お知らせ
News
大阪市立今津中学校で出前授業 滋慶医療科学大学と大阪ECO動物海洋専門学校から講師2人が出向き、医療系・文化教養系の職業を紹介しました
2026.05.21
滋慶学園グループが提供する「出前授業」が5月12日(火)、大阪市立今津中学校(大阪市鶴見区)で行われました。9月に職業体験学習を控える2年生220人が対象で、今回は生徒たちの進路意識向上と職業理解を深めることが目的。滋慶医療科学大学の大﨑益代さんと大阪ECO動物海洋専門学校の澁田哲治さんが同校に出向き、医療系と文化教養系の分野でどんな職業があるのかを、わかりやすく、印象的に紹介しました。

2万8000種類の選択肢から「当たり」を見つけるために
出前授業は同校体育館で行われ、前半に大﨑さんが医療系、後半に澁田さんが文化教養系の職業について、それぞれ約20分の持ち時間で説明しました。
大﨑さんは「世の中には2万8000種の職業があるといわれています」と切り出し、膨大な選択肢の中から自分に向いている職業を1つ選ぶ難しさを「くじ」にたとえ、「適当に引いて『当たり』を引く確率はすごく低いですよね。みなさんには、この仕事だったらがんばってやっていける、という仕事を真剣に考え見つけてほしいんです」。中学生のうちから多様な仕事を知り、社会に対する解像度を高めることが納得のいく進路選択につながると語りかけました。


命を支える「チーム医療」と専門職の役割
本題に入り、まずは「日本人の平均寿命」に関するクイズ。「78歳」「84歳」「90歳」の三択に多くの生徒が正解の「84歳」で手をあげて場が和んだところで、大﨑さんは介助なしで生活できる「健康寿命」はそれよりも10年ほど短いという現実に言及。「生きていく中で、最後はなかなか自分の力だけでは生活できなくなります。私たちは全員、いつかは医療職のお世話になるんです」と、医療が誰にとっても身近なものであることを強調しました。
そして、病院で働く医療職が25種類以上に及ぶことに話を展開。なじみのある医師や看護師だけでなく、助産師、保健師、薬剤師、救急救命士、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、歯科衛生士、歯科技工士、管理栄養士、社会福祉士…とさまざまな医療職があることを紹介し、高度な医療機器を操作する診療放射線技師や臨床検査技師、臨床工学技士についても詳しく説明しました。ここで、ビデオが流れ、実際に病院で働いている臨床工学技士が「臨床工学技士は医療機器の専門職。人の命を救ったこと、人の命を預かっていることにやりがいを感じます」と語り、命の現場を支える責任感と喜びを伝えました。


特に強調したのは、多様な専門職が連携する「チーム医療」という考え方。「チーム医療という言葉を今日は覚えて帰ってください。お医者さんひとりだけでは、病院は成り立ちません。一人ひとりの患者さんに対して、チームで対応していくんです」。大﨑さんの言葉に、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けていました。
エンターテインメント系の仕事 裏方が作る「解像度の高い世界」
大﨑さんからバトンを受けた澁田さんは、まず生徒たちの関心の高いエンターテインメント分野の職業を紹介。俳優やお笑い芸人、歌手、ダンサーといった華やかな職種に触れつつ、そうした表舞台を支える無数の「裏方」の仕事に焦点を当てました。「お客さんとして見ていると『見えない』仕事があります。そういう仕事を知って、興味を持ってもらい、自分が楽しんでいるエンタメの世界の解像度を高めていただければ」と語り、テレビ番組の制作現場を例に挙げました。

番組の流れを作る構成作家について、「アドリブっぽいやりとりも、実は構成作家が書いた台本通りだったりします。そんな見えないところで、制作の方々が番組を作っています」と明かすと、生徒たちから「へえ、そうなんや」の声が。現場監督のディレクター、アシスタント・ディレクター、カメラマン、音声、照明、美術…といった仕事にも触れ、「1つの番組に500人以上のスタッフが関わっていることもあります」と説明しました。
「アニメでも映画でも、最後のエンドロールまでしっかりと見てみてください。そうすると、こんな仕事があるんだ、ということが見えてくるはずです」。澁田さんは、日常の中に転がっている職業発見のヒントを伝授しました。
動物・自然系の仕事 命と向き合い、境界線を守る仕事
続けて、動物・自然系分野の職業です。現役で活躍する大阪ECO動物海洋専門学校の卒業生たちのビデオメッセージが紹介されました。




カンボジアで働く動物看護師は「日本に比べて設備も薬も十分でない中、試行錯誤しながらベストを尽くしています。元気になっていく動物たちの姿を見て、時には奇跡のように感じます」と、海外の現場で働く厳しさと生きがいを語りました。神戸須磨シーワールドのシャチトレーナーは「シャチが楽しんでトレーニングやパフォーマンスをしてくれた時、またそれをお客様が見て感動し、シャチを好きになってくれた時にやりがいを感じます」。災害現場で行方不明者を捜索する災害救助犬のハンドラーは「夢をあきらめず、追いかけて続けている限り、その先に最高の出会いがあります」と生徒たちにメッセージをおくりました。
このほか、動物園で飼育員をしている卒業生や、野生のクマを調査し、人間と野生動物の境界線を作ることを仕事としている専門家のメッセージも紹介され、同じ動物と接する仕事でも多様な職種があることに、生徒たちは驚いた様子でした。

まとめ:「自分を知ること」が将来を拓く
まとめとして、澁田さんは情報収集のあり方に言及。「YouTubeやインスタグラムなどの『おすすめ』だけでは、自分の将来は決まりません。今日聞いたことをきっかけに、自分で検索して調べたりオープンキャンパスに足を運んだりして視野を広げれば、自分に合う仕事は見つかります」と生徒たちを激励しました。一方、大﨑さんは、仕事選びの重要な視点として「自分自身の適性を知る」ことをあげ、「私は体力がなくて運動が苦手だから、一日中走り回る看護師には向いていないということを自覚しています。自分が楽しめること、がんばれることを見つけてほしいと思いますが、苦手なこともわかっておいてほしいと思います」。2人のアドバイスは、生徒たちにとって新鮮な視点となったようです。

最後に同校の先生が「9月に控える職業体験学習に向けて、将来どんなことをやってみたいか、少しイメージを膨らませてください。それで決まるわけではありませんが、これをきっかけに将来の仕事についてしっかり考えてほしいと思います」と述べ、大きな拍手とともに出前授業は締めくくられました。