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飛翔~2024 新しい時代へ~ 大阪医療福祉専門学校と大阪医療技術専門学校、大阪医療看護専門学校の卒業式が行われました 

 学校法人大阪滋慶学園の大阪医療福祉専門学校と大阪医療技術学園専門学校、大阪医療看護専門学校の卒業証書授与式が3月11日(月)、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で行なわれました。卒業生は3校あわせて636名。大阪医療看護専門学校の眞室星(まむろあかり)さんら代表3人が、いつも支えてくれた家族や先生、友人たちに感謝の言葉を述べました。卒業生たちは大勢の保護者や来賓、先生たちが見守る中、社会に向けて新たな一歩を踏み出しました。

 卒業式を迎えたのは、午前は大阪医療福祉専門学校の医療総合学科、理学療法士学科、作業療法士学科、言語聴覚士学科、視能訓練士学科の295名。午後は大阪医療技術学園専門学校 臨床検査技師科、言語聴覚士学科、薬業科、医療心理科、鍼灸美容学科、医療秘書・情報学科、専攻科医療秘書専攻と、大阪医療看護専門学校看護学科の計341名。いずれも医療や福祉のプロフェッショナルとしての活躍が期待されています。

「大切なのはEQ(心の知能指数)を高めること」 橋本学校長が告辞

 式典は国家斉唱に続き、学校長を代表して橋本勝信学校長が告辞を述べ、「2023年度は新型コロナウイルスの感染法上の位置づけが2類から5類に変更され、人々の動きが活発化。海外の提携先の大学からも沢山のご来校を頂きました。また市場では生成AIの普及など新しい時代を迎えています。そして元旦には最大震度7の能登半島地震が発生しました。卒業生の皆さんも支援活動にご協力頂けると有り難いと思います」と語りました。

 この数年間、苦労しながらも実学教育・人間教育・国際教育の学園の理念に基づいて学び、この日を迎えたことを「努力のたまもの」と称賛。さらに「卒業後に勤務する医療、福祉介護、ヘルステックの分野では科学技術のスピード化が進み、業態も変化しています」と指摘したうえで、そのような中でも変わらないものとして「EQ(心の知能指数)を高めることの大切さ」を説きました。「患者、高齢者に気配りをし、共に寄り添い、多くの人々から感謝の言葉をもらい、そこから得られるものを自分のエネルギーに変換し前進してほしいと思います」と期待を寄せました。 

 卒業生総代として大阪医療福祉専門学校は言語聴覚士学科の谷岡美穂さんが、大阪医療技術学園専門学校は鍼灸美容学科の津崎隆さん、大阪医療看護専門学校は看護学科の今中愛梨さんがステージに立ち、卒業証書と専門士称号が授与されました。

「プロは仕事を通して成長する」 浮舟邦彦総長

 大阪滋慶学園の理事長をつとめる、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長は、祝辞の中で「仕事を大切にしてください」と何度も強調し、「プロは仕事を通して成長していくということです。明日からの職場・仕事を大切にしてください。新しい職場が皆さんの教室になり、道場になります」と語りました。

 そして「皆さんは本学で基本的なスキルは身につけました。また社会で仕事をしていくための『身構え・気構え・心構え』という人間力も養ったきました。プロとしてキャリアを積んでいく上で大きな支えとなることでしょう。しかし、これを身につけるには仲間や先生方、ご家族の力も大きかったと思います。これから在学中に身につけたキャリアを基礎にプロとして成長しいかなければなりません。その意味で卒業式は終わりではなく始まりです」と話しました。

 そのためにも情熱を持って学び続け、学会や研究会に積極的に参加するようアドバイスし、「学び続ける姿勢こそが大切であります」と求めました。そして、「ともに学んだクラスメートや先生方、お世話になった業界の方々とのネットワーク、何より新しい職場での人間関係を大切にしてください。それが将来の大きな財産になるはずです」と激励しました。

学園生活の向上に尽力した学生や、すぐれた卒業研究などを表彰

 各賞の表彰では、知識・技能の習得に努力した学生を称える大阪府知事賞が大阪医療福祉専門学校理学療法士学科の島田学さん、大阪医療技術学園専門学校医療心理学科の吉田穂乃花さん、同鍼灸美容学科の津崎隆さん、大阪医療看護専門学校看護学科の小谷朋加さんに贈られました。学校行事で積極的に活動し学園生活の向上に尽くした学生を表彰する理事長賞は、大阪医療福祉 視能訓練士学科の小林那波さん、大阪医療技術学園 薬業科の伊部菜月さん、大阪医療看護 看護学科の山中未来さんに贈られたほか、さまざまな業界団体から多くの学生が表彰されました。コロナ禍の中にあって欠席せず、すべての授業に出席した皆勤賞は大阪医療福祉44名、大阪医療技術学園51名、大阪医療看護3名に、また精勤賞は大阪医療福祉68名、大阪医療技術学園53名、大阪医療看護14名に贈られました。

 滋慶教育学研究所(JESC)の奨励賞は、発想がユニークで創造性に富む卒業研究に対して贈られる賞で、大阪医療福祉 視能訓練士学科の大野梨華さんらのグループの研究「スクリーン投影における適切な文字サイズの検討~文字サイズ別の読書速度評価~」と、大阪医療技術学園 言語聴覚士学科の渡辺華さんの「ゲルストマン症候群に対する言語聴覚療法の試み」、大阪医療看護 看護学科の吉村くるみさんらの「看護学生が感じるストレスと対処行動」にそれぞれ贈られました。

 日刊工業新聞社賞は、大阪医療福祉 作業療法士科の松下幸太さんらの「5本指ソックスでのタオルギャザーが立位バランスに及ぼす影響について」と、大阪医療技術学園 医療秘書・情報学科の濱元美来さんらの「AI予測における医療支援の可能性について」、大阪医療看護 看護学科の高磯伯羽さんらの「『見ること』と『書くこと』による長期記憶定着率の違い」に対して贈られました。

先生や友人、家族に、コロナ禍でも実習させてくれた施設に感謝

 式典の終わりに、大阪医療福祉専門学校を代表して医療総合学科の川上咲南さんが謝辞を述べました。川上さんは高校時代、水泳に打ち込む中、選手がけがやメンタルケアに通うクリニックで、受付の医療事務スタッフが、真っ先に臨機応変に対応する姿に心引かれ、オープンキャンパスで進学を決めたといいます。学園生活を振り返り、「思うようにいかず落ち込んで、どう勉強して良いか悩んでいる時、クラスメートが勉強法をアドバイスしてくれたり、励ましたりしてくれました。そんな仲間たちやケアしていただいた先生、支えてくれた家族へ感謝したいと思います」と語りました。

 大阪医療看護専門学校 看護学科の眞室星さんは「実習のために初めて白衣の袖に手を通したとき、看護の道に入る決意を新たにした」といいます。また緩和ケアの実習でがん末期の患者様のお世話をしたときに「ご家族の写真をベッドから見えやすい位置に置くと笑顔で『ありがとう』と感謝され、当たり前のことに感謝される喜びと責任を感じました。コロナ禍で実習を受けてくれた施設、患者様に感謝します。これまで支えてくれた先生、家族、有り難うございました」と感謝の言葉を述べました。

 また大阪医療技術学園専門学校言語聴覚士学科の吉愛寛さんは、お母さんを前に、「家族の小さな支えの一つひとつが、大きな支えとなって自らの力になりました。これからは患者様に対して支えになっていきたいと思います」と決意を述べ、花束を贈りました。

 式終了後、学校では卒後教育のさまざまなプログラムを紹介。2011年に開校した滋慶医療科学大学・大学院には、病院などの医療安全管理者を養成する日本初の医療安全管理学修士課程があることなどの説明がありました。諸先生方からあたたかいお祝いのメッセージが伝えられると涙ぐむ学生も。スクリーンに映し出された学園生活の思い出の映像を見ながら、仲間たちと過ごした日々を振り返っていました。