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大阪滋慶学園5校合同入学式 新入生1,448名 医療・福祉のスペシャリストを目指し決意表明しました

 共信・共進・共創2024-。学校法人大阪滋慶学園の専門学校5校の入学式が4月4日(木)、留学生18名を含む1,448名の新入生を迎えて、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で行われました。

 大阪医療技術学園専門学校、大阪ハイテクノロジー専門学校、大阪保健福祉専門学校、大阪医療福祉専門学校、大阪医療看護専門学校の5校揃っての合同入学式は2019年以来、コロナ禍をはさんで5年ぶり。保護者や、ご来賓として業界団体の代表の方々にも多数ご臨席いただき、各校の入学生代表がそれぞれ医療、福祉の専門職をめざすという目標に向かって、力強く宣誓を行いました。

「学ぶ力、伝える力、コミュニケーション能力を養って」 橋本勝信学校長

 式典は、国歌斉唱に始まり、5校の学校長を代表して、橋本勝信学校長が訓辞を述べました。橋本学校長は、大阪滋慶学園の教育使命は「職業人教育を通じて社会に貢献する」ことであると述べ、建学の理念である「実学教育」「人間教育」「国際教育」について説明しました。

 「それぞれの学科で専門的な知識と技術とともに、職業人にふさわしい気構えと心構えを身につけてください。よい学習習慣を早く身につけて、卒業までに学ぶ力、アカデミックスキル、伝える力、コミュニケーション能力、教わり上手を養ってください」と話し、最後に新入生へのお祝いとしてヘレン・ケラーの次の言葉を贈りました。

≪人も知識を少しずつ習得していくことによって、ついには真珠のように光り輝く思考を持っているのだ≫

「笑顔での挨拶はコミュニケーションの原点」 浮舟邦彦総長

 5校の運営母体である大阪滋慶学園の理事長で、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が全教職員を代表してスピーチを行ないました。「皆さんは、自分の夢、やりたい仕事を見つけられました。今日は、その夢、想いをしっかりとした目的、目標に変えていかなければなりません」と強調しました。

 そして建学の精神に基づき、「スペシャリストとして活躍できる知識や技術、社会人として必要な身構え・気構え・心構えを身につけてください。笑顔での挨拶はコミュニケーションの原点です。良い生活習慣を身につけ、多くのことに好奇心を持ち、主体的に学ぶ努力をしてください。皆さんの職業は、国を超え、世界が職場になります。違った価値観や文化を理解する真の国際的な感性を大切にしてください」とアドバイス。

 さらに「仲間や先生、業界の方々との人間関係を大切にしてください。プロとして皆さんが仕事をしていく上で大切な将来の財産になるはずです」と話し、「無駄な時間はありません。目標に向かって1歩1歩力強く歩み出し、充実した楽しい学園生活を送っていください。一緒に頑張っていきましょう!」と力強い言葉で締めくくりました。

「ポジティブシンキングのもとに行動することが大事」 澤芳樹先生

 続いて、大阪滋慶学園の理事で、社会医療法人警和会理事長、大阪警察病院院長の澤芳樹先生が祝辞を述べ、宮崎駿監督が原作・脚本を手がけ、話題になった映画『君たちはどう生きるか』に触れながら、「生き方によって、歩む道も人生の結果も変わってきます」と語りました。そして、こうアドバイスしました。

 「プロフェッショナルの厳しい社会で困難を乗り越えていくには、常日頃から何事においてもポジティブシンキングのもとに行動していくことが大事です。そのためには常にいろんなことに興味や関心、疑問を持つこと。 時に悩むこともありますが、友達や先生、家族と常に相談し、 1つ1つ解決しながら、1歩1歩前に進んでいく。その積み重ねが大きな力となります。建学の精神にのっとり、 社会に貢献し世界を変えるような、そして自分が歩みたいと思う道を選んで、手ごたえ感のある人生をしっかり歩んでください」と激励しました。

5校の新入生代表が堂々と宣誓しました

 式典の最後に、ステージ上の大阪医療技術学園専門学校の礒橋文秀学校長を前にして、各校の新入学生の代表が堂々と宣誓を行い、拍手喝采を浴びていました。

◆大阪医療技術学園専門学校
 医療秘書・情報学科 末原友姫さん

 私は身近な親族が医療秘書として働いており、仕事のやりがいなどを聞く機会が多くありました。自然と医療職に興味を持つようになり、私も不安を抱える患者様に安心してもらえるような医療秘書になりたいと思うようになりました。私は高校の時に生徒会長を2年間務めました。そこでは多くの人と関わる機会があり、コミュニケーションの大切さと忍耐力を学びました。これからの学園生活でも積極的にクラス活動に参加し、社会人となるための専門知識と技術を身につけ、社会貢献できるよう日々努力することを誓います。

◆大阪ハイテクノロジー専門学校
 診療放射線技師科 阿部優さん

 私には、常に患者さんに寄り添う診療放射線技師になるという夢があります。実習で多くの専門的な 知識や技能を吸収していきたいと思っています。チーム医療に必要な多職種の専門的な分野を理解するために、他の学科の方たちと交流することで学んでいきたいです。お互いの個性を磨きながら、社会に貢献できる医療者になれるように努めます。これから先、どんな困難があろうとも、前向きに笑顔を忘れず、仲間同士励まし合って、自分たちの夢を叶えるまでは全力で努力することを誓います。

◆大阪保健福祉専門学校
 保健保育科 木村穂乃佳さん

 私には親戚に幼い子供がおり、関わるうちに保育士になりたいという気持ちが芽生えました。また、保育士として働く姉の姿から、保育に対しての興味や憧れを、より一層抱くようになりました。保育士は、子供や保護者はもちろん、保育者同士や他職種の方とも丁寧にコミュニケーションを図り、信頼関係を築くことが大切です。入学後は様々な知識や技術を日々の学習や実習を通して身につけたいと思っています。誰もが楽しく安心して過ごしていけるような、サポートができる保育士になることを誓います。

◆大阪医療福祉専門学校
 視能訓練士学科 吉本愛優歌さん

 私は中学3年生の冬、様々な患者様に合わせた検査や訓練を行って、生活をサポートできるというところに惹かれて、視能訓練士を志しました。また、オープンキャンパスで不安なことを親身になって聞いてくださった先生方を見て、「私もこの学校で学び、憧れの視能訓練士になりたい」と思い、入学を決心しました。私が視能訓練士になったら、正確な知識で患者様に信頼していただける、患者様の生活がより豊かになるようにサポートできる存在になりたいです。入学後、困難なことも多いと思いますが、自分が目指す理想の視能訓練士となれるよう精進することを誓います。

◆大阪医療看護専門学校
 看護学科 野田那月さん

 私が小学生の時に母が入院しました。病気や入院が家族にも大きな影響を及ぼすという体験をしたことで、家族も支える看護師になりたいという夢を持ちました。また、高校3年生の夏休みに参加した看護体験で、誰かのために一生懸命になる素晴らしさを実感し、看護師を目指す気持ちはさらに強くなりました。 私たち15期生は、患者様と家族に寄り添い、心身の支えとなれる看護師を目指して、専門的な知識と技術、実践力を身につけます。そして、互いを思いやり、尊重することを心がけ、寄り添う心を育みます。私たちは 看護学生としての自覚と責任を持ち、社会に貢献できる人間となれるように、実りある学校生活を送ることを、ここに誓います。

「人間教育」「実学教育」「国際教育」の実際をプレゼンテーション

 滋慶学園グループでは入学式を第1回目の授業と位置付けています。第2部では建学の理念である「人間教育」「実学教育」「国際教育」の観点から、どのような教育活動が行われているのか、その取り組みがビデオや卒業生のプレゼンテーションによって紹介されました。

 大阪滋慶学園の5校では、産学協同のイベントやボランティア活動など様々な社会貢献活動を通して「人間教育」を行っています。その事例の一つとして、NPO法人「ここから100」代表の金山佳子さんと、大阪保健福祉専門学校 社会福祉科を今春卒業し、就労支援事業などを展開するT`Sコーポレーションに就職した福島勇樹さんが発表しました。福島さんたちは授業の一環で「ここから100」と協力して古民家をリノベーションし、こども食堂を運営。その意義と成果をプレゼンテーションしました。

 「実学教育」としては、大阪医療技術学園専門学校 医療秘書・情報学科の卒業生で医療秘書専攻1年の濱元美来さんと、別府莉奈さんが「AI予測における医療支援の可能性について」をテーマにした卒業研究について説明しました。未来予測AIを用いて来院患者数を予測し、医療スタッフの配置や業務の効率化に役立てることを目指す研究で、日刊工業新聞社賞を受賞しています。

 卒業研究発表会では、これまでに総数9,749の演題が発表され、優秀演題に選ばれたグループは、濱元さんらのように卒業式で様々な表彰を授与されています。

 「国際教育」については、滋慶医療科学大学院大学の開学1周年を記念して2012年から開催されている「アジア臨床工学フォーラム」が紹介されました。昨年、廣東医科大学と滋慶医療科学大学の共催による第6回臨床工学フォーラムに参加した大阪ハイテクノロジー専門学校 臨床工学技士科昼間部の奥村裕行さんがその内容を発表しました。

 実学教育を経て業界で活躍し、起業した卒業生もいます。活躍する先輩として、訪問介護事業所「こうのとり」(大阪市)を開設した大阪保健福祉専門学校 社会福祉科卒業生の河野一人さんと児島亮一さんが登場。学校時代の学びや事業所立ち上げのいきさつ、やりがいなどについて話しました。

令和5年度の大阪滋慶学園5校は求人倍率が7倍以上

 大阪滋慶学園の5校は、開学より37年で46,024名の卒業生を輩出。22,568名が国家資格を取得し、業界で活躍しています。令和5年度は就職対象者1,370名に対し、求人件数は9,922 件、求人倍率は7.24倍だったことなどが報告されました。また、卒業後の活躍をサポートする卒後教育の取り組みについても紹介されました。

 入学式を終えた新入生たちは桜が咲く大阪城公園の堀のほとりで記念写真を撮りながら、新しい仲間たちとの交流を深めていました。

(Webセンター)