などの素材を組み合わせ、オリジナルな水中世界を創出する水槽レイアウトのコンテスト作品の展示や、愛玩動物看護師をめざす学生たちによる動物病院トータルケア 啓発コンテンツの企画・制作プロジェクト、害獣探索犬育成プロジェクトなどの紹介がありました。

 滋慶教育科学研究所(JESC)の奨励賞エントリー作品は、Sushi yutaka Resort株式会社との産学連携による「ガンガゼ再利用プロジェクト~地域活性化をめざして~」と「英虞湾アップサイクルプロジェクト 間崎島の地域課題に対する取り組み」、天王寺動物園との連携プロジェクト「フサオマキザルの飼育環境の改善」など8題のプレゼンテーションが行われました。

ホテルのレストランやウェディング テーブルサービスのコンテストも

 大阪ホテル・観光&ウェディング専門学校の企業プロジェクトは、一般社団法人 全日本ブライダル協会からの「10~20代の花嫁予備軍にYumi Katsuraブランドを浸透させる企画提案」という課題。この世代の女性たちに「結婚するときはYumi Katsuraが着たい」と思ってもらえる企画と、それに見合うスタイリングの提案に、ブライダルマネジメント科の学生4チームが取り組みました。

 各チームは定めたターゲット層の状況やトレンドをリサーチし、Yumi Katsuraブランドの考え方や想いを中心にプランを企画し、衣装のコーディネートを行いました。会場のテレビモニターからは、名誉学校長で全日本ブライダル協会の会長、桂由美先生の総評のコメントも流れていました。

 株式会社パソナグループからの課題は、同社が淡路島で運営しているAWAJI HELLO KITTY APPLE LANDでの、ハローキティの施設を活かしたエンターテイメントウェディングプランの考案からプロモーションまでの式典プロデュースです。学生たちは、現地視察やマーケットリサーチを行い、ユーザーを惹きつける企画提案やフライヤーの作成、ホームページのデザイン提案、モデル撮影などを行いました。

 ステージでは、ホテルのレストランを想定し英語で接客するテーブルサービスコンテストが行われ、ホテルの仕事を学ぶ学生たちは、ワインの抜栓を含む一連のサービスや、立ち居振る舞いのスマートさ、臨機応変の対応など、身に付けたホスピタリティの技を披露していました。

 またヘアメイクや衣装のスタイリング、カラーコーディネートなどを学んできた学生たちの、1年間の集大成となるビューティーショーも開催。学生たちは身に付けた技術だけでなく、プロとしてのマナーや接客の仕方、サービスマインドを発揮していました。

スイーツやパン、サンド… 企業からの課題の商品開発

 大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校のブースでは、くら寿司株式会社からの課題「くら寿司 グローバル旗艦店で販売できるスイーツの商品開発」に取り組んだ作品が注目されました。学生たちはグローバル旗艦店の顧客を想定し、店舗のレーンで流せる規定サイズ内におさまり、四代添加物(化学調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料)を使用しない商品を考えました。

 このうち、Z世代にうけるSNS映えする商品がコンセプトの「ヨーグルトゥンカロン」(トゥンカロン:韓国風のマカロン)が最優秀賞を受賞。この作品は、ヨーグルトムースとカシス、フランボワーズのジャム使用した可愛い形のスイーツで、今年6月にくら寿司のグローバル旗艦店で販売予定となっています。

 このほか、「いちごミルクティーケーキ」、「抹茶とゆずの和バロアケーキ」、「せつぶんろーる」、「抹茶のフランボワーズケーキ」など様々なアイディアのスイーツの商品企画が満載でした。

 パンやサンドイッチ、洋菓子の製造販売などを行っている株式会社ダイヤからの課題は、ベーカリーのクックハウスを使った「cookhouseで1月~2月に販売するパンとサンドイッチの商品開発」でした。「ふわとろ卵のオムカツサンド」、「大福が丸々入ったベリベリスノードーム」、「甘辛コチジャンカツサンド」、「檸檬クリームパン」、「大豆ミートキーマカレーサンド」…など、参加した学生たちが発案したユニークな作品がズラリ、展示されていました。

 また、カフェ総合マネジメントコースの学生たちは、UCCコーヒーアカデミーの講師の下で学んだコーヒーを淹れる知識と技術を活かし、カプチーノの提供を行っていました。

好きを仕事に!職業体験フェスタ 別会場ではe-sports 業界セミナーも

 職業体験フェスタは、実際に様々な仕事の体験ができるイベント。中学生・高校生を対象に進路について考えるきっかけにしてほしい、と企画されました。早めに自分の将来をイメージすることで目標も明確になり、しっかりした準備もできるといいます。

 運営にあたったOCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校、大阪ECO動物海洋専門学校、大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校、大阪ホテル・観光&ウェディング専門学校の4校で、目指せる職種はあわせて150職種以上になります。

 フェスタ当日は、デザイン・イラスト・アニメ・ゲーム・動画・IT分野と、ペット・動物・海洋・自然環境の分野、製菓・カフェ・パティシエ・調理・農業の分野、そしてウェディング・ホテル・観光・エアライン分野の4つの分野で体験メニューの提供をしました。

 また別の会場では、e-sportsのプロチームとプロゲーマー専攻の学生による交流戦のほか、スペシャルイベントとして日本のe-sportsのトップを走るプロチーム4社の代表らを招聘し、これからのビジネスの可能性について語り合う業界セミナーなどが開催されました。多くの業界関係者らが参加、e-sportsのイベントは大いに盛り上がりました。

(Webセンター)