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熱帯の地で学ぶ、国際的な希少動物保全の最前線 学生たちがシンガポール研修に行ってきました 北海道エコ・動物自然専門学校

 北海道エコ・動物自然専門学校は4月24日~28日の日程で、動物医療飼育学科 希少生物保全コース3・4年生のシンガポール研修を実施しました。東南アジア屈指の生物多様性を誇るこの国で、学生たちは保全活動の最前線を体感し、国際的な視野を広げました。

 初日はナイトサファリを訪れ、夜行性動物の生態や行動を観察。自然に近い展示の手法や動物福祉に配慮した取り組みなどを体感し、暗闇の中で静かに息づく動物たちの姿に強い印象を受けました。

 翌日はバードパラダイスで多様な鳥類の飼育環境や展示方法を学び、種の保存に向けた取り組みへの理解を深めました。リバーワンダーズではマナティーや淡水魚など水辺の生き物の展示を通じて、川の生態系保全の重要性を実感。シンガポール動物園では霊長類の行動展示や飼育環境の工夫を見て多くの学びを得ました。

 3日目は自由行動。学生たちは、ブキティマ自然保護区やビジョンズ・オブ・マジックなどを訪れ、文化や自然、都市の多様な側面に触れながら、各々の関心に応じた体験を楽しみました。

 最終日はレインフォレストワイルドアジアで熱帯雨林の生態系を体感し、絶滅危惧種の保全に関する多角的な取り組みに触れました。さらに、ガーデンズバイザベイでは都市型植物園の可能性を、シーアクアリウムでは海洋生物の保全と教育の融合を学び、自然保護が「野生の中」だけでなく「都市の中」でも行われていることを実感しました。

 今回の研修を通して、学生たちは動物保全の「今」と「未来」をグローバルな視点で捉える力を養い、仲間との絆も深めました。彼らがこの研修で得た経験を将来の現場で活かし、日本の動物園の発展や自然の保全活動に貢献してくれることを期待しています。

北海道エコ・動物自然専門学校 動物飼育学科 三橋 葵)