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滋慶学園グループの大阪・神戸の文化・教養系10校の合同卒業式 「翼をください」のコーラスで祝福され旅立ちました!

 大阪・神戸の滋慶学園グループ 文化・教養系10校の合同卒業式が3月7日(木)、大阪市住之江区の大阪南港ATCホールで行われました。ダンサーやミュージシャン、クリエーター、ドッグトレーナー…。総勢1656名の卒業生は多種多様な分野での活躍が期待されています。卒業式は“最後の授業”とあって、学園グループの浮舟邦彦総長や名誉学校長の湯川れい子先生らの心のこもった祝辞に耳を傾けました。フィナーレは卒業生と在校生の最後の共演となる『翼をください』のコーラス。卒業生たちは気持ちを新たに旅立っていきました。

 合同卒業式を行ったのは、滋慶学園グループの学校法人コミュニケーションアートが運営する以下の10校です。

・大阪スクールオブミュージック専門学校(OSM)
・OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校(OCA)
・大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校(DA)
・放送芸術学院専門学校(BAC)
・大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校(OAS)
・大阪ECO動物海洋専門学校(ECO)
・大阪ホテル・観光&ウェディング専門学校(JSH)
・神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校(Koyo)
・大阪スクールオブミュージック高等専修学校(OSM高等専修)
・神戸・甲陽音楽ダンス&アート高等専修学校(Koyo高等専修)

 最初にOSMゴスペルアンサンブルの先導で国歌斉唱があり、続いて卒業証書と専門士称号・高度専門士称号の授与が行われました。学校長が交代でステージに上がり、各学校の代表者に手渡しました。この後、OSM高等専修とKoyo高等専修の高等課程を修了した生徒に卒業証書が授与されました。

「自信を持って旅立ってください」 篠塚正典学校長

 学校長の式辞では、代表してOCAの篠塚正典学校長か登壇。「社会に旅立っていく皆さん、心がウキウキしている方が沢山いるかと思います。少し不安を抱いている人もいるかと思います。しかし、大丈夫です。皆さんは社会に出て立派なプロフェッショナルとして、十分にこれから活躍できます。今まで3年間、4年間、一生懸命に勉強をしてこられてきたんですから、もう立派なプロとして明日から働いていけます」と励ましました。

 そして自分に自信を持つよう語り、「明日から自分の夢を実現するために、思いっきり自分を試してください。社会に出ると色んな人と関わるようになると思いますが、それも皆さんのキャリアをアップするための勉強になりますので、物おじせず、目指す仕事を頑張ってください。皆さんは大丈夫です。自信を持ってそれぞれの道へ旅立ってください」と祝福しました。

「難しい仕事・楽しい仕事、一つ一つがキャリアになる」 浮舟邦彦総長

 滋慶学園グループの浮舟邦彦総長は祝辞の中で、「皆さんは業界人としての身構え・気構え・心構えを養ってこられ、スペシャリストとしての基本はできました。これからキャリアを開発し、プロとして成長していかなければなりません」と強調し、卒業式がスタートであると語りました。そしてプロとしての成長の原則について「プロは仕事をして成長していくということです。現場での仕事が皆さんを鍛えていきます。難しい仕事、楽しい仕事、その一つ一つの経験がキャリアになります」と述べ、仕事を大切にするとともに好奇心を持って学び続けるよう求めました。

 さらに、ともに学んできた友人たちや教職員、業界の人たちとの人間関係の大切さを訴え、「そのネットワークが大きな財産になるはずです。また学校は皆さんの故郷。困ったときは学校に相談に来てください。滋慶学園グループは北海道から九州まで、色々な専門学校があります。このネットワークも活用していただけたらと思います」とアドバイスしました。

独創性が高い研究や貢献活動を表彰 寄付金の贈呈式も行われました

 この後、すべて授業を一回も休まずに100%受講した学生を称える皆勤賞(49名)と、総授業時間数の98%を受講した学生に贈る精勤賞(178名)の表彰がありました。滋慶教育科学研究所(JESC)が学校の卒業・進級制作展から選考し、独創性が高く将来の活躍が期待される研究や制作に対して授与する奨励賞(10題)と、すぐれた学生の活動を顕彰する学校長賞(10名)の表彰も行われました。

 またグループでは、骨髄移植推進キャンペーンミュージカル『明日への扉』と『明日への扉 Hospital Of Miracle』の上演に取り組み、過去30年間に全国で26万人以上の観客が観に来ています。今年度に上演されたミュージカル18公演で優れたパフォーマンスで感動を呼んだ学生に贈る俳優賞(3名)、さらにチャリティーイベントや環境保護などの社会貢献活動を称える総長賞(7題)の表彰式も行われ、それぞれの代表学生が登壇し授与されました。

 続いて寄付金の贈呈式です。ミュージカル『明日への扉』と『明日への扉 Hospital Of Miracle』の全国公演で寄せられた募金は、公益財団法人 日本骨髄バンクと一般財団法人 夏目雅子ひまわり基金に贈呈され、目録が読み上げられました。また社会貢献の一環として、学園祭で得た売上金は今年度から滋慶学園グループと包括連携協定を結んでいる大阪西区に寄付されました。

「楽しいこと、健康であること、仲良くできることが大切」 湯川れい子先生

 湯川先生は最初に「皆さんが船出していく世界は大変です。イスラエルとパレスチナ、世界のあちこちで絶えない紛争、イスラエルとロシアの問題にしても、どうして同じ人間が傷つけあい、憎しみあい、殺しあうのでしょう。私はこれほど大変な世界を見るのは初めて」と語り、「じゃ、どうしたらいいんでしょう。どうしたら幸せに生きられるんでしょう?」と問いかけました。深刻に感じているという地球の温暖化についても言及。マイケル・ジャクソンが環境破壊や地域紛争など地球上の様々な問題を訴えた『アース・ソング』という曲をつくり、1996年にイギリスで1位を獲得したことや、1997年に京都で地球温暖化防止京都会議があったことも紹介しました。

 「私はその会議に出席していて、『20年もすれば集中豪雨がひどくなる』『大都会は熱くなって生きていくことができなくなるかもしれない』などと言われていました。27年前のことです。実際にそうなっています。ここに来てすごく山火事が多いのです。例えばハワイのマウイ島。あの素敵なラハイナという街が焼けて無くなりました」

 湯川先生は世界で起きている深刻な問題について語りながら、17歳のあるミュージシャンが話してくれた「楽しいことを探し、自分が楽しくすることで、誰かが元気になってくれる、それが一番楽しい。笑顔で生きるしかないじゃないですか」という言葉を紹介しました。また海外ツアーが大成功だった音楽ユニット「新しい学校のリーダーズ」のインタビュー記事で、「ヒントになる」と感じたことを披露。「彼女たちは、文化や言葉を超え、アメリカで多くのファンが待ってくれていたことが本当に嬉しかったそうです。彼女たちが言うように、元気であること、楽しいこと、健康であること、仲良くできること、手を取り合って一緒に生きられるということが大切。本当にそうだと思います」としみじみ語りました。

 そして「何が何でも幸せに生きてほしい。自分が好きなことを是非、追求していってください。そして素晴らしいあなたの人生をつくりあげてください。それが日本の未来であり、地球の未来であり、世界の未来だと心から思います。人生を楽しんで、クリエイトしてください」と祝福の言葉を贈りました。

「人に何かを与える存在になれるよう踊り続けます」 卒業生代表の謝辞

 卒業生を代表して感謝の言葉を述べたのは、大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校 ダンス&アクターズ科の夏目彩名さん。夏目さんは骨髄移植推進キャンペーンミュージカル『明日への扉』に2年連続で出演。今年度は主人公の一人で、様々なことに葛藤し悩みながらも夢をあきらめず、踊り続けるゆかり役を演じました。

 「ゆかりが話す台詞には私の本音がいっぱい詰まっています。『私は一人じゃない。信じられる人たちがこんなにいてくれるんだもの。自分の明日を信じて、力の限り生きてゆこうよ』。このミュージカルを通して、みんなで生きることの素晴らしさを伝えることができたと自信をもっていえます。『明日への扉』を通して命の大切さはもちろん、人として大きく成長することができ、学ぶことができました」

 そんな学びを精神面・生活面で支えてくれた家族を思い、「私が決めたことを尊重して応援してくれました。私を静かに見守り、身体のことをいつも心配してくれ、『いつでも頼っていい』と言ってくれました。いつも有り難う。これからどんどん恩返ししていけるように、もっと成長していくので、見守っていてください」と、感謝の気持ちを語りました。また、いつもそばで支え合い、切磋琢磨しながら多くのことを共に学び、乗り超えてきた仲間たちと過ごした学園生活について、「将来のこと、ダンスのこと、他愛のない話…。みんなと話す時間が本当に大切で大好きでした。みんなと笑って踊れる毎日が本当に幸せでした」と振り返りました。

 そして「この2年間は今まで生きてきた20年間の中で、間違いなく一番濃い時間でした。嬉しいこと、楽しいこと、理解できないこと、悩むこと、悔しいこと、沢山の感情を経験しました。未熟な自分が嫌になり、ただ毎日をこなすだけの時もありました、そのたびに周りにいる人たちが引き戻してくれました。同期、先輩、後輩、そして家族に、感謝の気持ちがいっぱいです。今度は私が、人に何かを与える存在になれるよう、これからも踊り続けます」と夢が大きくふくらむようでした。 

卒業生も在校生も、一つになって『翼をください』のコーラス

 卒業式のフィナーレではOSMゴスペルアンサンブルが登場。『翼をください』のコーラスで卒業生にエールをおくりました。演奏はベースが東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校の学校長、渡辺敦子先生、キーボードは名誉教育顧問のミッキー吉野先生、ギターは教育顧問の引田寿徳先生、ドラムが海外教育顧問のトミー・スナイダー先生。そして指揮は東京スクールオブミュージック専門学校渋谷の学校長の池末信先生です。

♪この大空に翼を広げ 飛んでいきたいよ 悲しみのない 自由な空へ 翼はためかせ 行きたい…♪♪

 OSMの卒業生も加わり、在校生との共演による大合唱が響き渡ります。卒業生は素晴らしい演奏と歌声に送られ、希望を胸に羽ばたいていきました。

【JESC奨励賞のチーム・個人とテーマ】

OSMチーム ソニー・ミュージックエンタテインメント企業課題 バーチャルタレントプロジェクト「VEE」 3Dリアルライブ制作プロジェクトの取り組み
 バーチャルタレントを学内モーションキャプチャー スタジオにて3D化。ライブイベントを大成功に導きました。

■OCA チーム ロート製薬株式会社 高齢者の方々にe-sportsを通して心身ともに健康になるための企画提案
 ロート製薬株式会社が掲げているwell₋beingの考え方に基づき、e-sportsを通して高齢者の健康に寄与する企画を考案。高評価を得ることができました。

DA チーム セーニャ企業課題 ゆずバックダンサー ~エンターテイメントにおけるチームマネジメントの実践~
 TV出演を通して、ダンスエンターテイメントのマネジメントを実践し、パフォーマンスを成功させました。

BAC チーム インテル株式会社 intel Blue Carpet Project
 『SKIP A BEAT』で映像制作に取組み、そのパフォーマンスと映像クオリティが高く評価されました。

OASクリエーティブデザイン科 渡邉楓さん 福井県敦賀市 擬人化キャラクターデザイン制作プロジェクト
 『旧北陸線トンネル群』の擬人化に取り組み、最優秀作品に選出。今後、敦賀市のプロモーション活動などにキャラクターが活用される予定です。

大阪ECO動物&海洋科 江原翔太郎さん ガンガゼ再利用プロジェクト ~地域活性化をめざして~
 ウニの一種ガンガゼによる食害で、海藻の森が失われる磯焼け現象が社会問題になっており、駆除するだけではなく様々なアプローチで利用価値を探り地域活性化に繋げました。

JSH IR・ホテル&リゾート科 谷杏里さん 大阪市内のホテル 新店舗デザインとマーケティング企画提案
 ホテル内に新規開業予定のレストランについてコンセプトやストーリーを考案。店舗名・メニュー・集客方法など総合的な店舗デザインを提案しました。

koyo チーム ~フォロワーの心をつかむ~「得意とアイデアを使ったインターネット戦略」
 TikTokを活用した音楽クリエイターユニットの成功事例を通じ、SNS戦略を検証し、実践した結果、フォロワー数は9万1千人。最も注目を集めた動画は460万再生を達成しました。

OSM高等専修 総合音楽科 髙谷幸冬さん ソニー・ミュージックエンタテインメント企業課題 メジャーデビュー決定までの取り組み
 学内の新人発掘プレゼンテーションをきっかけに企業課題に取り組み、在学中にメジャーデビュー。人気ドラマの主題歌を担当しました。

koyo高等専修チーム Awesome Glee Project 自分だけではなく誰かのために歌う
 地域の方々に少しでも笑顔になってもらうため、介護施設や幼稚園を訪問。3施設146名に歌で笑顔を届けました。(Awesomeは「素晴らしい」の意味)

【総長賞のチーム・個人とテーマ】

OSM DA OSM高等専修 チーム 滋慶学園COMグループ 社会貢献ミュージカル『明日への扉』
 30年間179公演の歴史を持つミュージカル。骨髄移植や骨髄バンク事業の現実を知った在校生たちが、自ら企画・制作・出演している『明日への扉』を通じてドナー登録の呼びかけ、募金活動に取り組みました。

BACメディアクリエイト科 救仁郷加緒里さん 大阪府赤十字血液センター 献血促進映像制作プロジェクト
 若年層による献血者の減少が社会問題となる中、高等学校軽音部とのコラボレーションでミュージックビデオを制作。同世代へ献血の大切さを発信しました

koyo チーム 神戸JAZZ  100周年プロジェクト
 日本のジャズが神戸からスタートして100年。その記念イベントの制作を神戸市からの依頼で行い、大成功を収めました。

OSM高等専修学校 チーム 6都市で活動するSO.ON projectだから出来ることを考えて私たちの活動で繋ぐ全国チャリティーライブの取り組み
 ソフィアのヴォーカル、名誉教育顧問の松岡充先生と日本赤十字社からの後援を受け、全国でおこなうSO.ON projectのライブをチャリティーライブとして実施、募金活動に取り組みました。

OAS チーム 大阪市北区・株式会社ジェイコムウエスト 夢キタ万博2023「KITAKU WORK WORK EXPO 2023」 キャラクターデザイン制作プロジェクト
 大阪市北区主催の中学・高校生向けの夢づくりイベントで使用されるメインキャラクターの5体のデザインを制作。多くの中高生たちに夢と希望を提供しました。

大阪ECO チーム 伊勢度会(いせわたらい)ロータリークラブ ビーチ クリーンアップ プロジェクト
 SDGsに関連した子ども向け環境学習会とビーチクリーンアップ活動の依頼を受け、海洋プラスチックごみを題材にした環境学習の内容を考案し、実施しました。

koyo高等専修 チーム 神戸SDGs探求プロジェクト
 須磨海岸、三宮駅周辺でゴミ拾いを実施、拾ったゴミを使って、世界のごみ排出量を表現するアート作品を作りました。作品はバンドー神戸青少年科学館に展示されました。

(Webセンター)