大阪・関西万博で、ポップカルチャーの第一線で活躍する人気イラストレーターの作品を紹介する特別展「絵師100人展 大阪・関西万博篇」が6月11日（水）、始まりました。このジャンルで活躍する作家は江戸時代の浮世絵師にならって“絵師”といわれています。著名な作家たちの作品とは別に、滋慶学園グループの専門学校でイラストやキャラクター制作などを学ぶ学生の作品30点の展示コーナーもあり、若き“絵師”たちが万博で世界デビューを果たしました！ 特別展は6月17日（火）まで、万博会場のギャラリーWESTで開催。

※いずれも東京コミュニケーションアート専門学校の学生作品

特別展に出品したのは、下記の専門学校8校の学生作品です。
・東京コミュニケーションアート専門学校
・仙台デザイン＆テクノロジー専門学校
・OCA大阪デザイン＆テクノロジー専門学校
・福岡デザイン＆テクノロジー専門学校
・札幌デザイン＆テクノロジー専門学校
・東京デザインテクノロジーセンター専門学校
・京都デザイン&テクノロジー専門学校
・名古屋デザイン＆テクノロジー専門学校

現代の“絵師”の作品に海外からの来場者も注目！

　オープン初日、あいにくの雨にもかかわらず、大勢のファンが訪れました。イラストレーターの藤ちょこさんやふーみさんらが、万博のために描き下ろした大きな作品に人気が集中。海外からの客や修学旅行で万博に来た中学・高校の生徒たちの姿もあり、熱心に鑑賞していました。

　第2会場となる学生作品の展示コーナーでは壁一面に30点の作品が飾られました。作品の下に作品名や作者のペンネームがついていて、QRコードを読み取ると、自己紹介や学生の他の作品が確認できるようになっていました。福岡デザイン＆テクノロジー専門学校では、コミックイラスト＆マンガ専攻の４人の学生が出品し、教員らとともに見学に訪れていました。女子学生の一人は「自分の作品が万博で展示されとても嬉しい。将来は『絵師100人展』の本展に出品できるようになりたい！」と、イラストレーターになる夢を語っていました。

　今回の「絵師100人展 大阪・関西万博篇」に合わせ、滋慶学園グループでは文化・教養系の専門学校11校の学生たちが2月下旬から作品制作に取り組みました。コミックイラストやマンガ、キャラクターデザインなどを専攻する学生たちで、各校の学内選抜によって優秀作品113点を集約。全国審査を経て4月下旬、展示作品として30点を選出し、さらにブラッシュアップしました。

　学生作品のとりまとめを担当した滋慶学園グループの文化・教養系専門学校のデビューセンター長、和田聡先生（仙台デザイン＆テクノロジー専門学校）は「春休み中の告知・募集にもかかわらず、多くの学生から熱意あふれる作品が寄せられました。全国審査に進んだ各校の作品113点の中から、各校の講師陣による厳正な最終審査で展示作品を選びました。描画力や完成度の高さはもちろん、学生一人ひとりの独創性が光る作品が揃っています」と、万博で高いレベルの作品が展示できたことに満足している様子でした。

　さらに「この展覧会を通じて、これからプロのイラストレーターやアーティストとして羽ばたいていく学生たちの作品が、世界に向けた発信の第一歩となって多くの方々の目に触れ、関心を持っていただける機会となれば幸いです」と話していました。

クールジャパンを象徴 「絵師100人展 15 大阪展」は9月にATCで開催　学生作品の展示も

　「絵師100人展」はアニメやゲーム、マンガ、ライトノベルなどの分野で活躍する現代の“絵師”たちの描き下ろしの作品を一堂に紹介する展覧会です。2011年の東日本大震災直後に東京・秋葉原で第1回の展覧会が行われました。以来、毎年開催され、京都、名古屋、岡山、金沢、福岡などの地方開催のほか台湾、ベトナムにも巡回。これまで90万人以上を動員しており、「クールジャパン」を象徴するコンテンツの一つになっています。

　今回の特別展では【日本の文様】というテーマが設定され、9人の作家が描き下ろしました。人気イラストレーターの藤ちょこさんは、明治時代の万国博覧会で世界を魅了した七宝焼きをテーマに「七宝花鳥美人図花瓶」を制作。ふーみさんの作品は花柄の着物やひもが広がり、金魚や梅、蝶などの模様を配した「吉祥文様、願いを抱いて」を出品しました。

　特別展修了後、「絵師100人展 15 大阪展」が9月13日（土）～9月21日（日）の日程で、アジア・太平洋トレードセンター（ATC）特設会場で開催され、滋慶学園グループのOCA大阪デザイン＆テクノロジー専門学校、大阪アニメ・声優＆eスポーツ専門学校など学生の作品コーナーも設けられます。

※メーン会場内の写真はすべて特別の許可の下で撮影