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棚田再生プロジェクト 岡山・美作で学生たちが稲刈りを体験しました 大阪保健福祉専門学校・美作市スポーツ医療看護専門学校
大阪保健福祉専門学校 社会福祉科・介護福祉科と美作市スポーツ医療看護専門学校 介護福祉学科の学生らが9月21日(日)、岡山県美作市上山(うえやま)地区の棚田で行われた稲刈りに参加しました。両校は、日本ユネスコ未来遺産に登録されている「上山棚田」の再生活動に「NPO法人英田(あいだ)上山棚田団」と連携して取り組んでいます。今回は両校の学生・教職員ら約25人がたわわに実った稲を鎌で刈り取り、天日干しするまでの作業を行いました。

英田上山棚田団は、最盛期には100ヘクタール・8300枚の棚田があったといわれる上山地区で、棚田の再生とその利活用をはじめとする地域振興活動を推進。「株主」と呼ばれる一般会員らの協力を得ながら2011年からこれまで多くの耕作放棄地を再生してきました。
両校はその活動に賛同し、今年度からプロジェクトに参画しています。大阪保健福祉専門学校 社会福祉科学科長の辻林厚先生は「棚田プロジェクトは単なる農作業体験ではなく、地域社会の結びつきを体感し、地域共生や地域創生といった地域福祉の学びを得ることを目的としています。さまざまな方々と交流を深め、高齢化が進み廃れていく地方をどう盛り上げていくのかを考えてほしい」とプロジェクト参画の意義を説明。学生と教職員らは4月の水路掃除や6月の田植えなどに参加し、今回初めての収穫を迎えました。


楽しく、にぎやかに稲刈り 最後の3枚、収穫完了
稲刈り当日、大阪保健福祉専門学校の学生と教職員らは早朝にマイクロバスへ乗り込んで大阪を出発し、午前9時半ごろ、現地で美作市スポーツ医療看護専門学校チームと合流。棚田団メンバーの方の説明を受けた後、一般会員も合わせた総勢75人で、作付けをした棚田120枚のうち最後の3枚の稲刈りをしました。


前日の雨でぬかるんだ田んぼ。長靴をはいた学生たちは片手で稲の株をつかんで鎌で刈っていきます。要領よく刈り取っていく学生もいれば、ぎこちない手つきでなかなかはかどらない学生も。蛇や野ねずみの出現に悲鳴があがることもしばしばで、作業は楽しくにぎやかに進みました。




刈り取った稲をわらで結んで束ね、天日干しにするため長い竹の竿にかけて作業は完了。農作業の大変さを体感したひとときでしたが、作業の合間に眺める棚田の美しい風景に心癒され、学生たちの表情は達成感に満ちあふれていました。



「三世代で稲刈り 子どもに米作りの大切さを教えるのはいいこと」
稲刈りに参加した大阪保健福祉専門学校 社会福祉科3年の女子学生は「子どもと親、おじいちゃん、おばあちゃんの三世代で参加している家族がいたのが印象的。家族で楽しみながら小さい子どもに米作りの大切さを教えるのはいいことだなと思いました」。同級生の女子学生も「稲刈りだけでなく、動植物の観察、地域の方々との交流など都会ではできない経験ができて楽しかったです。作業の後にいただいたカレーライスも最高!」と感想を述べました。



収穫した稲は天日干しした後、脱穀、精米され、10月末ごろ、各株主に「配当」として新米が届けられるそうです。

