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AI時代の臨床現場は…「第7回アジア臨床工学フォーラム」開催 アジア共通の課題を解決するための糸口探る
2025.12.22
医療機器の高度化・複雑化やAIの急速な発展により臨床工学技士の役割が一層重要になってきている中、「第7回アジア臨床工学フォーラム」が11月1日(土)、大阪市淀川区の新大阪ワシントンホテルプラザで開催されました。今回のテーマは「アジア臨床工学の発展のため、医療職種連携と生成AI・医療安全の貢献」で、招聘講演2題を含む計4題の講演と2つのシンポジウム、20の演題を集めたポスターセッションなど充実した内容。国内外から約250人(オンライン参加も合わせ約500人)が参加し、アジアに共通する課題を解決するための糸口を探るとともに、臨床工学のさらなる発展、未来を担う人材の育成などの課題についても情報を共有しました。

同フォーラムは、学校法人大阪滋慶学園、滋慶医療科学大学・大学院、大阪ハイテクノロジー専門学校、アジア職業人材養成センターが主催。中国医師協会、中華医学会、上海中医薬大学、上海健康医学院、深圳職業技術大学、広東医科大学、広東薬科大学の共催で、文部科学省、大阪府、大阪府教育委員会、日本臨床工学技士会などからご後援をいただきました。講演者は日本、アメリカ、中国、ベトナム、インドネシア、タイの6カ国の方々にご参加いただき、講演内容は同時通訳で英語・中国語の3言語に翻訳されました。


冒頭、実行委員会委員長である滋慶学園グループの浮舟邦彦総長があいさつに立ちました。浮舟総長は「AI(人工知能)など情報通信技術の発展は医療と福祉の現場に大きな変革をもたらし、特に臨床工学の分野は、医療機器の著しい進歩で高度化、複雑化しております」と臨床工学士の役割がますます重要になっている現状を強調。「今日この場で、生成AIを含む新しい技術をいかに臨床現場に取り入れるか、職種間の連携をどのように深化させていくか、といったことを議論し、共有していただければ。今回のフォーラムが臨床工学のさらなる発展と未来を担う人材の育成に貢献することを願っています」と述べました。
続いて、公益社団法人 日本臨床工学技士会の青木郁香専務理事と中日友好医院 医学工学部の趙菁処長による招聘講演2題、滋慶医療科学大学大学院の水本一弘教授による教育講演、アメリカ・ロマリンダ大学 保健医療学部 生命維持学科 プログラムディレクター 循環呼吸器科学のDavid Lopez教授による特別講演が行われました。
講演の要旨は以下の通りです。
「臨床工学の発展とタスク・シフト/シェア」青木先生
臨床工学技士(CE)は、人工臓器や生命維持管理装置の登場と、それらの使用の増加・複雑化を背景に、1987年に国家資格として誕生しました。チーム医療推進や医師の働き方改革の流れを受け、CEの業務範囲は拡大しており、特に2021の法改正により、それまでの「生命維持管理装置の操作」「保守点検」の二本柱に「生命維持管理装置を用いた治療に関連する医療用装置の操作」が加わり、三本柱となりました。

具体的には、従来、医師や看護師の業務だった生命維持管理装置、人工呼吸器といった機器の操作の一部をCEが担うようになり、さらに手術や集中治療領域でも業務拡大が期待されています。このように診療補助行為が拡大されることにより、機器の使用前・使用中の点検が充実して不具合の迅速な発見や迅速なトラブルシューティングが可能になり、医療の質と安全性が向上します。
CEの管理対象は、在宅医療機器や形のない医療機器プログラムにまで広がっています。遅かれ早かれ、AI搭載の医療機器も出てくるでしょう。そうなると、サイバーセキュリティ対策も必要になってきます。最近、多くの企業がサイバー攻撃に遭っていますが、日本では特に医療機関、医療機器のセキュリティ対策が遅れていると言われています。そこにCEがどう関わっていくか、また、国が推進している医療DXにどう関わっていくかということが、今後の大きな課題なのではないかと思っています。
「生成AIと臨床工学の協働および制度構築について」趙先生
中国では、臨床工学は医学・工学・情報学をつなぐ架け橋として位置づけられ、機器の品質管理、技術評価、臨床応用支援、教育などを担い、医療安全を支える役割を果たしています。臨床工学技士の業務はより高度化していますが、さらに近年では生成AIとの連携も極めて重要なテーマとなっています。

生成AIは画像解析の迅速化、診断支援、複雑な手術や治療計画のシミュレーション、カスタム化された治療などに活用され、医療の効率と能力を大幅に向上させる可能性があります。臨床工学技士は、AIモデルの開発などを臨床チームと連携して行い、AI技術の臨床現場への実装を促進する重要な橋渡し役となります。
一方で、課題も山積しています。まだシステム化されていないため、不確実性、倫理的な問題、データのプライバシー、責任の所在の不明確さといったリスクを抱えています。このためAIは補助的な役割を果たすだけで、決定には関われないというのが現状です。これに対応するには制度整備が不可欠で、中国では、1+1で2以上の相乗効果を生み出すべく、法律、技術標準、倫理規制、人材育成などの多層的な枠組みの構築に取り組んでいるところで、AIと臨床工学の協働と未来のスマート医療を実現しようとしています。
「医療安全と臨床工学のこれから ~国を越えて共有すべき視点~」水本先生
医療はどんどん進歩し高度化しています。ダヴィンチ(手術支援ロボット)やECMO(体外式膜型人工肺)といった優れた医療機器が普及したことで、以前は助けられなかった患者さんを助けることが可能になってきています。

ただ、医療機器の進歩・高度化により、安全面で新たなリスクも生じています。1つには、操作が複雑化し、誤作動や設定エラーが起こりやすくなっています。一部の医療機器はブラックボックス化しており、故障時にメーカーの担当者を呼ばないと対応できないケースも。そんな機器を扱うには、研修・トレーニングが不可欠ですが、医療現場のスタッフは多忙でそんな時間はとれません。加えて、エラーを防ぐシステムがまだ脆弱なため、個人レベルでのエラーが実害につながりやすく、また他産業に比べ機器の国際標準化が遅れているためメーカーや機種によって操作方法などが異なり操作エラーを誘発しやすくなっています。
こうした問題に対応するにはどうしたらいいのか。1つは、組織としてエラーを防止するシステムを構築する、つまり複数のスタッフが相互に協力しあう「チーム医療」を推進することです。臨床工学技士は、2021年の法改正で手術室やICUでの生命維持装置の使用などが可能になり、役割が拡大しているので、チーム医療推進でも重要な存在となるでしょう。
最後に、演題にも掲げた「国を越えて共有すべき視点」の話ですが、国やメーカーごとに規格が異なる医療機器の国際標準化が第一にあげられます。まず、操作マニュアルやアラーム音などを統一して安全性を高めることが重要です。そして、教育や研修制度を国際標準化し、国際認定制度のような仕組みを作っていく必要もあります。世界共通の臨床工学技士養成カリキュラムを構築すれば、国際交流も促進され、パンデミックや大災害など緊急時の相互協力体制の構築につなげていくことも期待できます。
「臨床工学における人工知能:臨床応用の卓越性と患者安全性の向上をつなぐ架け橋」Lopez先生
AIには、予測モデル、生成モデル、推論モデルなど様々な種類があり、それぞれに特定の目的があります。AIプログラムには、データベースの質に左右されるなど限界がありますが、病院内のデータだけでなく、複数の病院・地域をまたいだビッグデータとAIを組み合わせることで、より精度の高い予測や予防的メンテナンスが可能になります。

臨床現場で活用されているAIを見ていきます。予測モデルは、特定の疾病の進行などを予測することができ、たとえば季節性インフルエンザ流行の予測に基づくワクチンの準備などに活用されています。生成モデルは、画像やテキストなど新しい医療コンテンツの作成に応用されています。推論モデルは、学習した知識を応用して実際の医療課題を解決します。これらのAIを活用することで、心電図や心拍変動の分析や画像解析による癌などの疾患の早期発見、患者ごとに最適化された治療計画の立案などが可能になります。
課題は、AIが提供する情報には代表性のないデータによるアルゴリズムの偏りがあるということで、その品質と整合性を維持する必要があります。また、患者のプライバシーとセキュリティの確保の面でリスクがあること、既存システムとの統合が難しいこと、AIがミスを犯した場合の責任の所在なども課題です。AIはあくまでも補助的な役割であり、最終的な判断は人間がしなければなりません。AIに何らかの規制をかけ、現場で厳密な検証と監視を繰り返しながらシステムを適正化していくことが必要です。
シンポジウムⅠ ~アジア各国における臨床工学~
昼休憩をはさんで、午後からはシンポジウム2題とパネルディスカッションが行われました。まずは「シンポジウムⅠ ~アジア各国における臨床工学~」。倉敷芸術科学大学の楢村友隆准教授が司会を務め、徳島文理大学臨床工学科の林啓介教授と、高知大学医学部附属病院 次世代医療創造センターの村上武・副センター長、中国・内モンゴル自治区人民病院 運営とパフォーマンス管理部部長などを務める夏慧琳先生、ベトナム・バックマイ病院医療機器部門長を務めるCanh,Le Xuan先生が、それぞれの専門分野の現状と課題、将来の展望などについて報告しました。

林先生は「臨床工学士の現状と明るい未来へ」と題して講演。近年、臨床工学技士の役割が重要視され、求人数が全国的に増加しているにもかかわらず、知名度不足から養成校の定員割れが問題となっていることをあげ、「広報活動を幅広く展開する必要があります」と述べました。また臨床工学技士の存在意義を高め、地位向上を図っていくため、組織全体でさまざまな活動を展開していくことが重要だと強調しました。


村上先生は「人・技術・社会をつなぐ―臨床工学技士の新しいビジョン」と題し、臨床工学技士としての経験を活かしながら行ってきた様々な活動を紹介。そうした取り組みを一つの形にするべく、現在、病院内にあらゆる分野の医療関係者が集う医療開発拠点を作っているところだそうで、臨床工学の枠を超えた臨床工学技士の新しいキャリアのあり方を示しました。
夏先生のお話のテーマは「中国における臨床工学技士の職業的発展の現状」。中国における臨床工学技士の数は2020年時点で9万4千人。その役割は、従来の「医療機器の保守担当者」から、管理・イノベーションをも担うようになりつつあるそうです。ただ、制度整備の遅れや一貫性を欠いた人材育成など課題があり、政策支援・教育改革・実践の場の拡充―の三位一体で臨床工学技士の役割転換を加速させていく必要があると力を込めました。


オンラインで参加したCanh先生は「ベトナムにおけるclinical engineering」というテーマ講演。ベトナムでは、臨床工学技士という職種はまだ一般的ではなく、医療機器の管理・保守は、他分野の電子工学技術者が兼任しているのが現状だといい、「人材を育成するため、国際基準に基づいた臨床工学研修のプログラムを作る必要があることを関係機関に向けて提案していく」と述べました。
シンポジウムⅡ ~生成AI×医療安全と臨床工学の未来構想~
シンポジウムの2題目は生成AI時代の臨床工学の役割や将来の展望などについて、滋慶医療科学大学 医療科学部の島井健一郎教授、中国・関東医科大学 生物医学工程学院の林 林院長、中国・四川大学華西病院 医学工程科主任及び医学工程技術教育研究課主任の劉麒麟先生、インドネシア国立研究革新庁 電子情報研究機構 人工知能・サイバーセキュリティ研究センターのAnto Satriyo Nugrohoセンター長の4先生がそれぞれ講演しました。司会は引き続き倉敷芸術科学大学の楢村先生です。
島井先生は「わが国における臨床工学を取り巻く情報化潮流」と題して講演しました。人口減と高齢化が進む日本では、医療提供体制の維持が困難になり、地域全体で医療・介護サービスを支える体制への転換が求められているといい、島井先生は「AIやロボットなどの技術的サポートによる業務効率化が不可欠となっている」と指摘。臨床工学技士には、医療機関内だけでなく、地域全体の情報化をサポートする役割やAIなどの新技術を活用した医療機器の管理・運用に関する専門性が期待されると強調しました。


林先生の講演のテーマは「AI時代における医工融合型イノベーション人材育成の探索」。林先生は、AI時代の臨床工学技士に求められるのは「記憶力よりも、批判的な思考、創造性、複合的な融合能力」だと指摘。中国では教育組織の強化、教育基板の構築、制度の整備、教育内容の高度化といった多角的な施策を通じて大胆な改革を行い、大きな成果を上げてきたそうです。さらにAIを医学教育に効果的に取り入れるために中国初の「AI学院」を設立して活用していることも報告しました。
劉先生が掲げたテーマは「重症患者IoMTデータに基づく人工呼吸器AIアラーム管理モデルの開発と検証」。研究事例として、ICUの人工呼吸器のアラームが多すぎて患者が疲弊しているという問題をあげ、「AI を用いて、本当に処理が必要な警報を識別・管理するモデルの開発と検証が行われている」と紹介しました。サンプル数が少ないため追加検証が必要ですが、AIアラームマネジメントの実装の可能性は高く、医療現場の負担軽減と安全性向上への貢献が期待されるとのことでした。


Anto先生は「末梢血塗抹標本の顕微鏡画像に基づくマラリア診断」というテーマで報告しました。マラリア診断においては、迅速診断は精度が低い、PCRはコストが低い、顕微鏡診断は技士の熟練度に依存している、といったことが課題になっていると指摘。そこでAIを活用してマラリア原虫の種別やライフステージを自動で分類するシステムの開発が進められているそうで、Anto先生は「遠隔地や専門家が不足している地域での診断支援への活用が期待されている」と述べました。
先生方の講演を受け、司会の楢村先生は「シンポジウム全体を通じて、AI技術は各国で医療安全の確保や医療の質の向上、業務の効率化の鍵となっており、臨床工学が工学知識と臨床知識を橋渡しするイノベーションの担い手として不可欠な存在となっていることが示されました」と総括しました。
パネルディスカッション ~臨床工学の発展と貢献~
最終セッションのパネルディスカッションは滋慶医療科学大学 大学院の加納隆特任教授の司会で行われ、「臨床工学の発展と貢献」というテーマで6名の先生方にご講演いただきました。

まず神戸市立医療センター中央市民病院 臨床研究推進センター プロジェクト推進部部長代理の吉田哲也先生が「医療機器開発の担い手としての臨床工学技士 ~健康寿命延伸と医療の効率化に向けて~」と題して講演。高齢化が進む日本では医療・福祉分野の人材不足が問題となっており、医療資源を効率的に運用するため、医療機器産業によるモバイルアプリやAI医療機器の開発が活発化していると指摘。「臨床工学技士は、医療機器に精通するだけでなく、医療機器開発の担い手としての役割も求められており、研究開発、事業化、産業振興、医療安全に貢献できる可能性がある」と強調しました。


続いて、東京大学医学部附属病院 臨床工学部の臨床工学技士、関谷崇先生が登壇。「不整脈デバイスにおける遠隔医療への展望」というテーマで、ペースメーカーなど植込み型心臓不整脈デバイスの仕組みを解説した上で、臨床工学技士の業務がスケジュール管理、遠隔データのチェック、医師への異常の報告など多岐にわたり負荷が増えている現状を説明し、「従事者の負担軽減のため、医療のDX化やAIによる診断補助の研究などがさらに進められることが望まれる」と述べました。
中国・上海健康医学院の陳正龍教授は「上海健康医学院における臨床工学技術本科教育の発展と現状」と題し、同学院が2012年から大阪滋慶学園と連携して行っている教育プログラムの成果を報告。「これまでに1280名の卒業生を輩出している。平均95%以上の高い就職率を誇り、多くが病院や医療機器企業で活躍している」と紹介しました。


中国・上海中医薬大学の楊華元教授は「中医工学と人工知能の融合発展に向けた探索と実践」の題目で、中医学と工学を結びつける「中医工学」とAIの融合の現状を説明。AIを活用した診断機器や仮想現実を用いた刺鍼訓練システムなどの開発事例を紹介しました。ただ、質の高いデータを収集するのは難しく、機器の標準化がまだ進んでいないなど課題も多く、複合的な知識を持つ臨床工学の人材を多く育成していくことが必要だと述べました。
神奈川工科大学 健康医療科学部 臨床工学科の金大永教授は「臨床工学技士が主導する医工連携と課題」と題し、世界各国の臨床工学を比較。自身の母国・韓国では、アメリカと同様、医療機器の点検・保守、修理などに限られているといいますが、「日本の臨床工学技士は対外循環や血液浄化、呼吸器関連の仕事もしている。様々な業務を行っているので得られる知識が幅広くなり、工学的知識を使えるチャンスも多い」と指摘しました。


タイ・モンクット王工科大学 ノースバンコク校 応用科学部 工業物理・医療機器学科のAnusara Srisrual助教は「タイにおける生体医工学教育の進展」のテーマで講演。現在、タイでは13の大学が生体医工学(BME)のプログラムを提供していますが、臨床工学オプションを提供しているのは同校だけ。「機器の管理だけでなく、医師や看護師と連携して働けるBME人材が必要と考え、日本の臨床工学技士を参考に導入された」と説明しました。
ポスター最優秀賞は上海医薬大学・劉さんのグループ
最後のプログラムはポスターセッションの表彰式です。今回は日本や中国の学生からご応募いただいた20のポスターから最優秀賞1演題、優秀賞1演題、日刊工業新聞社賞3演題、特別賞6演題の計11演題に賞が贈られました。


各受賞者と演題名は以下の通りです。
【ポスター最優秀賞】
■上海中医薬大学 劉宇奇さんのグループ
「針刺手法のホログラフィー力触覚実訓システムの設計と実現」
【ポスター優秀賞】
■広東医科大学 劉イーゼンさんのグループ
「Deep Learningに基づく結腸鏡ポリープ画像分割」
【日刊工業新聞社賞】
■広東薬科大学 鄭シートンさんのグループ
「多チャンネル知能化医薬3D印刷装置の開発と応用」
■上海健康医学院 印ジンイエさんのグループ
「ジェスチャー認識に基づく手部外骨格リハビリテーションシステムの設計と研究」
■滋慶医療科学大学 塚原郁依さんのグループ
「抜針事故検出AIを応用した血液透析チャンバー内凝固の早期検出に向けた基礎検討」
【特別賞】
■中日友好医院 周聞博さんのグループ
「乳児培養箱分布式品質制御装置に基づく品質制御管理モデルの探索と実践」
■兵庫県立こども病院 安達一真さんのグループ
「生成AIとCE~『居る』 から『要る』 になるために~」
■四川大学 華倫玉さんのグループ
「動的段階検出に基づくデュアルブランチディープラーニング CT球管寿命予測方法」
■内モンゴル大学 武月さんのグループ
「Arduinoとディープラーニングアルゴリズムに基づく新エネルギー駆動型知能心電検出・警報ウェアラブルデバイスの開発」
■出雲医療看護専門学校 細田晟大朗さんのグループ
「映像解析ソフトウェアを用いた胸骨圧迫の手技評価方法の検証」
■大阪ハイテクノロジー専門学校 岡本空奈さんのグループ
「伸展性と密着性を両立させた医用スライムの開発とエコー画像による評価」
20点のポスターは会場ロビーに展示され、お昼休憩の時間に多くの方がご覧になっていました。多数のご応募をいただき、ありがとうございました。
来年の第8回フォーラムは上海健康医学院で開催! 橋本常務理事が発表
閉会式では、大阪滋慶学園の橋本勝信常務理事が主催者を代表してあいさつ。フォーラムで取り上げられた医療職種連携、AIの活用、医療安全への貢献といったテーマの重要性を強調し、「コロナ禍以前に比べ、中身が格段に濃くなっていました。次回は今年以上の内容になるよう期待しています」と述べ、次回の第8回アジア臨床工学フォーラムを中国・上海健康医学院で開催することを発表しました。


最後に滋慶医療科学大学・大学院の千原國宏学長が登壇。「技術が進歩する一方で、私たち医療従事者には人の命を守るという変わらぬ使命があります」とAI時代においても、医療従事者の変わらぬ使命、倫理と安全性を最優先にしたチーム医療の重要性を訴え、「フォーラムが国境を越えた共同研究・実践への第一歩となることを期待しています」と閉会の辞を述べました。


◎主催(日本):学校法人大阪滋慶学園、滋慶医療科学大学・大学院、大阪ハイテクノロジー専門学校、アジア職業人材養成センター
◎共催(中国):中国医師協会、中華医学会、上海中医薬大学、上海健康医学院、深圳職業技術学院、広東医科大学、広東薬科大学
◎後援:文部科学省、大阪府、大阪府教育委員会、公益社団法人 日本臨床工学技士会、一般社団法人 日本臨床工学技士教育施設協議会、一般財団法人 臨床工学国際推進財団、一般社団法人 大阪府臨床工学技士会、一般社団法人 大阪府医師会、公益社団法人 日本看護協会、公益社団法人 大阪府看護協会、中国医師協会、中華医学会、朝日新聞社、日刊工業新聞社、産経新聞社