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ザ・シンフォニーホールで新大阪歯科技工士専門学校、新大阪歯科衛生士専門学校、東洋医療専門学校の入学式 荘厳なオルガン演奏で祝福しました!

 新緑がまぶしい大阪市北区のザ・シンフォニーホールで4月7日(月)、滋慶学園グループの学校法人 大阪滋慶学園が運営する新大阪歯科技工士専門学校、新大阪歯科衛生士専門学校、東洋医療専門学校の3校合同入学式が行われました。新入生たちは大勢の保護者や来賓の方々に祝福され、希望に満ちた表情で新しい学園生活のスタートを切りました。

 ザ・シンフォニーホールは「日本初のクラシック専門ホール」として1982年に誕生し、2014年から滋慶学園グループがその運営を引き継ぎました。開式前にホールの歴史や、正面でひときわ目を引くパイプオルガンなどについて紹介。入学を祝って日本のみならずヨーロッパ各地で活躍しているオルガン奏者の朴秀美さんが、ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を演奏し、きらびやかなプロジェクション・マッピングとともに開会を飾りました。

 式典は、グループ校の大阪スクールオブミュージック専門学校のゴスペルアンサンブルの皆さんの先導による国歌斉唱ではじまりました。最初に東北大学名誉教授で、歯学博士の新大阪歯科技工士専門学校/新大阪歯科衛生士専門学校の山本照子学校長より、新入生代表の歯科技工士学科Ⅰ部の岡本瑞稀さんに入学許可証が授与されました。

「知識・技能・人間愛の3つが備わった医療者に」 太田宗夫学校長

 式辞は3校を代表して、全国救急救命士教育施設協議会顧問で医学博士の東洋医療専門学校、太田宗夫学校長からいただきました。太田校長は「最初の講義として、諸君の選んだ医療者としての道と、その身の処し方について述べてみたいと思います」と語り、医療の道がどのようにして生まれたか人類の歴史からひも解いてお話しされました。

 医療は人間が集団生活を営み始めたときに生まれ、最初は呪術などが行われていたといいます。その後に現れたのが古代ギリシアの哲学者、ヒポクラテス。医療者の倫理と任務、患者の生命に関する思想を集約した『ヒポクラテスの誓い』といわれる宣誓文を残しました。太田学校長は「これが現在に至るまで医療の世界の理念となっています」と言い、「医療者の向き合うべき姿勢」を示す貴重な文書だと述べました。

 こうして始まった医学は自然科学に属し、各分野が協力し合い切磋琢磨して発展。その「学際性」が進歩の原動力となり、常に新しい課題に挑戦してきたことを説明しました。「そして人類が生きていく上で一番大切なことは『健康と生命』であり、それらが不調、あるいは危険に陥った時に手助けをするのが医学の役割です」と説かれました。長年、医療に携わってきた経験から「患者のための手助けは素晴らしいこと。非常にやりがいのある仕事であり、医療に携わることは生涯を賭ける仕事だと考えます」と語りました。

 さらに、医療者になるための学習について言及。基本は「自然科学世界を常に視野に入れる」ことだと述べ、患者の抱える問題を分析し対策を見出すことについて、「このようにモノを考えて行動するという『思考行動体系』が今後の学習の中心です」と指摘。「医療者は生涯学習を要求される」とも語り、医療は日進月歩で次々と新し知見が発表されることから、学び続けることの必要性を説きました。

 「良い医療者」については、「知識(Head)、技能(Hand)、人間愛(Heart)の3つのHがバランス良く備わっている者だと考えます」と言い、知識が豊富で、腕がすぐれ、患者の気持ちがわかる医療者を目指すよう求めました。

 太田学校長は心にとどめておくべき事として、笑顔が良い人間関係を築く上で重要であり、先生や共に学ぶクラスメイトに敬意を抱くこと、相手の目を見て話すことが大切だとアドバイスしました。目を見て話すことで、人間関係をうまく築くのに役立つホルモンが分泌されることが科学的に立証されています。最後に「一期一会」、クラスメイトや先生らとの出会いは、生涯一度のかけがえのないことであると位置づけ、大切にすることが大きな糧となると述べました。

「違う価値観・文化を理解する国際的な感性を」 浮舟邦彦総長

 来賓紹介の後、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長の祝辞のビデオメッセージがありました。浮舟総長はまず入学生たちを歓迎し、それぞれが入学を決めたことについて、自分の夢、将来のやりたい仕事を見つけた自己発見である、としました。そして「今日の入学式という日に、自分の夢をしっかりした目的・目標に変えていかなくてはならない」と強調しました。

 総長はさらに、「皆さんはプロとして必要な専門教育を受け、即戦力のスペシャリストとして社会に巣立っていきます」と述べ、業界で仕事をしていく「身構え・気構え・心構え」を学び、身につけることが大切だと指摘。また、コミュニケーションを取る上で大切な『今日も笑顔であいさつを』という標語が学内の至る所に掲げられていることを挙げて、笑顔の挨拶、朝食を必ずとるという良い生活習慣を身につけることの大切さを説きました。

 またグローバルに活躍できる素養を身に付ける大切さにも言及。「皆さんは将来、世界を舞台に多くの国の人々と一緒に仕事をしていくこともあります。コミュニケーション言語としての英語の基本的な会話や読解が必要なのは言うまでもなく、専門英語の大切さを理解しなければなりません。何より違った価値観や文化を理解する国際的な感性が大切です」と諭しました。

 そして「仲間との人間関係、先生方、業界の方々との人間関係を大切にしてください。かけがえのない財産となります。自己発見した皆さんが自己変革を遂げ、自己確立のできた、自律協働のできるプロ人材として、それぞれの業界に巣立ってほしい」と期待を込めました。これらを実現していくためには「無駄な時間はありません」と強調。「目的・目標を明確にして歩み出してください。充実した楽しい学園生活を送っていただくことを祈念します」と締めくくりました。

先輩の学生から歓迎のメッセージ

 次に在校生を代表して東洋医療専門学校 柔道整復師学科2年生の横山誉さんがメッセージを贈りました。横山さんが柔道整復師を目指すきっかけになったのは、高校時代に所属していたボート部でけがをしたときに、身近な接骨院の柔道整復師の先生の治療を受けたことでした。けがを治すだけではなく、けがをしにくい体を作ることが大切だと実感し、柔道整復師の道をめざしました。

 入学当初は初めての一人暮らしや学園での勉強など、不安がいっぱいあったそうです。しかし、クラスメイトや先生を頼ることでそれを乗り越え、クラブ活動も楽しみながら学園生活を送っているといいます。「困ったことがあれば自分で向き合うことも大切ですが、周りの人たちや家族に頼ることで克服できるのです。ここにいる皆さんで夢を叶えましょう!」とエールを贈りました。

 閉会の宣言の後、大阪スクールオブミュージック専門学校のゴスペルアンサンブルの皆さんによるお祝いの歌『翼をください』がプロジェクション・マッピングとともに贈られました。曲の最後には七色のテープと紙吹雪が舞い上がり、歓声が沸き上がりました。

(Web広報センター)