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第24回職業体験セミナー 将来の仕事を考えるイベントに中学生・高校生ら約5000人が参加しました!
2025.01.21
将来の仕事を見つけに行こう!中学生や高校生を対象に職業について理解を深め、進路を考えるきっかけにしてもらう「第24回 職業体験セミナー」が12月18日(水)、大阪市のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)で開催されました。全国で専門学校を運営する滋慶学園グループの学校を中心とした「職業体験セミナー実行委員会」(森淳史委員長)が主催。1日で様々な職業について学べるイベントで、中学・高校生、留学生や学校関係者ら約5000人が参加しました。

セミナーは、文化庁や大阪府、関西各府県の教育委員会などの後援のもと、滋慶学園グループの25校と企業・団体が協力して運営しました。体験できる職業は、音楽、声優・俳優、建築、公務員、医療、福祉、バイオ、動物・海洋、デザイン・アニメ、スポーツ、製菓・調理・カフェ、ブライダル、ホテル、美容の14分野70職種以上。自衛隊大阪地方協力本部、第5管区海上保安本部大阪海上保安監部、大阪府警本部、建築・インテリアの専門学校などの出展もあり、各分野のプロフェッショナルや専門学校の在校生・教職員らが生徒たちをサポートしました。
今回は多発している自然災害に備え、作業療法士の視点から避難所での身体的サポートをどのように行うかを学ぶ災害・防災リハビリのブースをはじめ、仮想空間を体験するVRクリエイターや、オリジナル化粧水を作る化粧品開発のブースも新たに設営。セミナーは午前9時半から入れ替え制で3回に分けて行われ、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長らも熱心に視察していました。また大阪府教育委員会の水野達朗教育長ら教育行政の関係者らも訪れ、興味深そうに見て回っていました。


初登場のVRクリエイター、災害・防災リハビリ、化粧品開発
VRクリエイターのブースでは、京都の街を舞台にした仮想空間を創出。ゴーグルを装着し、コントローラーを操作しながらキャラクターになった気分で、京都駅前から五条通りにある専門学校に歩いてたどり着く体験しました。VRの体験はさすがに中学生・高校生には大人気で、長い行列ができていました。
災害・防災リハビリのブースでは、作業療法士が災害時に必要なサポートをどのように行うかを学びました。生活支援として、お年寄りや障がい者が避難所で転ばないように段差など危ない箇所を改善したり、慣れない避難所で身体が弱らないようにするための体操教室を開いたりしています。被災によるストレスや不安に寄り添う心理面のサポートも大切な仕事です。
化粧品開発は女子生徒に人気のコーナー。保湿成分のある化粧品を作る体験です。ミント、ジャスミン、アールグレイなど7種類の香りの精油が用意されていました。参加した生徒たちは、自分の好きな香りを選んでオリジナルの化粧水づくりに挑戦。友だち同士、「いい香り」「素敵ね」などと互いの化粧水を試し合っていました。
テレビや映画で活躍するカメラマンの体験コーナーもありました。タレントが街を歩いて偶然見つけたように店に入っていく「街ブラロケ」の番組制作を想定。参加した生徒たちは、プロ仕様のカメラを担ぐカメラマン、リポーター、アシスタント・ディレクターに扮してロケを体験しました。テレビ番組のように上手くいかず、四苦八苦しながらもテレビの仕事を理解していました。




医療・福祉 放射線技師やカウンセラー、助産師の体験も
診療放射線技師は、放射線を用いた医療機器で治療や検査をします。ブースではパソコンを使ってMRIとCTの違い、放射線技師の仕事について理解してもらいました。CTで描写された体内の断層像を重ねてできた3Dの画像はいろいろな角度から見ることができます。先生の指導の下、生徒たちは3D画像を、実際にパソコンを操作しながら確認。「すごい!」「こんな方向からも見ることができるのか」などと驚きの声を上げていました。
社会福祉士・精神保健福祉士・心理カウンセラーの仕事は、さまざまな悩みなどを聞くことも多く、心理テストを活用することもあります。ブースでは参加者に自己理解を深めてもらおうと心理テストを実際に受けてもらいました。エゴグラムと呼ばれる代表的な心理テストで、自分の性格特性や行動パターンに気づき、自己理解を深めるきっかけになる性格診断法です。職場でのコミュニケーションの向上や、学校での進路指導など、いろいろな分野で広く活用されています。
いっぽう助産師は、妊娠から出産、産後にいたるまで、女性と新生児を心身ともにケアし無事出産できるようにサポートするのが仕事。参加した生徒たちは、専門学校の先生や在校生の指導で、赤ちゃんの人形のお世話をしました。義手や義足などを製作したり、車イスの調節を行ったりする義肢装具士のコーナーでは、実際に義足を装着して歩く体験をしました。




バイオ技術者の体験 DNA抽出実験
自分のからだの設計図であるDNAを見てみようと、中学・高校生にDNA抽出実験を行ってもらいました。先生の説明に従い、頬の内側を軽く噛んで、紙コップの水を口に含んでゆすいだあと、コップに戻します。DNAは塩を含む液体に溶けやすいため、スポイトで食塩水を加えます。
さらにDNAを取り出すために洗剤を加え、タンパク質分解酵素の働きで細胞や核の膜を壊し、エッペンチューブと呼ばれる小さな容器に移します。最後にエタノールを加えると、DNAが析出されて糸のような形になって現れました。参加者らは「これが私のDNAなの?」「初めて見た」などと興奮した様子でした。
このほか生徒たちは、血圧・SpO2(血中酸素飽和度)を測定する看護師体験や、等身大の人形を使って心停止した人の救命処置を行うなど救急救命士の体験にも、積極的に参加していました。


K-POPダンサーやヴォーカリスト、ギタリスト…。音楽体験が人気
エンターテインメントの分野では、テーマパークダンサーや音楽イベントのバックダンサーなど、ダンスの仕事がたくさんあります。いま世界中で幅広く活躍しているK-POPアーティストの人気は高まるばかりで、ダンサーの体験コーナーでは、生徒たちが専門の先生の指導でK-POPダンスの練習に夢中になっていました。
作曲コーナーでは、パソコンの作曲ソフトを使い、普段聞いている楽曲がどのように作られているかを学んでいました。またプロのヴォーカリストのコーナーでは、腹式呼吸の重要性と歌唱の基礎を学び、みんなで歌う楽しさも体験。このほかギタリストやベーシスト、ドラマーの体験にも多くの生徒たちが集まっていました。
アニメに声を吹き込む声優の仕事や、実際の台本を使って役者になった気分で演技を学ぶ俳優の仕事体験も人気でした。




動物飼育やドッグトレーナー、アニメ制作の仕事にも挑戦
国家資格である愛玩動物看護師。生徒たちが見守る中、養成校の先生がチワワの健康チェックをデモンストレーションしました。聴診器で心音を聴いたり、体温、脈拍、体格などを測定したりする基本的な診断の方法を学びました。チワワもご機嫌な様子でした。
環境教育インストラクターのコーナーでは、自然と親しむ教育プログラムを体験。参加した生徒たちは、木材などの天然素材を使用したクリスマスツリーの工芸品制作を通じて自然の良さを体感していました。ドッグトレーナーは犬の個性を見極め、それぞれの犬に合った方法を模索しながらしつけを行うのが主な仕事。生徒たちが犬たちと触れ合っていました。
また、アニメーションの原画をトレースしてキャラクターを描く体験や、ゲームキャラクターデザイナー、缶バッジ制作、イラストレーターの体験も人気を集めていました。




ブライダルの仕事 美容師 バリスタ
地下の会場では模擬結婚式が行われました。大勢の生徒たちが招待客となって、愛を誓うカップルを見守り、式を作りあげるブライダルの仕事を学びました。国家資格である美容師の仕事が体験できるコーナーや、自分の好みのネイルを作るネイリスト体験、ラテアートでかわいい絵柄を描くバリスタ体験も人気でした。


警察官や自衛官から林業まで、さまざまな仕事を体験
地震などの自然災害ではケガ人を救助することも必要です。災害の現場で命がけの救助活動に当たる自衛隊の体験ブースでは、身近なモノを使って止血する方法や、簡易担架を素早く作って対応するなどの応急処置法を紹介。防衛省・自衛隊大阪地方協力本部(大阪市中央区)の協力で実現しました。海難救助と治安維持を任務とする第5管区海上保安本部大阪海上保安監部(同港区)は、海上保安官の体験プログラムを提供。また大阪府警察本部の協力で、事件現場で指紋を採取する鑑識の仕事の体験もあり、多くの生徒たちが参加。地道な警察官の仕事の一端を理解したようです。
担い手が減りつつある森の仕事は、南河内林業(河内長野市)の若手スタッフが、丸太切り体験をサポートしながら、林業にも興味を持つよう導いていました。パネルを設置して、SDGsにつながる「伐って・使って・植えて・育てる」という持続可能な循環型林業の大切さをアピール。大工の体験コーナーは関西フローリング協会の協力です。フローリングの工事でビスを打って板を固定する体験があり、生徒たちは楽しみながら挑戦していました。




(Web広報センター)